こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.水彩絵の具
みちょるびんが参加している「デッサン会」で、11月下旬に、1泊2日のスケッチ旅行に出かけたことがありました。
旅行の数日前に、偶然、家の引き出しの奥から、水彩絵の具が出てきました。
すっかり忘れ去っていた絵の具でした。
絵の具は、25色もあり、小さなチューブがかわいくて、見ていて楽しくなってきました。
あまり使った形跡もなく、ほとんど新しいものでした。
デッサン会では、いつもはパステル画を描いていましたが、スケッチ旅行では、水彩画に挑戦してみたいと思いました。
それで、画材やに出かけ、店員さんにいろいろ教わりながら、筆などを揃え、スケッチ旅行に備えました。
2.スケッチ旅行初日の日記
今日は、スケッチ旅行の日。
待ちに待っていたはずなのに、起きたのは、10時半。
11時半には家を出た方がいいと思っていたので、ショック。
昨夜は、仕事で夜遅くに帰宅し、旅行準備等で3時近くまで起きていたせいだった。
9時に起きるつもりが、更に1時間半が経過していた。
どう考えても、間に合いそうにないと思った。
通常の支度だけでも、1時間はかかるというのに、まだ、パッキングも完了していなかったのだ。
そんなわけで、家を出た時は既に13時近くになっていた。
夜のお楽しみ会のために必要な、紙皿等を調達していて、更に遅くなった。
なんだか、いろんなところで抵抗に遭っている感じがした。
電車も急行が出たばかりだったし、そのあとの、宿屋の近くまで移動する手段だったバスも出発してしまい、その次は30分後という感じで。
どんどん、到着が遅くなる感じ。
仕方がないので、最後は、タクシーで宿屋に移動した。
今日は、本当に暖かく、いい天気だった。
風がひどいかもと、昨日の天気予報では言っていたが、全くその心配はなかった。
いいスケッチ日和なのに、こんなに遅くなってしまい、なんたること!
しかも私は、重装備で来ており、ダウンコートはちょっと、恥ずかしかった。
さて、宿屋に到着してみると、デッサン会仲間の一人が、宿屋の前に座って、絵を描いていた。
私はあわてて部屋に入って、荷物を置いた。
部屋の窓を開けると、窓の外に立派な松の木があり、趣があってなかなか良かった。
外に出かけている時間もないし、部屋の中であれば、絵を仕上げることができるだろうと思い、窓を全開にして、そこで描くことにした。
途中、仲間が戻ってきて、話しかけられたり、先生たちもぞろぞろ入って来られて、制作途中を見られて恥ずかしかったが、なんとか仕上げることができた。
久々に水彩画を描いた。
中学校以来じゃないか。
ついつい、油絵を描く要領で、色をどんどん混ぜてしまった。
色を重ねるクセがついてしまっており、水彩画の美しい色を出すのに苦労した。
でも、なんとか描きあげ、一安心である。
批評会では、先生に、「枝が面白い」と言ってもらえた。
ごはんを食べて、皆で酒を飲み、風呂に入って寝た。
なかなか面白い飲み会だった。
因みに、翌日、朝食の後、宿屋の玄関先で、皆で集合写真を撮った。
その時、先生に、私が描いた松を指差して見せると、初めて「ああ、似てる!」と言ってくださった。
やっぱり、‘松’だと言っても、信じてもらえていなかったらしい。
以上、みちょるびんでした!