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「エッセイ」なんでぇっせぃ! ―3

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 こんにちは、みちょるびんです。

 みちょるびんの本棚に30年近く眠っていた本、「ダカーポの文章上達講座―実用的な文章を上手に書く―」(1995年4月20日、ダカーポ編集部編)―――。

 そもそもこの本は「文章上達講座」と銘打った「‘How to’本」(ハウツー本)で、「レポート・小論文・作文・企画書・エッセイ・・・それらを書く上での約束事と必要な知識を徹底的に網羅」と謳っていました。
 しかし、同書の中では、この紹介文には登場していない「コラム」が多く取り上げられており、「短文を書くコツ」を説明する’章’が一つ設けられているほどの力の入れよう。
 コラムニストをはじめとした、たくさんのプロにインタビューされており、また、ご登場いただいていることもあり、「‘コラム’寄りの解説書」であることが強く印象づけられました。

 だからこの本は、やむにやまれず文章を書かなきゃならない・・・といったような切羽詰まった初心者ではなく、書くことが好きで、ある程度自分の文章に自信があって、新聞や雑誌への記事投稿に関心がある・・・あるいは「プロ」を志している・・・というような読者を対象に書かれたものではないかと、みちょるびんは思いました。

 作者が狙う読者層の立場になって考えると、「プロ」の経験談はかなり貴重ですし、とても興味深い。
 改めてこの本を読み返してみて、今のみちょるびんにフィットしている内容だなぁと、とても参考になりました。
 そして、これまでみちょるびんが掲げていた‘こだわり’の「1記事2000文字」は、読者への‘押しつけ’でしかなかったなと、反省させられたのでした(「『エッセイ』なんでぇっせい! -2」)。

 同書にもあるように、文章を上達させるためには、とにかく「書く」という作業が大切。
 そういった観点からは、「なるたけたくさん書く=2000文字の作成に標準を置く」ということは「書く訓練」には適しているのだろうと思います。
 しかし、だらだらとシマリのないものを読まされる側からすると迷惑でしかありません☆
 いや、‘迷惑’以前に、そんな文章では、誰からも読んでもらえないでしょう! 

 新聞社の入社試験で出る作文の評価は「初めの3行で決まる」といわれる。受験者が多くて丁寧に読んでいられないから、ではない。
 新聞記者としてのセンスの有無は、書き出しの3行で見抜けるからである。

        「ダカーポの文章上達講座―実用的な文章を上手に書く―」より

 これは、「読まれる文章」の真理をついていると思います。

 2000文字稼ぎのために、「生みの苦しみ」というボヤキを挟んでから本題に入っていく・・・という展開も多い、当サイト「ぷぷっ・ピィ・DO」の記事(「難しい問題。」)。
 開設当初より悩まされている「一人舞台、無観客」の敗因が、ここに潜んでいるように思いました・・・。

 同書のおかげで、気が引き締まったというか、ちょっと意識改革ができたというか。
 これからは、「質の向上」についても真摯に向き合っていく必要があるなと、みちょるびん、痛感した次第です。

 さて、同書の中で、とても印象に残った箇所があります。

 アマチュアの場合、600字ぐらいの原稿を書くつもりだったら、まあ800字がぐらい書くつもりで書きはじめればいい。800字ぐらい書きたいことを書いて、200字分削るのである。
 プロの場合は、かならずしも書きたいことがあって書くわけではない。まず注文を受け、それから書きたいことを捜す。そこがアマチュアとちがう。そして、「もう、オレには書きたいことなんて、ほとんどない」とボヤキながら、こんな文章を書いている。

                      「プロ以前」(青木雨彦著)より

 これは、同書の中で「“青木節”と呼ばれる独特のタッチで人気の高かったコラムニスト青木雨彦氏」と紹介された同氏のコラムを引用したもので、文字数指定がある文章を書く上での極意が記されています。

 しかし、みちょるびんが注目したいのは、後半部分。
 書きたいことがなくても、注文を受けたら書くのがプロという点。

 「生みの苦しみ」という問題は、作家であれば誰もが経験する日常茶飯であること。
 それなのにみちょるびんは、これをネタに文字数を稼ぐというセコい戦法を繰り広げ、これ見よがしのアピールは、‘作家気取り’もいいところ!
 それに、みちょるびんの場合は、最終的に自分がチョイスしたテーマで記事を書いているわけで、そこには自由があるのです。

 みちょるびんの単に「書きたいテーマが思い浮かばない」というお悩みと、プロの「書きたいことがないのに書く」という苦行では、大きな違いです!!

 プロはやっぱり、すごいんだなぁって、その実力の差を見せつけられたように感じたし、これまでのみちょるびんの甘っちょろい考えが、恥ずかしくなったのでした。

                             以上、みちょるびんでした!

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