こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
【「ワークショップ」のヘルプ(日記)】
今日は、9時15分にダンススタジオに集合だった。
出がけに靴紐が切れたり、電車の乗り継ぎに手こずったりするなどしたが、なんとか、時間に間に合った。
今日は、先生が主催した「子供の身障者のためのワークショップ」のヘルプだった。
ヘルプのために集まったレッスン仲間やプロダンサーが思いの外多くて、ちょっと驚いた。
ワークショップに参加している身障者の子たちよりも多い感じだった。
しかし、それでも、前回のワークショップの時の方が、もっと参加者が多く、混雑していたのだそうだ。
前半に行った挨拶や、(感情の)キャッチボールのポーズなど、参加者のつかみは上々だったが、実際に踊り始めてからは、私は、身障者のサポートに努めた。
参加者に、「踊ることは楽しい」と思ってほしくて、時々、参加者の顔を覗き込んでは、笑顔を求めた。
結構、いい反応が得られていたのではないかと、自負している。
先生からも、「これは、彼らのためのワークショップなのだということを忘れないように」と言われていたので、私は、ワークショップを見学されている親御さん等にはお構いなしに、観客にお尻を向けてでも、とにかく、彼らに集中した。
こんな風に、周りの人に気を配りながら踊ったのは、私は、初めてではなかったか。
そういう意味では、’自分のダンス’を踊ることは二の次で、あまり真剣には踊らなかったかも知れない。
もちろん、右肩の痛みのせいでセーブしたところもあったが。
一緒にヘルプに参加していた感覚派プロダンサーKさんに、「(今日のみちょるびんのダンスは)いつものダンスと全然違っていた」と言われたが、それが、それ以上の意味があるのか、単に言葉とおりなのか、わからなかった。
見学されていた親御さんの感想の中に、「涙が出そうになった」というのがあり、何だか、いろいろと考えさせられた。
私は、今のところ、本当に、自分のことだけを心配していればいいわけで、自分以外の他者(=お子さん)のために、自分の人生の大半を捧げなければならない親御さん、特にお母さんは、大変な思いでいるに違いないと思った。
私は、自分が置かれている今の恵まれた状況に、不平ばかり言ってはいけないのだ。
ワークショップを終え、とても疲れた。
寝不足もあったのかも知れないが。
いつものカフェで、皆でランチした後、夜の通常のダンスレッスンの開始時間まで、4時間程あり、中途半端な時間だった。
大変疲れており、夜のレッスンに参加するには、体力的に自信がなかったが、先生が、「受け取ったものを出した方がいい」とおっしゃるので、がんばって行くことにした。
レッスンまでの空き時間は、仲の良い仲間と桜を観たり、買い物につきあうなどして過ごした。
17時を回った頃は、さすがに体が疲れており、「’赤目’になりゃしないか」と心配になったほどだった。
他方で、仲間の一人は、「むしろ元気になった」と言っていた。
確かに、彼自身が言うように、彼が、レッスンの時と同じくらいのノリで踊っていたのは、私も見ていた。
でも、どうなんだろう。
「参加者のためのワークショップ」ということであったのに、あんまり、他の人(参加者)とコミュニケーションを取っているようには見えなかった。
私はその点、とにかく、積極的に子供たちに関わったのだ。
こんなに疲れたということは、子供たちのテンションを上げたくて、自分のテンションもいつも以上に上げ、エネルギーを与えたから・・・だからなのだろうか。
ずっと行ってみたかったお好み焼きやさんで夕飯を済ませてから、大雨の中、スタジオに向かった。
夜のレッスン参加者は、7名だった。
今日は、この7名が、朝のワークショップから、がんばって、引き続き参加したことになる。
私は、レッスンまでの待ちの時間に、あれだけ疲れていたので、ちゃんと踊れるか不安だったのだが、とりあえず、大丈夫だった。
レッスンの間は、不思議と疲れを感じなかった。
そもそも、即興ダンスの際は、少し、手を抜こうと思ったのだ。
つまり、最初から、「疲れのため、あまり体を動かせないだろう」と予想していたので「動かないダンス」を試みたのだ。
また、「桜の木」をテーマに選んだこともあり、動きも少なくて済んだ。
そのせいか、オーソドックスな振りになってしまったのだと思う。
ところが先生に、「午前中のワークショップで、みちょるびんさんは、子供たちに合わせて踊っていたので、今日の即興では、自分の個性が出ずに、そのまま午前中の時のダンスになっているのだ」と言われた。
本当だろうか!?
不思議である。
先生に、「自分の個性はそのまま残して、勉強するところはする必要がある」と言われた。
「面白い振りに、喜ぶ子供もいるのだから」と。
なるほど。
そうなのかも知れない。
’自分’も出しつつ、’相手’のことも高める―――。
難しいが、次回のワークショップで、挑戦してみよう。
感覚派プロダンサーKさんが、「参加人数が減っていたにもかかわらず、前回ワークショップの時よりも、エネルギーが大きかった」と話していた。
「我々のエネルギーが大きくなっているのだろう」とのこと。
それにしても、Kさんには、エネルギーが見えるのか?
すごい!
最後に、仲の良い素人仲間に、私の今日のダンス(先生の振付の部分)がとても格好良かったと褒められた。
流れがあり、リズムに乗り、ターンもきれいだったと。
1回だけ、自分でも、気持ちよく踊れたことがあった。
私も案外、’型’とか、捨てたもんじゃないのかもね!
以上、みちょるびんでした!