こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.感覚派ダンサー、K
感覚派のダンス仲間Kさんと二人旅をしたことがありました。
当初は、もう一人のダンス仲間と三人で出かける予定でしたが、あいにく、体調を崩してしまい、二人で出かけることになったのでした。
みちょるびんとKさんの二人だけという組み合わせは、珍しいものでした。
Kさんは、プロのダンサーだというのに、みちょるびんなどの素人ダンサーを差別することなく、親しく、平等に接してくれ、とても優しい人でした。
Kさんのダンスは、とても繊細で可憐で柔軟性があり、それは、彼女のお人柄を表しているようでした。
他の人のダンスを話すときなど、その人が醸し出す雰囲気であるとか、エネルギーみたいなものであるとかを敏感に肌で感じ取るようで、感覚的に鋭いという感じもありました。
2.相まって、相殺?
そんなKさんと、旅の3日間、とにかく、いろいろな話をしました。
そして、お互いに、感覚的に近いということがわかりました。
みちょるびんは、自分が感じている説明のつかないことも、優しいKさんになら話しても大丈夫のように感じ、それまで、ヒトには話せなかった、バカげた考えを、あれこれKさんに話しました。
これも、すごく感覚的なものが、そうさせました。
もう一人の子が一緒であれば、それほどまでに深い話しにはならなかったでしょうし、感慨深い旅となりましたが、なぜか、この旅は、不運の連続でした。
行く先々で、お店が閉まっていたり、ものが品切れになっていたり、バスが出発したばかりで待たされるなど、タイミングが悪いということが何度も起こりました。
それは、「自分は運がいい」と思っているお互いにとって、珍しいことでした。
まるで、何かが邪魔しているとしか考えられませんでした。
それで、感覚派のKさんとみちょるびんは、「これも、神の思し召しではないか」という話をしました。
Kさんは、しきりに、この旅の意味について、何度も口にしていました。
もう一人の子が急遽参加できずに、二人きりになってしまった理由―――。
結局、我々の話しは、ずっと堂々巡りしているようでした。
3.旅の最終日の日記より(抜粋)
東京に戻る前に、最後、善行寺に寄った。
Kさんも私も、おみくじの内容を、「神様からのメッセージ」だと信じやすいタチで、‘おみくじ’が気になり、どんなメッセージが出るか引いてみたかった。
なかなかシンプルなおみくじがなく、ようやく見つけたものは、コインを入れるタイプのものだった。
本当は、自分で選びたかったのだが、これも考えようによっては、タイミング、‘運’ではあるのだが。
私は、先に占おうと思ったのだが、コインを探している間に、ひょっと、Kさんが先にコインを挿入してしまった。
これで、順番が変わってしまった・・・。
私は、先にしたかっただけに、Kさんの引いたものが気になったが、ゲンキンなもので、やはり、後に引いた方で良かったと思った。
二人とも‘小吉’で、あまりぱっとしなかった。
正直、心が晴れ上がる内容ではなかったので、別の場所で、‘選べるおみくじ’を見つけたときは、もう一度挑戦したくなった。
が、そこは心を鬼にしてぐっとこらえた。
それは、神様に対して失礼である。1回目のメッセージにいくら不服があるは言え、メッセージはメッセージとして受け入れるのが礼儀であろう。
私のは、「災い転じて福となす」というような内容だったが、これも、‘正しいことをしていたら’の話しで、そうでなければ、‘悪循環’みたいなことも書かれていた。
今の自分が必ずしも正しいことをしているとは言えないので、非常に危険というか、安心はしていられない。
4.その翌日の日記より
それにしても、今日は、体がだるかった。
この疲労は、旅行から来たものだろうが、どれだけ疲れたというのだろう?
やはり、肉体的というよりも、精神的なものに違いない。
あの3日間のトークは、やっぱりヘビーだったのだろう。
マッサージで言うと、もみ返し、あるいは、デトックス。
毒を吐いたから、それが体に現れた?
あなどれないものである。
以上、みちょるびんでした!