こんにちは、みちょるびんです。
【滞在7日目の日記(後編)】
私たちは、「クレムリン」を後にし、露子とも合流して、次のお楽しみ、サーカスに向かった。
モスクワにはサーカス小屋が2つあるのだそうで、私たちは、街に近いところにある、伝統ある芸を見せてくれるという、通称’古いサーカス’、「ニクーリンサーカス」を観に行った。
私は、勝手に、仮設テントみたいなものを想像していたが、ちゃんとした建物、常設小屋だった。
当たり前か。
ここは、サーカスの本場、それだけ、需要があるということだろう。
建物内では、生バンドが楽しい曲を演奏しており、気分を盛り上げてくれた。
子供たちがうれしそうに、アイスクリームを買っていた。
ウキウキする、別世界であるに違いない。
ホールには、象がいて、目を奪われた。
こんなに間近で、象を見たのは、初めてだろう。
私は、以前、前世占いで、「前世では’インディアンプリンセス’で、象の背中に乗って行進していた」と言われたことを思い出し、自分の遠い記憶の中に、象がいるかどうかを確かめたくて、象をじーっと見つめてみた。
象の方も、私を見ているような気がした。
わからないけど、なんか、象と気が通じたような、そんな気がしないでもない。
だけど、案外、象って、目が怖いのね。
切れ長で、’悪だくみ’を考えていそうな形の目。
絵本などに出て来るような、優しい印象はあまりなかった。
’海千山千’って感じがした。
それから私たちは、チンパンジーと犬(オールド・イングリッシュ・シープドッグ?)と一緒に記念撮影をした。
ぬいぐるみたんは、チンパンジーの関心を引いて、ヤられる可能性があるので、バッグから出して一緒に写ることはできなかった。
残念。
おさるさんの手が、私の膝の上に置かれ、なんかその感触が残っている。
写真の出来上がりが楽しみである。
さて、いよいよサーカスの始まり、始まり。
座席は、2列目で、ほぼ正面。
絶好の位置ではないか!
何が始まるのか、わくわくした。
一番印象的だったのは、黄色い衣装を身にまとったお姉さんのステージ。
電車の吊革みたいな輪に、両手、あるいは片手でぶら下がって、天井高くまで、上っていくのだ。
その柔らかい体を自由に操っては、くるくる回ったりしていた。
全然、苦も無く、身軽な感じで、華麗で、とても気持ち良さそうだった。
登場の仕方など、颯爽としていて、私もああいう風にできたらいいなぁと思った。
ダンスで使えたら、どんなにステキか。
お姉さんの演技に惚れ込み、「カッコいい」を連呼していた。
憧れである。
アクロバティックな芸は、やはり、どれも印象的である。
男女が吊革にぶら下がって、絡みながら、ポーズを変えていく姿は美しかった。
お兄さんの緊張のお手玉、ボールさばきもお見事。
白いボールが、まるで生きているみたいで、正確で、お兄さんはセクシーで、ボールが描く軌跡が美しかった。
ハラハラしたのは、シーソーを使って人を飛ばすヤツ。
あれなんかは、人が宙を舞うわけで、命綱なしだし、曲芸の中でも、一番失敗が許されないもののように見受けられ、ハラハラした。
成功したら、本人たちも喜んでいたが、それが妙にリアリティーがあったというか、それだけ大技で、真剣勝負であった証に違いない。
最後は、お待ちかねの空中ブランコ。
これも、タイミング一つ。
一度失敗してネット上に落ちてしまったので、2回目に挑戦した時は、逆にこちらの方が緊張した。
成功した暁には、脇に控えている人たちも、ゴムにぶらさがってびよーんと伸びるので、上を見上げて、不思議な光景だった。
サーカスも満喫。
面白かった。
ロシアの夜は長い。
私たちは、それから食事に出かけ、モスクワ大学のある雀が丘から夜景を楽しみ、ようやく露子邸に帰った。
さすがに、帰路の車中では、疲れて、一瞬気を失っていた。
一日中、日に照らされて歩き回り、締めは、ハラハラドキドキのサーカス。
全てを全うし、緊張から解放され、眠気が襲わないわけがないのだ!
明日は早いもので、帰国の日である。
パッキングもしなきゃだ。
今日は日に焼けたので、私は、露子邸に帰ったから、美白パックをしようと思っていた。
こんなこともあろうと、私は、日本から、わざわざ’パック’を持参していたのだ。
ところが、開けてびっくり。
上下別シートに分かれているタイプのものなのだが、なんと、片方だけしか持って来ていなかった。
しかも、よりにもよって、下シート・・・。
情けない!
一応、パックしたけどね、下だけだけど!!
以上、みちょるびんでした!