こんにちは、みちょるびんです♪
みちょるびんが定義する‘昭和レトロの指輪’(「ヒシヒシ。(74)」)の中で、趣味のアクセサリーコレクションに(「ご趣味は? PartⅢ(底なしアクセサリー)」)加えるのなら、みちょるびんは、「ザ・合成石」といった感じの「エリナイト」がいい!と、考えていました。
「エリナイト」は「エメラダ」とともに、天然石にない色の合成スピネルとして、書籍「宝石 その美と科学」(1972年、近山晶著)の中で紹介されていました(「ヒシヒシ。(75)」)。
「エメラダ」は、特徴的な、蛍光の黄味の強い黄緑色をしているので、他の合成石と混乱のしようがない。
書籍「宝石」(崎川範行著、1963年)では「合成誕生石のいろいろ」として1月から12月までの合成誕生石の写真が掲載されており、「エメラダ」は5月の誕生石としては紹介されていました。
5月の誕生石といったらエメラルド(「新☆誕生石!(13:5月の誕生石)」)。
5月の誕生石にはもう一つ、ひすい(「新☆誕生石!(15:5月の誕生石)」)もありますが、この「エメラダ」は明らかにエメラルドを意識して命名された名前のように思います。
ただ、残念ながら、エネラルドには、ほど遠い色です。
合成ルビーなんかは、宝石品質として商業的に成功したのは1900年代初頭と言われており、コランダム(ルビーやサファイアの鉱物名)とスピネルは戦前から盛んに合成されていたと、近山晶氏は著書「宝石 その美と科学」の中で述べておられます。
「3大宝石」と言われるルビー、サファイア、エメラルドのうち合成ルビーと合成サファイアの登場は早かったわけです。
しかし、残るエメラルドについては、実は人類は、合成に苦戦しています。
本格的な合成エメラルドの登場は1940年代で、1963年以降にドイツ製やフランス製の合成エメラルドが出現するまで、アメリカのチャザム社が市場を独占していました。
この状況は、他の合成石に比べ、合成エメラルドの値段を高くしていたのではないか!?と、容易に想像できます。
だから、1950年代後半から作り始めたと言われる「千本透かし金細工」の指輪には、気軽に合成エメラルドが使えなかったのではないか?
ましてや、「合成誕生石」セットの中に組み込められるはずがない!?
そんなわけで、本物のエメラルドとは似ても似つかない「エメラダ」が、エメラルドの代用品として5月の誕生石‘枠’に埋め込まれたんだと思う☆
今、気がついたのですが、書籍「宝石 その美と科学」(1972年、近山晶著)に掲載されていた「合成コランダムの各色における着色剤表」―――。
表を構成していた3項目の「コランダム合成宝石」「色合い」「着色剤」の「色合い」の中には、「緑色」がありませんでした!!(「ヒシヒシ。(73)」)
緑色の合成コランダムを容易に造れていたのなら、きっと「合成誕生石」の5月には、エメラルド色の合成石が並んでいたはず・・・。
全般的に、当時は、緑色を生み出すのが技術的に難しかったんですね・・・!?!?
さて、本命の「エリナイト」ですが―――。
実はみちょるびん、「エリナイト」の色のことで、ちょっと混乱しています・・・。
「エリナイト」は、蛍光の入ったミント・ブルーだと思っていたんですが、ネットを見ると、グリーン系と表されていることが圧倒的割合を占めているんです。
って、いうより、ミント・ブルーと思っているのは、もしかするとみちょるびんだけ!?
以上、みちょるびんでした!