こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.ダンスをプレゼント
ダンス教室に通い出して1年が経った頃、ダンスの先生のお誕生日会があり、先生に、ダンスのプレゼントをすることにしました。
素人のダンス仲間に声をかけ、メンツもそろいました。
そして、少しずつ、面白いアイディアも浮かんできました。
使用を考えていた曲の振付イメージが、格闘技っぽい感じがあったので、先生のお名前
‘舞’(※仮名です!)と‘戦隊レンジャー’を掛けて、「まいレンジャー」という体でダンスすることにしました。
2.お誕生日会、4日前(日記)
今日は、とにかく、明日のつるさん宅での「まいレンジャー」の練習のために、なんとしても、CDの入手が不可欠だと思った。
まずは、大手CD販売会社のいくつかの支店に電話してみたが、だめだった。
唯一、渋谷店がかすって、1枚あったのだけど、売れてしまっていた。
別の会社にも問い合わせてみた。
その店では、全店にネットでアクセスできるらしいのだが、一軒も取り扱っている店がなかった。
諦めて、舞先生のマネージャーさんにダビング依頼の電話をしたが、その後に、ダメ元でトライしたマイナーな別の販売会社渋谷店でようやく見つかった。
新古それぞれ1枚ずつあり、初めは安い中古でよいと思っていたくらいだったが、苦労してやっと見つけたので、新品で購入することに決めた。
ようやくCDを手にしたときは、うれしかった。
また、安堵感もあった。
やっぱり、CDがなくては、練習もお話しにならないではないか。
その後、がんばって、安く仕上げるため、道に迷いながら100円ショップに行き、自分も含めた4名分のカセットテープと携帯用ラジカセ(ラジオカセットレコーダー)の電池を購入した。
この携帯用ラジカセは、過去の出し物の際にも大活躍したものだ。
なんとなく、頭の中で、ダンスの構成というか、振付はイメージしていたので、早速、家で音合わせをしてみた。
すると、期待していた踊り(レッスンで習った、先生の振り付けパート)は、1分間しかなかったことが判明した。
これでは、あまりに短すぎる。
この曲を選んだ大きな理由は、今まさに、レッスンで習っているものなので、これなら皆がすぐに踊れるだろうということにあった。
残りの部分を私がアレンジしても、(短期間という制約のある中でも)新たに覚える振付が少なくて済む、そういう目論みだった。
こんなに短くては、先生の事務所にまで電話して、CDを探すほどのものではなかったのではないか・・・!?
とは言え、曲自体の長さも2分30秒と短いため、結局、曲全部を使うことにした。
しかし、そうなると、新しい振付が必要になってくる。
疲れて帰ってきたというのに、23時頃から皆のカセットテープに曲をダビングして、曲の構成(カウント)を調べた。
正直、その時は、絶望的な気分になっていた。
それでも、皆に声をかけた以上は、どうにか形を作らねばならない。
後戻りできないのだ。
また、練習時間も限られており、明日、練習場所として自宅を提供してくれた、つるさん宅に行ってから考えているようでは間に合わないのだ。
疲れた体にムチ打って、枠組みだけでも考えた。
実際に踊り始める前に、曲のイントロ部分で、「‘まいレンジャー’の解説」を入れることにしたのだが、予め試作していた解説文も、曲の長さに対して断然長かったので、文章をかなり削る必要があった。
妹の協力のおかげで、何とか、解説文も形になった。
「解説しよう!
振付師‘まい’の昼の姿は、世間を欺くための仮の姿であった。
その真実は、地球征服を狙う悪の枢軸に立ち向かう正義の味方なのだ。
‘まい’の指令を受け、4人の素人が集結した。
『デフォルメン隊、まいレンジャー』、只今参上!」 (つづく・・)
以上、みちょるびんでした!