こんにちは、みちょるびんです。
1.結婚披露宴、当日(日記) その②
私はドアを押し開けて、会場に飛び出した。
妹の叫んで笑う声が聞こえた。
私は、曲に合わせてポンポンを振りながら、挑発的に、だが、優雅に、高砂席に座る二人の前に踊り出た。
義弟も笑っていた。
曲の中に出てくる歌詞「Lupin the 3rd」で、「ルパン三世」の曲だと気が付いただろうか?
私は、くるくる回転しながら、ステージに向かって、会場内を縦断した。
実は、会場の下見の時に、会場の広さを測るため、ダンスのステップで会場内を移動してみていた。
それを見ていた妹に笑われたのだった。
はい、そのステップ!
また、妹の笑い声が聞こえた。
曲の長さもいい感じで、高砂席の反対側に設置されているステージに上がることができ、順調だった。
一曲目が終わり、一旦、照明が落ちた。
また一瞬、明るくなったが、私がポーズをとって、顔を下に向けていたので、照明さんも「まだだ」とすぐに気づいたようで、再び、暗転。
そして、「ルパン三世」のテーマ曲が始まった。
妹の笑う声。
そう、私は、この声を聞きたくて、今日まで曲名を伏せていたのだ。
内緒にしていた甲斐があったというもの。
スポットライトも、いいタイミングで当たった。
いよいよ、スタート。
私は、せっかくなので、一番初めの‘銃を撃つ’ポーズを作った際に、「バーン」と声を出した。
その方が、おじさんたちにも、わかりやすいだろう。
口の中がすでにカラカラだった。
最後まで踊り続けることができるか、不安になった。
一瞬、ダンスを間違えた。
すぐに、修正できたが。
踊りながら、妹が涙をぬぐっている姿が見えた。
泣いているようだった。
嬉しかった。
私も涙が出そうになった。
しかし、泣いてはいられないのだ。
私は、一層、ダンスに力を入れた。
曲の間奏の部分は、ダンスの振付は考えていなかったが、ちょうど、目の前に、新郎家族席があったので、舞台を下りて、新郎家族席まで進み、義弟のご両親の後ろに立ってポンポンを振った。
また、お隣におられた、義弟の大好きなおばあちゃんの後ろでもポンポンして、新郎一家を祝った。
我ながら、グッド。
そして再び、舞台へ。
緊張のポーズも、クリアし、2番目の歌詞へ突入した。
クラッカーの鳴る音が聞こえ、嬉しかった。
衣装がタイトスカートであったので、やっぱり、思っていたほど足は上げられなかったが、最後、なんとか、ポーズを決めた。
踊り上げたという感じ。
良かった・・・。
私は、一瞬、安堵でボーッとしてしまったが、いつものように「おめでとう!」とだけ言って余興を締め、ステージを後にした。
これも、亡くなったばあちゃんや、神様に、感謝である。
練習不足なのに、よくぞ、スムーズに踊り、場を盛り上げることができたよ。
ありがとう!!
何より、妹が喜んでくれたのが、一番うれしかったのだ。
姉妹の絆、「ルパン三世」を選曲して、本当に良かった。
これまで交流があまりなかった新郎の姉、義妹に、びっくりして‘引かれた’のではなかろうかと、少し、心配もしたが、好評だったようで、良かった。
マミー方の親戚もびっくりしていたらしい。
マミーの兄おじちゃんはマミーに「オーディションを受けさせろ! でも、仕事は辞められないもんねぇ・・・」と言ったらしく、マミーが笑っていた。
これがねー、20年早ければ・・・。
皆、気づくの、遅すぎっ!
なんちゃって。
その後、次から次に、芸達者な親戚のおじちゃん、おばちゃんたちの登場で、余興は更なる盛り上がりを見せた。
あっという間の結婚披露宴だった。
身内だけのものだったので、かえって、盛り上がり、面白かった。
パピーとマミーが先に帰ってしまい、荷物持ちの私は、困ったが、なんとか結婚披露宴も無事に終了した。
一応、タクシー係も務めたしね。
夜は、義妹も誘って、うちで、親戚の皆と、ビデオ鑑賞会を行った。
私は、自分が思っていた以上に、太っていることにがっかりした。
髪の毛とか、ちょっと不気味だったりしていた。
「もー、オバちゃん入ってる!」っていう感じ。
痩せなきゃだ・・・・。
ダンスの時は、スポットライトを浴びたおかげで、影が浮かび上がり、それがまた良い効果を生んでいた。
一人だけど、一人じゃない、みたいな。
2年前の従妹の結婚披露宴の時よりも、動きが良くなったと皆に褒められた。
2年前は、まだダンス教室に通い始めたばかりで、それまで10年以上もの長い間、運動していなかったから、体も重たかったのだ。
今は、確かに当時よりも、体は自由に動くのかも知れない。
やっぱり、適度な運動は必要である。
結婚披露宴でやった、親戚代表のおじちゃんの万歳三唱も好評で、ビデオ鑑賞会が終わり、親戚が帰っていくタクシーを見送る際に、再び‘万歳三唱’で締めて、可笑しかった。
<P.S.>
妹がまとった淡いブルーのカクテルドレスは皆にも好評で、パピーは、自分が選んだのだと自慢気だった。
私としては、演歌歌手のようなヘアメイクを阻止することができ、今回は、とてもかわいらしく仕上がっていたことに満足だった。
ブーケも、提供してくれたお花屋さんが、大会で優勝したというだけのことがあり、とてもセンス良く、素敵だった。
義弟は、最後に、立派に挨拶をし、感心した。
前日に、ほとんど文章ができていなかったことを思えば、本当、感動的だった。
新郎父が涙していたのは印象的。
対照的に、新婦父・パピーが泣かなかったのは、意外。
でも、新郎新婦及びそれぞれの両親を前にして、皆で万歳三唱をする際に、思わずつられて、万歳をやってしまったのは、パピーらしい。
マミーもビデオ係をがんばってくれました!
2.宴のあと、翌日(日記)
今日は、皆が帰る日。
遠方から参列してくれた親戚たちも帰り、妹たちも、京都に向けて出発した。
私が滞在した時みたいに、ステキだといいけど。
いい思い出になりますように。
そして、私も、夕方の便で、故郷を発ったのだった。
追伸:
妹からの報告では、私ががんばってアレンジした宿屋は、結婚祝いとして、お花を用意してくださっていたのだそう。
宿屋さんの、心意気に、感謝!!
以上、みちょるびんでした!