こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.四十肩とか五十肩とか
突然ですが、みなさんは、四十肩とか、五十肩になったことがありますか?
みちょるびんは、まだ、30代(四捨五入すれば40代ではありましたが)でしたが、四十肩になりました。しかも、その約10年度には、逆の方も。片方がやられたら、もう片方もやられると聞いたことがあったので、恐れていたのですが、本当にその通りになってしまいました。
それにしても、1回目のときは、ダンスに励んでいて、ちゃんと運動もしていたわけなので、本当に、それが四十肩なのか、当時は半信半疑でした。また、その原因というのにも納得がいきませんでした。
しかし、あの痛みや症状は、やっぱり、四十肩だったのだと思います。
2.その主な症状
ご存じない方に簡単にご説明しますと、四十肩、五十肩は、関節炎の一種で、原因は、加齢(!)と言われています。大体その年代に発症するので、その名前が付けられているそうです。
おおざっぱにいうと、肩や腕の可動範囲が狭くなり、腕が上がらなくなります。
ラジオ体操を美しく舞うことはできなくなり、例えば、腕を水平に伸ばすことすら困難になります。腕や肩を動かすだけで痛いのですが、体勢次第では、激痛が走ります。
痛みが伴うから、その痛みで腕が動かせないのではないかと疑われるかもしれませんが、不思議なのですが、本当に、肩が固まったようになって動かなくなるのです。
これまで何気なく行っていた行為、電車のつり革を持つとか、背中にあるブラのホックを華麗に装着するといったような日常の動きすら困難になります。オフィス・レディに欠かせないPCも、例えば、キーボードを打つときなど、腕を直角にして机に置いたりしますが、ベストポジションを探すのに苦労します。優雅に、列車の車窓に肘をついて、思いにふけるというようなエレガントなポーズもできません。
それが、数カ月、下手すると1年くらい続くのです。
3.不自然な行動
いつも‘若々しそうな’フリをしたいみちょるびん的には、この四十肩は、かなり屈辱的で、恥ずかしくって、特にメンズには公開したくありませんでした。でも、本当に、痛いので、自然に振る舞うことが難しくなってきます。
例えば、車をパーキング場に止めるときなど、チケットを取るのに、通常ならウィンドウを下げて、そこから優雅に手を伸ばせばいいわけですが、肩をやられていると、そういったスマートな動きすら難しくなります。いちいち、ドアを開けて、車を降りてからでないと、チケットが得られません。明らかに、不自然な行動です。
まだ、車を降りることで済むのなら、(人が見ていなければ)へっちゃらですが、例えば、一人旅で飛行機を利用したりした日には、機内持ち込み荷物が、頭上の棚にしまえないので、本当に苦労しました。両手が使えないからです。
あいにく、キャビンアテンダントの支援が得られないような場合は、自力でがんばりましたよ。
荷物を頭上にしまうにあたり、ある程度のスペースが必要となるため、①周囲に人がいないことをまず確認し、②肘を支点に弧を描くようにして荷物を振り回し、③荷物を棚にひっかけ、④正常な腕で中に押し込む、というような作戦でなければ、到底、一人ではあげられませんでした。
4.雪道の思い出
あるとき、雪道を歩いていて、滑りそうになったことがありました。
ヒトって、ツルッとなったとき、転ばないように、腕を広げるなどしてバランスを取ろうとするんですよね。そういうとっさに出てしまう動きがまた、四十肩だと痛いんですよ。
みちょるびんも、バランスを取ろうとしたことで、不覚にも自ら痛みを招いてしまい、つい「うっ」って声をあげて顔をゆがめてしまいました。端から見ると、一見なんでもないところで、立った状態で、そんなことをやっているわけですよ、かなり不自然です。
せっかく持ちこたえたのですが、その直後、四十肩のあまりの痛さに、逆にバランスを崩して、みちょるびんは、あおむきに転倒してしまいました。若いきれいなお姉さんが「きゃっ」て転ぶのとはわけが違い、おばちゃんが転がっているんです、それは、もう、哀れですよ!
もう恥ずかしいし、すぐに起き上がって、何事もなかったように早く立ち去りたいわけですが、寒かったから丸々と着込んでいて、起きようにも起き上がれませんでした。それに、肩が痛いもんだから、腕をついて起き上がるということができず、しばらく、雪の上で格闘していました。
周囲の人も、転ばないように必死だったのだと思いますし、まさか、四十肩がネックで起き上がれないとは思わないでしょうから、誰も救助に来てくれませんでした・・・。それで、仕方がないから、足を振り子のようにして、神業的な感じでようやく起き上がることができました。
ダンスで覚えた技の一つです。
こういった悲しみは、四十肩になってみないことには、なかなか共感が得られないでしょうねぇ・・・。
以上、みちょるびんでした!