こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.お護摩
和尚通いをしていると、様々な行事に出くわしました。
‘お護摩’も、その一つです。 ‘お護摩’とは、お不動様の前で、火を焚いて中に供物を投入れるなどして、その加護を願う儀式なのだそうで、みちょるびんは、和尚さんのところが初体験となりました。
ある日、‘お加持’の帰りに、和尚さんから、これから‘お護摩’をするからと声を掛けられ、参加してみたのでした。
和尚さんのお寺兼お家は、アパートの一室にありました。そのお部屋の中で、火を焚いていたので、みちょるびんは、それ自体が驚きでした。
‘お護摩’では、みちょるびんのような‘お加持’帰りの人がいると、燃えが悪くなるらしく、最初は確かに、黒い煙が立ち、煙で部屋が充満していました。一酸化炭素中毒にならないか、内心、不安になったほどでした。
皆が一斉にお経を唱え出すと、煙が収まり、今度は炎が高く上がり始めました。みちょるびんは、お経はわからないので、ただただ不思議な気持ちで、普通のアパートの一室の中で、こうこうと燃えさかる炎を眺めていました。見つめていると、なんだか、心が落ち着きました。
面白い経験でした。
2.つきもの
あるときは、‘つきもの’がしているという人の供養をするというので、和尚さんたちが食事などの準備でお忙しいそうにされていることもありました。そういう話は、テレビの中でしか聞いたことがありませんでしたが、和尚さんは、そういった方の対応もされているとのことでした。
その人は、予約の時間に遅れて到着されていましたが、和尚さんによると、遅刻は、’つきもの’のせいだとおっしゃってました。
気分に浮き沈みがあり、ダンス教室も遅れがちなみちょるびんには、耳が痛い話しでした。
別の供養の場に遭遇した際に、心配になって和尚さんに、みちょるびんにも何かツイていないか訊ねてみたことがありました。とりあえず、それは大丈夫だったようなので、安心しました。
3.易への誘い
和尚さんには、ことあるごとに、厚意で易占いをしていただきました。
あるときなどは、書類の行方を占っていただいたことがありました。
遠方の実家で、大事な書類を紛失したとかで、父・パピーが寝込んでしまったことがあり、みちょるびんは、わざわざ実家に呼び戻されたことがありました。
そのときは、和尚さんに電話して、書類の所在を占ってもらいました。「捨ててはいない、‘何か’の中にある」という和尚さんの言葉とおり、小さな引き出しの中から出てきました。
そんな具合で、易もいろいろと、面白かったのですが、何回か和尚通いするうちに、つるさんから、一緒に和尚さんから易を習わないかと誘われました。
占い好きのみちょるびんは、タロットカードなら習ってみたいという気持ちはありましたが、易については、正直、さほどの関心はありませんでした。
しかしなにより、和尚さんの珍しいお話を聞けることは価値あることだと思いましたし、つるさんとも定期的に会えるというのも魅力的でした。
だから、みちょるびんは、二つ返事で承諾したのでした。
以上、みちょるびんでした!