こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.恋のアップ・ダウン
「恋はジェットコースター」という言葉をどこかで聞いたことがありますが、片思いをしていた当時の、みちょるびんの気分のアップ・ダウンも、激しいこと、激しいこと!
どんより落ち込んで、絶望的な調子の日記のときもあれば、妙に明るいノリのものもありました。
その多くは、「やみぃ・やみ・やみ」(みちょるびん造語。「Yummy(ヤミー)・闇・病み」と書く)でしたが、今回は、稀に見るハイテンションな日記をご紹介します。
その日記の中では、新たな「計画」の決意表明がありましたが、翌日の日記には、「計画」については何も触れられておらず、どうやら早くも翌日には、‘ボツ’になったようです。
まさに、アップ・ダウン!
2.ある日のハイテンション日記
(涙を流した夜の翌日)
今朝、起きてみると、目が腫れていた。
しかし、今日の私は、なんだかやる気に満ちているのだ。
結論から言うと、恋愛に目を向けるのは、やめようと思う。
考えても、現状は、何も変わらない。
不安ばかりが募るだけ。
かと言って、‘彼’に対して、友好的な態度で、何かいいアピールができるわけではないのだ。
じゃあどうしたらいいのか―――?
ただ、ひたすら、自分を磨くしかないということだ。
魅力的であること。
そうすれば、誰かが私に、引き寄せられてくるはずである。
もう、そういう風に信じるしかないじゃないか。
私は、時間とともに、どんどんいろんなことを忘れていくだろうが、でもその時その時を、真剣に、優しい気持ちで過ごしていれば、「間違いはない」んじゃないかと思うのだ。
ヒトの記憶の中の私が、いい人でいられれば、それが、「正」になるんじゃないか。
私自身が魅力的であること。
ではそれは、どうすればよいのか―――?
好きなことに熱中すること。
いつもポジティブでいること。
それが私。
みちょるびんだ!
夜は、ダンス教室に行った。
みちょるびんの「魅力倍増計画」がスタートしたばかりだから、行かずにはいられまい。
今日のレッスンは、また、趣向を変えていた。
先生がいきなり、皆に対し、「即興で、それぞれ、ソロで踊るように」と言われ、尻込みしているうちに、私は、‘トリ’を踊らされることになってしまった。
困ったことになったと頭を抱えたが、後の祭り。
今日は、先生が、自然由来のアイテムを用意されていた。
教室の中央に「水晶」が置かれ、部屋の正面を占める鏡に沿って、「お花などの植物3種」が間を空けて3か所に置かれ、そして、鏡と反対側の壁側には「ウール」が配置されていた。
私は、「水晶」を‘彼’に見立てることにした。
強烈な吸引力があるのだが、真っ向から近づけない。
だから私は、「水晶」に背を向けて、「水晶」に手繰り寄せられるように近寄っていった。
だがそれでも、やっぱり、向かうことができない。
それで私は、まず先に、「水晶」から遠い場所にある「お花」や「ウール」に、それぞれ近づいてみることにした。
いろんな個性があり、それもこれも素敵なのだけど、やっぱり、「水晶」に引き付けられている自分がいる。
私は、その葛藤とジレンマをダンスで表現した。
「水晶」と、ある一定の距離を置いて。
そして、最後は、少しだけ、素直な気持ちに身を任せて、「水晶」に同調するように、体を左右に揺らすことができた。
先生に、「『女の一代記』という感じでした」と言われた。
ダンス仲間にも、「いつになくセクシーだった」と言われた。
ソロダンスの次は、いつものように、グループ単位で踊ることになった。
前の発表グループの即興ダンスが、全体的に、‘苦悩に満ちたもの’のように見えたので、私は、自分の番では、軽くコミカルにいくことにした。
「みちょるびん、参上!」と言葉を発して踊り始めたら、なんだか、楽しくなった。
踊り始めると、‘開き直り’の気持ちも出てきて、自分でもオカシイと思いながら、小さい‘大’の字を宙で作りながら、ぴょんぴょん跳ねた。
ついでに変顔もしながら!
そんな風だったので、私が踊ったグループは、「前のグループと全然違って、明るかった」という感想がもたらされた。
そして、先生から、「それは、私の持っているオーラが、他の皆をも巻き込んで、明るくしたのだ」と評された。
「みちょるびん魅力倍増計画」、出だし、好調!
以上、みちょるびんでした!