ダンス! 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その118:「チャレンジ、ライブ!」その4編)

投稿日:2021年5月20日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【ダンスライブ当日の日記(後半)】

 集合時間として指定されていた、ライブ開始30分前。

 ライブハウスに行ってみると、入り口には入場のための列ができていて驚いた。
 私たちも、お客さんと一緒に並んで、中に入った。
 前回のライブの時と、規模が違うのか!?
 並ぶほどの来場客があるとは思わなんだ。

 つるさんも、ようやく、ライブ開始の15分くらい前に支度を終えて、合流した。

 開始10分前。

 なんだか、10分後(ではないが、正確には)には踊っているのかと思うと不思議な気がした。

 19時ちょうどにライブはスタートした。

 仲のいい仕事関係者や妹たちも来てくれた。
 まさか、義弟まで来てくれるとは思わなかった。

 客の入りがとにかく多いので、私たちは、会場の外で、待機することになった。
 先生を紹介するつるさんの講談が終わり、続いて、新曲のダンス。

 そのうち、私はちょっと、お腹が痛くなってきた。
 緊張して、いつもこうなるのだ。
 困ったものである。
 でもまぁ、たいしたことはない。
 乗り切ろう。

 お客さんの笑い声が聞こえた。
 先生がその場の思いつきで作るジェスチャーを、他のダンサーたちが真似して、繰り返しているのがウケたようだ。
 特に、子供の笑い声。
 つかみは上々!

 ダンサーたちが、袖にハケてからも、しばらく、先生は一人でステージに残って、お話されていた。
 「チャレンジ」というのが、今回のライブのテーマだったらしい。
 ほほう。

 さあ、いよいよ、’女性アイドルデュオのダンス’の曲が流れ始めた。
 やるしかない。
 舞台へ!

 とりあえず、こっちの方は、難なくクリア。
 ’キャラクターの振付ダンス’の方は―――。

 うーん・・・。
 ちょっと、浮かれてたね。
 振りを少し間違った。
 なんだかなー。

 そのあとは、続いて、1回目の即興ダンス。
 この即興は、そのまま大勢で行った。

 即興もどうなんだろう?
 かなりの大人数だったが。
 良かったのか、悪かったのか。
 微妙―――。

 袖にハケてから、何となく、自分のテンションが下がった感じ。
 何故だろう?
 ’キャラクターの振付ダンス’の振りを間違ったから??
 むむむむ・・・・。

 会場は大入り御礼なので、私たちは、ドリンクバーのある地上階に行って、そこに備え付けてあるモニター画面から舞台の様子を見守った。
 光線の具合によっては、よく見えないシーンもあった。

 ダンサーの一人が歌を披露していたのだが、どうやら、アカペラだったよう。
 聴けなくて残念。
 それにしても、あれだけ体を動かしたばかりというのに、歌ったというのか?
 すごいものである。

 そろそろ’観客の言葉に応じる即興’の出番。

 相変わらず、微妙に私の気分は落ち込んでいた。
 そもそも、ぶっつけで、観客のリクエストに応じねばならない即興は、気乗りがしないのだ。
 しかし、やらねばならぬ・・・。

 今度、ステージにあがるのは、5人のみ。
 キッツイなー。

 そうやって、少しブルーな気分の中、即興が始まった。

 それにしても、何故にこうも皆、私にまとわりついてくるのか。
 数人のダンサーに絡まれて、体が動かしづらく、即興がやりにくくて、しょうがなかった。
 「邪魔しないでくれーっ」という感じ。
 何とか、自分のペースを守るように努めたが。

 その場で、お客さんに「あなたの好きなものは何ですか?」と質問し、お客さんが答えてくださったものを、即興で表現するということをやった。
 古時計、キャップ(帽子)、土星、スープカレー、耳かき・・・など、様々。

 「即興は好きじゃない」と、憂鬱な気分で舞台に上がっても、始まってしまうと、エンジンはフル回転、次の新たなお題を待っている自分がいた。
 表現することが楽しくなっていた。

 最後は、「イチゴのチロルチョコレート」というお題で退場だった。
 敢えての「イチゴ」というリクエストから、私は、’キュートさ’も加味してみた。

 夢中になりすぎて、一瞬、皆が袖にハケていることに気づかなかった。
 それで慌ててしまい、ハケる際、舞台袖近くの足元に飾ってあった丸いオブジェを蹴とばしてしまった。
 やばー。
 壊さずに済んで良かったが・・・。

 出番を終え、モニター画面のある、バーカウンターに戻ると、何人かの人に、「一番目立ってましたよ。良かったよ」と声をかけられた。
 とりあえず、良かったということか。
 私の衣装は白色なので、もしかすると、それもかえって良かったのかな?

 後で、誰かのお母さんにも、「顔の表情がとても豊かだ」と褒められた。
 また、見に来てくれていた妹から送られて来たメールには、「上手だったよ。生徒さんか、本職さんか、決めかねる存在感だった」って。
 これは、お世辞も半分かな。

 ところで、別の白い衣装の人が私の目の前に立っていた。
 私は、それが先生だとはすぐにわからなかった。
 先生は、モニター画面を見つめたまま、一度もこちらを振り返らなかった。

 先生のステージは良かった。

 私が一番注目していた、ご高齢の方々のダンスもなかなか良かった。
 特に、一番動きが良かったダンサーの方は、実は、79歳で、そんなご高齢にはとても思えない程のキレだった。
 私は、この’お年寄りダンサー’の人選に立ち会う機会があったのだが、この方は、一番、オーディションに臨む情熱が高かったという印象がある。
 やっぱり、それだけのことはあったということか。

 いやはや、長い一日であった。

 ライブ終了後は、内輪の結婚披露パーティーまであった。
 お祝いの席であり、私は、パーティーを盛り上げようと思って、ご愛嬌で、新婚さんに対し挙手して質問を行ったのだが、ウケると思って発した「私は独身ですが」という一言は余計だったのかも・・・。

 そんなこんなで、時間も遅くなり、飯を食っている時間もなく、今日はそのまま、まっすぐ帰路についた。

 さすがに、疲れたアルよ。

 ’ぬいぐるみたん’もバッグの中で、1日中つぶれていたので、バッグから出してあげても、しばらくの間、放心状態といった感じだった。

 あー、明日は午後から仕事だよ。
 チェーッ!

 しかも、もう明け方の4時。
 またもや、日記に、こんなに時間を費やしてしまった!

                             以上、みちょるびんでした!

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