ダンス! 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その94:「世の中、狭いもんだね」編)

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こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【ある日のダンス日記】

 今日の即興ダンスでは、何日か前に体験した「世の中、狭いもんだね」を表現してみた。

 最近、職場で出会った短期のアルバイトさんたちと飲みに行ったのだが、話しているうちに、そのうちの一人が、実は私と同郷で、妹と同じ高校の同級生だったことが判明した。
 しかも、妹の中学時代の友達を知っているということだった。
 そのアルバイトさんと妹は、直接の面識はなかったが、私が知っている数少ない妹の中学時代の友達を、たまたま、そのアルバイトさんが知っていたという、なんとも不思議なご縁を感じる出来事だった。

 こんなにたくさんの人がいる、この‘東京砂漠’で出会うなんてね。
 結構な確率ではないか。
 そんなわけで、「世の中、狭いもんだね」と、なったのだ。
 今日の即興ダンスのテーマでは、この驚きと興奮を表現してみようと思ったわけ。

 それで、曲が無音の時は、周囲の人の存在を気にしていない、‘マイペースな自分’という感じで踊り、曲が鳴っている時は、逆に周りの人にちょっかいを出して、その人たちのダンスを真似したりして、‘人と関わる’ということをやってみた。

 私としては、踊っていて、結構面白かったし、「私‘一人だけのダンス’というより、示し合わせて踊るわけではない他の人との‘セットみたいな感覚のダンス’として見ると楽しいに違いない」、そんな風に、ちょっと自信があったのだ。

 しかし、先生は、私のテーマだった「世の中、狭いもんだね」を「世の中、いいかもね」と言う風に聞き間違えてしまっていたようだった。
 そのためか、「いつもの私らしさ(他の人と違う面白い動き)がなくて、つまらなかった」と言われた。

 それにしても、私らしい動きってどんなものを言うのだろう?

 面白かったと喜ばれる時って、瞬間的に出て来るものばかりで、狙ってやっていることではないのだ。
 私自身、どんな風に踊ったのか覚えていないことも多々あり、再現できないという難しさがある。
 つまるところ、自分でもコントロールができないことなのである。

 今日みたいに、周りの人と関わりながらダンスをする場合は、もしかすると、多少、月並みなダンスになってしまうのかも知れない。
 他の人に調子を合わせているところがあるしね。
 そういえば、以前も、同じようなパターンで、同じような評価を受けたような気がする。
 確かに、変な動きが出て来る時って、「自分」に専念して踊っていたかもしれないな。

 今回私が目指したテーマと、先生が受け取ったテーマが異なっていたので、ピンと来ないものもあったが、そんな中で、先生の言葉に、なるほどと感心したものがあった。
 「‘いいかもね’は、肯定的な意味合いとして受け取られがちだが、『誰にわからなくても‘いいかもね’』と独自の解釈で、振り付けても良い」と言う、発想の転換である。
 これは、先生の、CMの振付作りに通じる考え方なのかも知れないと思った。

 また、別のプロダンサーの子に先生が話していた、「試してみて、だからこそ、引き起こす、情熱」みたいなものも、理解できるような気がした。

 先生の話を聞いていて、最近、私が書き始めた‘日記’のことを思い出した。

 21歳の時に書いていた日記を棚の中に見つけて、それを読んでからというもの、日記が書きたくて、仕方なかった。
 そして、ようやく書くものを用意して、書き出してからの数日間は、その‘書きたくて仕方なかった’という衝動が、何ページにもわたって、私に日記を書かせたのだった。

 こんな風に、ダンス教室で即興ダンスを踊る度毎に、毎週毎週、感情の爆発を招くことは、大変なことに違いない。
 だけど、「(誰にわからなくても)いいかもね」という開き直りみたいなものが、起爆剤になることもあるのかもしれない。

 最近の私は、心の向くまま、徒然なるままに、曲に体を任せ、ある種の自然体だった。
 もう少し、取り組み方を変えるといいのかもしれない。
 要検討である。

                       以上、みちょるびんでした!

-ダンス!, 第一次仕事イヤイヤ期

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