第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その47:「ガラスの花瓶」編)

投稿日:2020年9月29日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【ガラス作家の個展(日記)】

 今日も朝から気が沈み、ブルーな気分で、テレビを見て過ごした。

 やっぱり、病んでいるのではないか?
 手相で情緒不安定とか言われたが、そのせいなのか? 

 そんなことを考えたりしていたが、夕方になって、急に、昨日実行に移せなかった「ガラス展」に行ってみたくなった。

 おしゃれ雑誌で紹介されていた、ガラス作家の個展のことを思い出したのだ。
 行ってみたいと思いつつ、結局、昨日は、ぐずぐずして、時間切れとなったのだった。

 思い切って、出かけることにした。
 その方が、精神的にもいいような気がした。

 初めて訪れた駅だった。
 初めての街並みに、少し、わくわくした。
 こうやって、降りたことのない駅で、降りてみるのもいいと思った。

 その画廊には、作家さんご本人がいた。
 ちょっと素敵な感じの方だった。

 私は、小皿も気になったが、やはり、花瓶狙いで見て回った。
 ちょうど、花瓶が欲しいと思っていたのだ。

 一つ一つ、表情が違う。
 どれがいいか、吟味した。

 実は、最近、クレジットカードの請求書を見て、びっくりしたということがあった。誰かに使われたのかと思って。
 しかし、全て思い当たる内訳で、思っていた以上に支出していたことに愕然とした。

 そんなこともあり、本当は、この個展も、行くか行かないか迷っていたのだ。
 ‘作家もの’は値段が高いだろうし、今、買っちゃいけないのではと思った。
 しかし、今、行かないと、もう出会えないかも知れないとの思いもあり、やっぱり、出かけてきたのだ。
 この個展の会期中で、来られるのは、もう今日しかチャンスがなかった。

 まず、値段をチェックし、とりあえず、手ごろなサイズのものであれば、予算内であることに安心したわけだが、実際に品定めに入ると、値段のことは考えなくなってきた。
 本当に好きなものを、欲しくなったのだ。

 それで、花の差してあった、ユニークな花瓶に決めた。
 存在感のあるその大きさや、それに見合う値段に、ちょっと考えたのだが、でも、やっぱりいいと思って、決めた。

 透明で、‘胴’がちょっとカーブして、‘口’も斜めにカットされていた。
 そして、一番ユニークだと思ったのは表面が、ところどころ、盛り上がっているところ。

 まるで、「バラの茎のよう」、それが、私の抱いた印象。
 ちょっと、エミール・ガレの作品を思わすような芸術的な感じがした。
 佇まいがいいと思った。

 家で改めて、花瓶を見てみて、何かとてもうれしく思った。
 かわいい。
 やっぱり、手作りのぬくもりなのか。
 自然に笑みがこぼれてくる。
 また、画廊に舞い戻って、徳利とか全て買い占めたい気分。

 こんなんで幸せな気分になれるって、素敵。
 気分がブルーだったのがちょっと、元気になっていた。

 早く、この花瓶に合う、背の高い花を買いに行きたくなった。

                       以上、みちょるびんでした!

-第一次仕事イヤイヤ期

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