ダンス! 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その56:「ジェローザ」編)

投稿日:2020年10月14日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

1.嫉妬

 以前、イタリア語のできる友だちに、‘嫉妬’はイタリア語で‘gelosa(ジェローザ)’と言うと教わったことがありました。

 英語の‘ジェラシー’にも似ていて、覚えやすかったということもありますが、‘ジェラシー’よりも‘ジェローザ’の方が、音の響きが、‘より嫉妬心を掻き立てられている感じ’がして、みちょるびんは、その言葉が気に入りました。

 当時、「ジェローザ」を教えてくれた友達と、その会話の中で、よく、「ジェローザ」を頻繁に使って冗談を言っては、一緒に笑い合いました。
 嫉妬の対象や状況が現れたときに、一言、「ジェローザ」とだけ言って、感情を表現するのですが、妙に、面白かったのです。

 自分には手の届かないもの/ことへの、黒い‘憧れ’のような気もするし、でも、だからと言って、それに執着があるわけではなく。
 その瞬間に感じた‘嫉妬’を、ぎゅうっと凝縮して、本気なんだけど、でも、真剣ではない、みたいな。

 それが、「ジェローザ」という音から、私が勝手に連想したイメージでした。

 さて、ダンス教室では、いろいろなプロ・ダンサーや素人さんとご一緒しましたが、みちょるびんには、一人、とても印象に残っている素人ダンサーさんがいます。

 「彼女」は、独特のセンスを持っていて、「彼女」の持つ哲学や複雑な考えが、その独自のダンスを生み出しているようでした。
 ジェローザ。

2.ジェローザ日記

 今日は、ダンス教室に、久々に「彼女」が来ていた。
 本当に久しぶり。

 今回も、「彼女」のダンスに目を奪われた。

 やはり、くやしいが、「彼女」には独特のセンスがある。
 先生も言うように、誰にも真似できないもの。

 体が柔らかいという特質を活かしているというのもあるが、独特のリズムと、独特の感覚で曲を踊っていた。
 しかし、それは、納得のできるノリで、ああ、この曲をこう聴くんだと思った。
 ブレイクダンスのようであり、アメリカのスラムか、どこかのロックのようでもあり、カッコいい感じ。

 洋服を脱いだり、靴を脱いだりするのは、個人的には、ルール違反だと思うというか、そんなことをしたら、皆の注目を集めるに決まっているのだ。
 だから、そういうやり方は、私は好きではないが、それでも、やはり、ダンスの始まりの時の、あのリズムの刻み方は、ちょっとやられた。
 くやしいけど、ずっと、目が釘付けだった。

 私は、負けたくないという気持ちがメラメラと燃えた。
 すごく、くやしかったのだ。
 でも、そんな闘志は、外には出さず、誰にもわからないように、私は私のやり方で対抗したかった。

 今日の即興ダンスのお題は、「対極にあるもの」ということだった。

 だから、私は、「眼球」をテーマにしてみた。
 ここ最近、私の憂鬱だった疲れ目と、そして、その対極にあるものはおそらく、‘生まれたばかりの澄んだきれいな目’。
 それを表現してみた。

 先生には、「本領発揮で、独特な動きが面白かった。目立つ」と、ほめられた。
 「面白いことを考えてますね」と。

 私のテーマが、‘眼球’であったことが伝わり、納得いただけたようだった。

 自分でも踊っていて、途中、困ったと思ったところもあったが、自分自身、面白い動きをしていると感じた振りもあった。
 イメージしたのは、‘まばたき’の動きだったが。

 いずれにせよ、先生の言葉に、私は、満足したのだった。

 果たして「彼女」は、私のダンスに触発されることは、少しはあるのだろうか・・・。

                       以上、みちょるびんでした!

-ダンス!, 第一次仕事イヤイヤ期

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