ハプニング

チチ、カエレ。(1.その知らせ)

投稿日:2021年5月1日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

【ある年の、秋の日の日記】

 今日は、故郷から遊びに来ていた友達が帰る日。
 私は今日まで、休暇をとっていた。

 出かける支度をしていると、部屋に備え付けてある警報器のチェックに、業者の人がいきなり来たりして、ちょっと、びっくりしたが、何とか出かけた。
 それにしても、ヒトをすぐに、家の中に招き入れることができるなんてスゴイ!!
 普段は、散らかり放題で、そんな神業は、無理である。

 お昼ご飯を一緒に食べた後、友達は、「ここで、お別れ」と言ったが、私は、飛行機で帰る友達を、浜松町まで見送った。

 友達の今回の上京の最大の目的は、’占い’だった。
 友達は、「来年に仕事を辞めたい」という希望があったので、それについて占ってもらいに来たのだった。

 「平穏な、変わりばえのない生活に飽きたので、変化を求めている」というもので、占いによると、「’星の動き’から見て、そういう風に感じることは、仕方がない」とのことだった。
 その占い結果は、友達の願望と行動を後押ししてくれるだろう。

 友達は、「来年春に退職し、その後2,3年は、旅行等をして、ゆっくり過ごしたい」と言っていた。

 それにしても、友達は、どれだけ貯金が貯まったというのだろう!?
 2,3年もの間、旅行しながら生活できるというのだから。
 「旅行には、年収くらいの金額を注ぎ込んでもいい」と言っていた。
 そうすると、その倍以上は、貯金があるということか・・・???

 私も、相当、P様(みちょるびんの大好きなイタリアブランド)やジュエリーに注ぎ込んでいると思うので、まぁ、友達は、これまで、そういうブランドや装飾品には、費やさずにコツコツ貯めていたということだろう。

 今日、私が身に着けていたビンテージウォッチをこうやって眺めていると、やっぱり、’所有する喜び’、’身に着ける喜び’は、私にとって大切だと思い、購入したことに後悔はないと思った。
 これも、価値観の違いというわけだ。
 友達は、「貧乏でもいい」と言っていたし。
 だが、私には、無理だ。

 今回は、友達の訪問のおかげで、家の掃除をがんばる気になったわけで、一昨日の朝、キッチンに立って、リビングルームに日の光が差し込む風景を見て、感動したものだ。
 やっぱり、占いなどで、「掃除がきれいに行き届いている家は、運気が上る」と言われているのも、納得できる気がした。
 これからは、「掃除が趣味!」というくらい、まめに、掃除しよう。
 確かに、精神衛生上、いいようだし。

 何だか、とても疲れていた。
 友達と別れ、一人、足取りは、重かった。

 途中の駅で乗り換えれば、そのまま定期券を利用して帰路につくことができたが、疲れていたので、浜松町からは、そのままJRを利用することにした。

 私は、電車の中で、一人落ち込んでいた。
 友達と一緒に鑑定してもらった、恋愛に関する占いの結果を思い起こしていたのだ。

 占うまでもなく、結果は出ていたことだろう。
 今の状況から、’こと’が好転するとは考えられないし、彼からは、どんどん心を閉ざされているわけで。

 私は、何を望んでいるのだろう。
 All or Nothing(’全’か、’無’か)―――。

 恋愛の発展性がないのに、これ以上、何をどうしろというのだ。
 私が一体何をしたと言うのか?
 ただ、不器用なだけじゃないのか?
 それのどこが悪いというのか?

 こんなことを考えては、堂々巡り・・・。

 そんな風に、ぐるぐると考えていたら、途中の駅で電車が泊まり、車内アナウンスが流れた。
 「人身事故が発生したので、運転の目途が立たない」と。
 目的地まで、わずか10分というところ。
 私は、ますます落ち込んだ。

 昨日もそうだったが、何故にこうもツイていないんだろう。
 電車を乗り換えて、定期券を使って帰っていれば、こんなことには巻き込まれなかった。
 またしても、判断ミス。

 とは言え、ちょうど、別の線が通っている駅だったのは、不幸中の幸いと言えよう。
 結局、私は、元来た道を、私が普段使っている線の駅まで戻ることになった。
 だから、浜松町からこれまで電車で乗って来た区間は、全くの無駄足ということになり、それにまた、イライラさせられた。
 が、時間さえかければ、ちゃんと家には帰れるのだ。

 私は、途中まで、このハプニングといい、散々な結果の占いといい、自分の不運さを呪い嘆いていた。
 どう考えても、この一連の不運は、友達ではなく、私に降りかかっているものである。
 一体全体、どういうことなのだろう・・・・、と。

 携帯電話に残る伝言に、気づくまでは―――。

 何気に携帯電話を見ると、実家から、メッセージが残っていた。

 「昼休みに、電話くれ」と。

 これは、大変珍しいことである。
 私は、一気に不安になった。
 父・パピーに何事か起こったのだろうか。

 私は、取り急ぎ、乗り換え駅に到着した時点で、実家に電話してみた。
 すると、「パピーが腰を痛めて寝たきり状態で、内臓の病気の疑いもあり、入院も考えられる。鎮痛剤等で、思考が鈍ることもあり得るために、その前に、私に話しておきたいことがある」と言うのだ。
 「実家に、すぐにでも帰ってきてほしい」と。

 私は、焦った。
 占いどころではない。
 私の意識は、一気にパピーの方へ向かい、また、電車の中で一人落ち込んだ。

 家に着き、改めて実家に電話した。

 電話に出た母・マミーは、「お父さんが、相談がある」と言い、それ以上、言葉を濁して、私を不安にさせた。
 「お金の工面か」と訊いたが、「違う」と言う。
 「妹には、声をかけずに、一人で来てほしい」とも。

 後で、妹から電話があり、「遺言ではないか」と話していた。
 もしかすると、そういうことかと、私も思ったりもしたのだ・・・。

 それにしても、本当に、そんな急を要する話なのだろうか?

 私は、私のご先祖様が、私が片思いしている’彼’の件で、「反省しろ」「関係性の修復に努めよ」と言っているような気もした。
 パピーを身代わりにしているというのか。
 何かよくわからないが、パピーのために、’彼との関係性の修復’を頑張った方がいいような気がしているとでもいうか。
 何の脈略もないことなのだが。

 不安に思い、’こと’の状況を占うべく、’ぬいぐるみたん’の表情を見てみると、ぬいぐるみたんは、意外に、にこにこしていた。(ご参考:「ぬいぐるみたん占い」(2021.2.6 投稿))

 だから、パピーが、深刻な事態でないことを祈る!

  私は、実家との電話を終えた後、航空券を買いに、改めて、外出した。
 料金が、思いの外高かったが、仕方あるまい。
 金曜日に出発できれば良かったが、満席のため、土曜日の出発で、一泊二日で帰省することになった。

 いろんなことが、私の気を滅入らせた。
 明日、出勤することすら、ユーツだ。

                            以上、みちょるびんでした!

-ハプニング

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