ダンス! 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その105:「中学生にっ!?」編)

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こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【ある日の日記】

 ダンス教室に行った。
 今日から新しい曲で、またちょっと、楽しい。

 一緒にレッスンを受けている皆も、実力がついてきたという感じ。
 即興ダンスは、皆、それぞれに面白かった。

 特に、中学生の女の子。
 若いし、感受性も強いのだろう。
 とても面白かった。

 彼女の踊る即興ダンスが、実は、ちょっと、私のダンスに似てきたように感じるのは、私だけだろうか?
 別に、私が、彼女に憧れられていると言っているわけではないが、若いときって、ちょっと面白いと思うものに感化されることが多いわけで。
 初めのうちは、憧れて、真似するわけだが、そうやって、いろんなことを吸収しているうちに、熟成されて、やがて、自分のオリジナリティとして開花することになるんだろう。
 つまり、真似ることは、通過点でしかないのだ。

 あんなに吸収力があって、たくさんの可能性がある若い子だと、やっぱり怖い。
 今は真似されていても、じきに、追い越されるに違いないのだ。
 素人の私が、将来のある若い子に、対抗意識を持っても仕方がないことだが。

 私も中学生に負けたくないと思い、気合いを入れて踊った。

 「単純な動きだが、でも、人に影響を与えることができる。もっと、皆をまとめるくらいの気持ちでやってみてください」と先生に言われた。
 うれしいお言葉であった。

 レッスンの帰り、いつものカフェに寄った。

 皆で話をしていた時に、先生に「みちょるびんさんの友達はどんな人?」と訊かれ、ちょっと困った。
 仲良くしている人はたくさんいるが、よく’ツルむ’人がいるわけではないからだ。

 気の置けない、仲がいい子たちのほとんどは、遠くに住んでいて、会えるのは、年に1回くらいというような割合だ。
 気が合あって、楽しい時間を一緒に過ごせる子たちである。
 これまでも、たくさん、一緒に旅行等してきた、かけがえのない友。

 そんな子たちのことをイメージしながら、答えた。
 きっと、「こんな私のことを、受け入れてくれる人」ってことだよね。

 その後、何故か、嫌いな人の話に及び、ついつい、職場の「威圧的な態度をとって、自分に服従させようとする人たち」の話をしてしまった。
 私の話を聞いて、皆も、同様に、いやな印象を持ったようだった。

 だけど、そういう人たちに対して、私が、「あんまり、はっきりとは、相手の悪いところは指摘しない」ということを話したところ、それは、皆の意見と大きく異なる点だったらしい。

 例えば、意見を出し合うことで、いいものが作れるというような状況があり、いいものを作ることが自分の願いでもあれば、私も、意見は、惜しみなく言うだろう。
 でも、権力にしがみつき、恐怖で人を支配しようする人たちを相手に、フェアな話ができるとは思えないし、こちらが潰されるだけなのだ。

 「人とトラブルを起こさない方が得策な場合は、やめる」と言ったら、先生に「ストレス溜まるでしょう」と憐れまれた。

 私も、昔――もう少し若い頃――は、正義感も強かったし、おかしいと思うことに対しては意見して、敵を作ることも多かったように思う。
 その結果、小さいコミュニティーの中で、一人孤立したというようなこともあった。
 それでも、当時は、自分が正しいことをしていると信じていたし、負けたくなかったので、平気な顔を貫いたのだった。
 でも、だんだんと、本当に自分にとって、重要なことでない限り、何でもかんでも、やみくもに、固執し主張していては、自分自身が疲れるだけだということを学んだのだ。
 いい意味で、「自分にとって、’真に守るべきポリシー’に反することでない限り、ヒトの異なる考えも受け入れるという寛容さ」も学んだというか。

 別に、連中を受け入れるつもりはないのだが、ただ、こちらからは無用に攻撃しない、「相手にしない」だけである。

 それで、私は、次のように説明した。
 「私は、昔から、セーブして、ちょっとしか言ってないのに、相手には、自分が言った以上に受け止められてしまい、話がややこしくなることが多い。また、こちらが普通にしていても、妙に張り合ってこられたり、攻撃的な態度を取られたりするので、できるだけ目立たないように、大人しくするよう心掛けている」と。

 実際、そのいやな連中の一人は、私と年が近く、明らかに、私を敵視しているような態度があった。
 中学生じゃあるまいし、いい大人がさ、しょうもない、器の小さな、虎の威を借りた猫なわけよ。

 すると、先生から、「みちょるびんさんが、強くて、自立して、光っているから、やっかまれるんでしょう。でも、火でも、花がとにかく大きければ、負けてしまうように、大きければいいわけです。自信を持って、どんと構えておけばいいんですよ」と励ましの言葉をいただいた。
 うれしかった。
 ありがとうございます。

 最近の私は、人間関係における衝突もだいぶ減って、処世術を身につけたのだと思う。
 その反面、自分がスレてしまったようにも感じられ、寂しく思うこともあるのだ。

                       以上、みちょるびんでした!

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