こんにちは、みちょるびんです。
1.ターゲットXとは
長期冷戦状態にある相手。
和平のため、粘り強く、地道な歩み寄りを試みるも、苦戦中。
時々、’私’は、その疲れから、ターゲットXとの和平交渉を中断したくなることがあるのだった・・・。
2.ある日の対戦(日記)
帰りの時間。
ターゲットXが席を外した。
私は、このところ、ターゲットXに対し、’帰りのあいさつ’をするよう心掛けている。
しかし、この時間帯に席を外すということは、「’私からの挨拶’拒否」と見なす。
よって、ターゲットXの不在の間に、速攻で帰る支度をした。
いつもなら、先に用を足すところを、とにかく、姿をくらますことが先決と思い、超特急で片付けたのだった。
ロッカーに立ち寄る前に、用を足そうと、廊下に出ると、向こうの方から、飲み物を手に歩いてくるターゲットXの姿が見えた。
一瞬、角を曲がろうかとも思ったが、不自然な動きになってしまうため、そのまま直進した。
ただ、ターゲットXとの接触は避けたかったので、ターゲットXとの線上にあった突起物の陰に入ろうと思い、早歩きして、壁寄りに進路をとった。
しかし私は、狙い通り、陰に収まることはできなかった。
単純に、ターゲットXのコンパスが長く、歩くのが早いのか。
あるいは、ターゲットXが、私の姿を捕えようとしているかのようにも感じられた。
ちょうど、私の斜め前を男の人が歩いていたので、私は、今度は、その人を盾に、陰に隠れながら進んだ。
そうやって女子トイレのところまでたどり着き、ターゲットXと視線を合わせないよう目は伏せたまま、トイレに入った。
これくらいの’抵抗’なら許されるだろう。
私はゆっくりと用を足し、密かに、ロッカーに行った。
そして、自分の存在を殺すようにして、静かにロッカーの戸を開けた。
そこに、再び、ターゲットXが現れた。
私は、「お疲れ様です」とだけ、声をかけた。
ターゲットXは何しに出て来たのか。
振り返ると、ターゲットXが隣の部屋に入っていくのが見えた。
以上、みちょるびんでした!