こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
【即興バトル、3日前の日記】
「即席即興バトル」のオーディションを終え、翌日の今日は、私は一日中、テンションが低かった。
だが、今日はクリスマス。
やはり教会には行きたいと思った。
仕事帰りだったので、軽く、寄った程度だったが、教会に行くと、毎回のように涙が出て来る。
自分の罪深い行動を反省しているうちに、泣けてくるのだ。
周りに人がたくさんいたので、必死に、涙をこらえた。
おかげで少し、気持ちが落ち着いた。
今日はやはり、教会に行って良かったと思った。
夜、素人ダンス仲間のダイちゃんに電話した。
出かけていたのだそうで、ようやく電話がつながったのは、24時半頃だった。
昨日は、私も、「即席即興バトル」への出場を望んで、他の皆と同様に’ソロ’でオーディションを受けていた。
ところが、先生から同オーディションを初回で一発合格し、’ソロ枠’を勝ち取っていたTくんと組むように言われてしまい、私は、悩んだ挙句、同バトル参加の辞退を申し出たのだった。
そしたら今度は、「ダイちゃん・はっちゃんペア」への加入を勧められ、また、その後、追加的に、「ダイちゃん・はっちゃんペア」の枠の中で、’私のソロの時間を設ける’ということを提案されていた。
ダイちゃんが私の加入について、どう考えているのか、ダイちゃんと直接話をするまでは、私は、何も決められないと考えていた・・・。
さて、ダイちゃんによると、ダイちゃんは元々、ソロで舞台に立つことは考えておらず、5、6人のチームによる参加になるのだろうと思っていたという。
だから、「みちょるびんさんが、自分(ダイちゃん)のチームに加わってくれれば、それは大変心強い」と言ってくれた。
ありがとう!
私は、ダイちゃんの言葉に安心し、素直に、「ダイちゃん・はっちゃん」チームに参加させてもらうことにした。
そうと決まれば、いいものを作りたい。
この時点で私は、ソロで踊るつもりは、毛頭なかった。
そして私たちは、そのまま、作戦会議に移行した。
ダイちゃんが選んだ曲は、アニメーション映画「魔女の宅急便」の中のサウンドトラック「仕事始め」という曲なのだそう。
曲の長さは、バトルで指定された3分以内に収まっており、2分15秒くらいとのこと。
しかし、同じメロディーが繰り返されるため、踊るには少し、曲が単調なのだとか。
そのため、ダイちゃんは、’これだけ’ではツライと感じていたのだそうだ。
そんなダイちゃんのお悩みを受け、私は、起承転結のある展開にしてみてはどうかと提案してみた。
別の異なる曲を組み合わせて、曲自体に変化をつけてみたらどうかと考えたのだ。
例えば、このかわいらしい曲で始めはするものの、2曲目では、何かガツンと激しい感じにし、最後の3曲目は、毛色を変えて、歌謡曲などを持ってくるといいんじゃないかと。
中島みゆきや北島三郎、郷ひろみ、西城秀樹等、パンチのあるアーティストの、誰もが知っていて、アクの強い歌謡曲がいいと。
ダイちゃんは、私の提案を面白がり、感心してくれた。
なんだか、楽しくなってきた。
運命を握る鍵は、「いい曲に巡り合えるかどうか」である。
明日は、2曲目、3曲目となる曲を探さなければならない。
ダイちゃんとの電話を切ると、時刻は既に、1時半になっていた。
私はつくづく、ダイちゃんと組むことになって良かったと思った。
一緒に組む相手全員が、私のアイディアを面白がって、受け入れてくれるとは限らないのだ。
このように、スムーズに話がまとまったのも、’つるさんダンサーズ’で一緒に踊った、ノリのいい、ダイちゃんだからこそだ。
私は、ダイちゃんに感謝した。
その後、私は、4時近くまで起きて、自分の持っている音楽CD全部をチェックした。
もしかすると、使える曲があるかも知れないと思ったからだ。
いくばくかでも可能性があるのであれば、トライすべきである。
「即席即興バトル」は、3日後に迫っており、時間はないのだ。
どれくらいの数の曲を聴いたのだろう。
眠気でもうろうとした中で、結局、使えそうな曲を1つだけ選んだ。
とにかく時間がない。
曲決めとなる、明日が重要!
以上、みちょるびんでした!