ダンス! 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その150:「即席即興バトル!」その7編)

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こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【即興バトル、2日前の日記】

 今日は、さすがに眠かった。
 だが、引き続き、気合いを入れていかねばならない。
 「即席即興バトル」の開催は、明後日なのだ!!

 私とダイちゃんは、夜に、それぞれ、候補曲を持ち寄って、検討会議を行う計画でいた。

 そのためには、曲を聴くための手段となる、CDプレイヤーの調達が必須となる。
 しかし、ダイちゃんから、プレイヤーの調達ができなかったとの連絡があった。
 それで、CDを聴ける場所を探すのは、私の役目となった。

 今夜、ダイちゃんの仕事が終わるのは、21時過ぎなので、21時半にダイちゃんの職場付近で落ち合う予定にしていた。
 だから私は、それまでに、CDを聴ける場所を見つける必要があった。

 私は、終業後、早く、インターネットを使って場所探しを始めたかったのだが、インターネットが使えるパソコン周辺をいつまでもおしゃべりしている人たちに占領され、イライラした。
 だが、ようやく席が空き、検索を開始すると、その作業に集中できたので、そのイライラもそのうちどこかに吹き飛んでいったのだった。
 これくらい、集中力がなければならんのだろう、普段から。

 初め、カラオケ店でも、音楽CDが聴けるという噂を聞き、ダイちゃんとの集合駅付近のカラオケ店に電話で確認するなどしてみた。
 しかし、音楽CDが聴けるということではなかった。
 自分の歌声をCDに焼き付けるサービスをしているということだったので、どうやら、それを勘違いしたのかも知れなかった。

 それで、その他にもいろいろチェックしてみたが、私の検索方法に問題があるのか、うまくヒットできなかったので、今度は、マンガ喫茶に焦点を絞ってみることにした。
 マンガ喫茶ならパソコンがあるし、何となく、音楽CDが聴けそうな気がしたのだ。

 ビンゴ!だった。

 私はようやく、最寄り駅の近くにマンガ喫茶があることを突きとめ、ダイちゃんに連絡した。

 今日は、大雨だった。
 ダイちゃんとようやく駅で落ち合えた時は、22時になろうとしていた。
 私の終電が、23時過ぎだったので、私たちに残された時間は、1時間しかなかった。
 とにかく私たちは、傘をさしてマンガ喫茶に急いだ。

 そこは、小さな店で、男の先客が何人かいた。

 お店の人にプレイヤーの使い方を教わり、早速、作業を開始した。
 ダイちゃんが、いくつか音楽CDを友達に借りて、持って来てくれていた。

 私は、夕飯がまだで、カップ麺をすすりながらだったので、結構忙しかった。
 それに、プレイヤーに接続できるヘッドホンは一つしかなかったので、ダイちゃんと交互に試聴するしかなかったのだ。
 しかしそれでは、滞在時間1時間という制約がある中、倍の時間がかかってしまうので、途中から、ヘッドホンのイヤーパッドの片方を外側にひっくり返して、二人で肩を寄せ合って、同時に聴くことにした。
 そのポーズがちょっと面白かったので、二人で声を出して笑ってしまい、お店の人に注意された。

 2曲目はすぐに決まった。

 私の持って行った候補曲をまず先に聴いて、次に、ダイちゃんのを聴いて、その2回目の視聴ですぐに「これだ!」と思った。

 ヴェルディ作曲「レクイエム」 から 第2曲 「怒りの日(ディエス・イレ)」 だった。
 ちょうど、アイドルが出演するカップ焼きそばのCMで使われている曲だった。
 また、マンガを原作とした人気ドラマの、飛行機のトラウマのシーンで使用されている曲でもあった。

 面白いし、インパクトもあるし、おそらく多くの人がCMやドラマ等でこの曲に馴染みがあるだろうから、客ウケもいいだろうと思った。
 それに、1曲目と2曲目の落差が大きいのも、私が求めていたイメージ通りのものだった。
 ダイちゃんもすぐに賛成してくれた。

 あとは、3曲目の選曲を残すところとなった。

 ダイちゃんが山口百恵のCDを持って来ていたので、とりあえず、聴いてみることにした。
 正直なところ、私は、さほど、乗り気がしたわけではなかったのだが。

 しかし、CDに収録されていた2曲目の「赤い絆(レッド・センセーション)」がすぐに面白いと思った。
 メロディーがドラマティックなのと、何より歌詞が良かった。

 「許せない、必死に信じて生きて来たのに、許せない、あなたは掌かえすのね」(歌詞、松本隆)

 百恵もアイドルであるというのに、よくもこのような憎しみのこもった歌を歌ったものである。
 昔の歌謡曲は、これだからいい!

 私とダイちゃんは、この曲の採用で、すぐに意見が一致した。

 あとは、もともとダイちゃんが選曲していた「仕事始め」(アニメーション映画「魔女の宅急便」のサウンドトラック)と、この2曲をどのようにつなぐか、時間を計りながら考え、上手い具合に、ちょうど3分くらいにまとまった。

 いい感じ。
 私たちは、曲のチョイスに大いに満足した。

 1時間という短期決戦だったが、集中力と幸運に恵まれた。
 私はとてもウキウキした。

 明日は、ダイちゃんが友人に頼んで、曲を編集してくれることになった。
 出来上がりがとても楽しみである!

                             以上、みちょるびんでした!

-ダンス!, 第一次仕事イヤイヤ期

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