ファッション関係 和尚通い 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その159:「霊感美容院」編)

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 こんにちは、みちょるびんです。

(これまでのあらすじ)
 入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を持ち始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【ある日の日記】

 朝、つるさんに電話した。
 だが連絡がつかなかったので、お馴染みの美容院に行くことにした。
 そしたらその後、つるさんから電話があった。

 これから髪を切りに行くという話をしたところ、私のヘアスタイルが中途半端だから、いい美容院を紹介しようと思っていたと言う。
 そのスタイリストさんには霊感があり、その人に似合うヘアスタイルを提案してくれるのだとか。

 少し心が動いた。
 奇抜なヘアスタイルにされて、取り返しのつかないことになったら困るとも思ったが、つるさんの勧めに戸惑いながらも、結局行ってみることにした。
 直前にでも予約が取れたってことは、「そういう運命」ということだろう。

 つるさんとは、百貨店で待ち合わせした。
 そしたら、その百貨店は停電とかで、店の中は暗かった。
 百貨店だけのもののようだったが。

 さて、その美容院は、百貨店のすぐ裏手にあった。
 スタイリストさんは、名を‘おはる’(仮名)と言った。

 美容院は狭く、中は人でごった返しており、まるで「待合室」という感じもあり、ちょっと不思議な空間だった。
 ガラス戸を開けて中に入った時、何人かのスタイリストさんが目に入ったが、私は期待が外れたと少しがっかりした。
 どの人も‘普通’の印象で、つるさんから聞いた話に合うイメージの人物はいなかったからだ。

 だが、次の瞬間に立ち上がって姿を現した人を見て、納得した。
 おはるさんである。
 ‘オネェ’っぽい雰囲気もちょっとあったが、落語家にもいそうな、そんな不思議な雰囲気の人だった。
 オーラっていうのかね?
 やっぱり、他の人とは違う感じ。

 さて、いよいよ、私の番になり、セット椅子に通された。

 「何をやっているのか?」とおはるさんに訊かれ、ふいの質問だったのでひるんだが、「オフィス・レディ」と答えたところ、「へぇーっ」っと驚きの声を上げられた。
 お堅いイメージのある「オフィス・レディ」には見えなかったよう。

 興味が湧いたので、ナンだと思ったのかと訊いてみたら「ミュージシャン」と言われ、私も驚いた。
 ミュージシャンはミュージシャンでも「歌手」らしい!
 これまで、職業の話をした時に「芸能人」に間違われたことは確かにあったが、「ミュージシャン」と言われたのは初めてだった。

 おはるさんは、私の髪型を見て「似合っているし、いい」と言ってくれた。

 傍に待機しているつるさんが「個性的なのに、おとなしく、その個性を隠したいようなんですよ。変えてください!」とおはるさんに訴えた。
 だが、おはるさんには「今は流行りの髪型でいいけど、年を取ったら、ボブなど短くしていったらいいよ」と言われただけだった。
 そして、私の顔を指しつつ「目の大きさ、位置、眉、顔の配置等いいし、髪型もちょうど目や眉間のあたりにちょうど視線がいくようなスタイルになっているのでいい」とも。

 今の、巻髪にしている髪を前に持ってくるというヘアスタイルは‘溜まりやすい’ので、後ろに髪がそよぐようにすると‘ツカれずに’いいということだった。

 「今はオフィス・レディではあるが、エネルギーも強いし、これから何にでもなれる」と言われた。
 「ツかれやすい」とも。
 好かれやすいのだとか。

 「本当は、ここにあまり来たくなかったでしょ?」と指摘されたので、「つるさんだから、ついて来た」と答えたら、納得された。
 おはるさん曰く、私は‘ツかれやすい’ので、だから自分で身を守るために‘出ない’ようにしているのだとか。

 自分ではその自覚はなかったが、もしかしたらそういうことだったのだろうか?
 確かに人が多く集まるところは好きじゃないし、飲み会なども憂鬱なのだ。
 行けばそれなりに楽しいのだが、いつも「行きたくない」のだ。
 それは、何かいやな予感がしていたということなのか!?
 (まぁ、行くと疲れるから、という思いもあったのだが。)

 私は「自分は霊感とかあまりないように思う」と伝えたが、年を取ってから出て来るのだと言われた。
 「占いとかやるかも」とも言われたが、私は、他人の悪いモノをもらいやすいそうで、占いはしない方がいいみたい。
 きっと、ちゃんと訓練しないとダメなんだろうね、そういうのは。

 それから私は、お不動さんと縁があるらしい。
 古来より、日本には日本の宗教があるわけなので、西洋のものではなく、お不動さんなのだと言われた。
 「神様は神様」であり、「改宗」しようとかそういうことではないが、でもお不動さんが私の宗教と言われ、うれしく思った。
 和尚さんのところでお参りしていた()ということもお不動様に親近感を持った理由だろうが、でも私自身、なんとなくそんな気がしていたのだ。
 先日大阪で「水掛不動明王」に出会った時、なんだかそういう風に感じたのだ。
 やっぱり、あの感覚は正しかったのだ。
 うれしい!

 海外に住んでいたことがあるという話をしたら、その土地はいやな感じじゃなかったかと訊かれた。
 戦争で、日本人も含め多くの人が亡くなっているから、よくなかったはずということだった。
 職務内容が自分の性分に合っていなかったせいかとも思っていたが、あるいはそういうことも関係しているのだろうか??

 そうそう、‘霊’以外にはストーカーも呼ぶと言われた。
 波動が合うとも。
 ええーっ!?

 MとかSとかの気もあるのだとか。
 この2年、自分自身を精神的に追い込み、痛めつけていたので、「案外Mだったりして!?」と自分でも思っていたほどだった。
 図星なのかもしれない。

 つるさんが、私は恋愛がうまくいかないのだと、おはるさんに相談した(「第一次仕事イヤイヤ期(その25:『対極する二つの司令塔』編)」)。

 軽くいきさつを説明したところ「自分の中に溜まったものを、アーティストは絵にしたり、歌にしたりするのだ、私も小説にするといい」と言われた。
 「誰の参考にもならない」と私が反論すると、「ヒトはそういうのを求めているのだ」と返された。
 「日記を書いているのなら、ブログにすればいい。でも、しゃべりがあった方がいいよねー」とも言われた。

 書くといいのかなぁ・・・???
 そういえば、以前見てもらった他の占いでも、「本を書く」と言われたことがあったっけ・・・。

  つるさんと一緒に来ていたお嬢さんは、髪をバッサリ切りたかったらしい。
 でもおはるさんに、2年間は切るなと言われていた。
 髪からエネルギーをもらっているのだとか。

 私は短い方がカッコいいと思うのだけどな。

                             以上、みちょるびんでした!

(※)「第一次仕事イヤイヤ期(その15:『神事、あれこれ』編)

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