ダンス! 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その136:「‘やさしさ’とは」編)

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こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【「ワークショップ」2のヘルプ(日記)】

 今日の「子供の身障者のためのワークショップ」のヘルプは、ズル休みせず、まじめに参加して良かったと思った。

 今回は、2回目の参加であったが、前回1回目のワークショップの時とは、子供たちとの関わり合い方が異なり、何か手応えみたいなものを感じた。
 前回の反省点として、先生に、「みちょるびんさんの踊りをした方がいい。その方が、子供も喜ぶだろう」と言われていたので、今日は、彼らにばかり注意を払わず、’自分’も出しつつ、接してみることにしたのだ。

 前回は、ワークショップ終了後、かなりの疲労感があったが、不思議なもので、今回は逆に、爽快感の方が強かった。
 今考えると、前回の私は、押しつけがましかったのかもしれない。
 参加者に「楽しんでほしい」「喜んでほしい」という気持ちが強過ぎて、力んでしまい、自分で疲れたのだろう。

 だが今回は、自然に踊るようにし、彼らとの関わりも楽しかった。
 「ダンスは楽しい」ということを、ヒトに強要するものではなかったのだ。
 なんか、とても自由になれた気がする。

 そして、今回は、何だか、感動したのだ。

 前回のワークショップの後、皆でランチした時「相手を(立てて)魅せることも大切」と先生がおっしゃったわけだが、それは、おそらく、「互いを尊重する」ということなのだと思う。
 そして今日、皆が踊っている姿から、それが強く感じられたのだ。

 特に、あるLD児の姿に涙が出そうになった。
 自分もハンディがあるというのに、自分よりもっと弱い、小さい子に愛をかけている姿がけなげで、でも、強くて、とても優しさにあふれていた。
 「皆、優しいんだなぁ」と思った。
 感動した。

 今日は、ワークショップに参加できて、本当に良かった。

 ワークショップの後は、妹と落ち合い、一緒にランチした。

 また衝突。
 また妹が、興奮して泣き出した。

 いつもよくわからないのだ。
 どうしてこうなるのか。

 妹は、いつも私に、聞き役に回り、自分の話を聞いてもらい、「妹が正しい」と認めてほしかったのだ。
 それを私が、理詰めで対応するものだから、妹はいつも戸惑って、感情的になるようだった。
 私は、「妹が悩みから解放され、いい方向に向かってほしい」と願ってアドバイスをしているのであって、悪気はないのだが、妹はえらく怒っていた。
 そして、「パワーが強すぎる!」と声を上げたので驚いた。

 こちらも妹につられて、わけわからず興奮し、声が高くなっていたかも知れない。
 それに、ダンス帰りのせいか、表現がトレートになり、知らず知らずに、妹を威圧していたのかも知れない。

 私は、素直に謝った。
 そしたら、「初めて、謝ってもらえた!」と言われた。

 これも私としては、ちょっとした驚き。
 いい驚き。

 今後は、もう少し、妹にも優しくしよう。
 ついつい、自分と同じことを求めてしまっていたようだ。

【その翌日の日記】

 今日のダンスレッスンは、プロダンサーの参加も多く、いつになく賑やかだった。

 ここ何回か、レッスンでは、「4人くらいがそれぞれ教室の’四隅’から中央に走り寄り、皆でタイミングを合わせて、また元来た’四隅’に走り戻る」という練習をしている。
 互いの’気’を読むといった感じだろう。

 そして今回は、これに新しい課題が加わり、「中央に集まった後、全員が、元来た方向ではなく、360度、自分の好きな方向に、それぞれ散る(移動)する」ということになった。
 タイミングもあるし、他の人の進行方向を読んで、その方向がダブらないようにするのは大変に違いなかった。

 最後に、この課題にチャレンジしていない人が、私も含めて6人くらい残っていて、先生は、無謀にも、6人まとめてやろうと言い出した。
 人数が多くなると、より難しくなる。

 いよいよ、6名が中央に集まった時、私は何か、煮え切らない感じにちょっとイライラした。

 それで、私が向かう方向に、何となく’気’が流れそうなのを感じつつも、私が行こうと思っている進行方向、つまり、私とバッティングしないように、皆が避けるであろう方向に、皆を誘導してみたくなって、つい、力を入れてしまった。
 そしたら、気づいたら、自分一人だけが教室の中央に立っていて、その私を中心に、他の皆が、放射状に床に倒れている様子が目に飛び込んできた。

 すぐに状況が理解できなかったが、先生に「これはみちょるびんさんが悪い、ちゃんと読まないと!」と怒られた。
 私一人が突っ立っているということは、やっぱり、’私が原因’なのだろう。

 皆が、感受性が豊かだから、お互いに反応し、同調し合って、結果、皆は一斉に床に伏せてしまったのか・・・??
 ちょっと、不思議な感じがした。

 即興ダンスは、楽しかった。

 即興に突入する前、皆がしばらくの間、床に横になっているだろうことが予想されたので、私は一人、すぐに起き上がって、寝そべっている皆の周りを跳ねた。
 見学していた別のグループの人たちには、それが新鮮に映ったみたい。
 好評だった。

 今回の即興ダンスでは、私は、何だか、とっても皆の’優しさ’を感じた。
 いろんな人が私に関わってくれて、それがとても優しく感じられた。

 だから即興ダンスを自分が踊った感想を述べる際、「皆が優しいなぁと思いました」と答えた。
 すると先生が「それはみちょるびんさんが優しくなったからです。みちょるびんさんが変わったからですよ。うまくなりました。抑えるところはきちんと抑えて、引っ込む時はきちんと引っ込んで、バランスがいい」と言って下さった。

 これって、すごい褒められているのではないか?
 どうしたんだろう、私!?
 自分でもちょっとびっくりしたのだった。

 一人の子が、その感想の中で、一緒に踊ったグループのメンバーに対し、感謝を述べた。
 そして、同様に、私にも、感謝の意を表してくれた。
 「その子が(即興ダンスの中で)お祈りしていたら、別の子もそれに加わってくれ、そして私(みちょるびん)が、その二人を守ってくれた」と。

 そうなのだ。
 実は一瞬、向かい合う二人の間に(ふざけて)割って入ろうかと思ったのだが、何だか、二人の大切な空間を壊してはいけないように感じられ、むしろ、二人を祝福したのだった。

 そういった私の感覚を、その子自身も敏感に感じ取ってくれたようで、それがまた、とてもうれしかった。

                            以上、みちょるびんでした!

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