こんにちは、みちょるびんです♪
あと数十分もすれば、日付が変わろうとする時刻―――。
その日、みちょるびんは、遅い帰宅となっていました。
マンションのドアを開け、いつものように郵便物の確認のために郵便受けに立ち寄りました。
そうしたら、どこからか、これまでに聞いたことがないようなアラーム音を聞きました。
それと同時に「●号室が火事です」という警報も。
くり返し、途切れることなく流れていました。
みちょるびんがマンション前に到着した時に、みちょるびんと入れ替わりに郵便受けエリアから立ち去り、オートロックドアから中に入って行った住人がいたのを見ました。
その人は、この警報にはまるで気にもとめていないといった様子だった・・・。
火事と言われている部屋は、部屋番号からすると、ちょうどみちょるびんの部屋の隣室の上の方の階ということになる。
フロア自体は結構離れているので、仮に消防車が来て放水があったとしても、おそらくみちょるびんの階に影響を及ぼすということはないだろう。
そういえば、15年位前になるだろうか?
以前住んでいたマンションで、ボヤ騒ぎがあった(「ボヤ騒ぎ。」)。
当時みちょるびんは7階に住んでいて、ボヤがあったのは5階。
エレベーターが使えなかったため、非常階段を使って部屋に帰ったが、その際、出火のあった5階が見え、廊下は水浸しになっていた。
一方、その1つ上の階になると水はなかった。
よくよく考えてみると、火が消し止められない場合、被害が及ぶのは上の階。
ボヤで済んでよかったというものだ。
もし本当に●号室で家事が発生しているのであれば、消防に電話した方がいいのではないか―――?
その部屋の住人が自分で通報できれば一番いいだろうが、煙に巻かれて連絡できない状況ってこともないだろうか・・・???
遅い時間であり、みちょるびんは疲れていましたが、見過ごすわけにはいかないと思い、みちょるびんはマンションの外に出て、外から●号室の様子を観察してみることにしました。
火が出ているかも知れないし、そうでないとしても煙でわかるのではないか・・・。
そう思ったのでした。
みちょるびんの部屋のある辺りから、●号室の場所を推察し、部屋の様子を伺いました。
結構上の階であり、見上げるような格好。
近くにある電灯などの明りがまぶしくて、部屋は逆光になる感じ。
そもそもみちょるびんは鳥目だから、よく見えない。
両隣の部屋と比べてみても、特に変化は見受けられない・・・?
まぁ、明らかに火事とわかるような物的証拠はないってことか。
やっぱり火事ではないってことなのかなぁと思いながら、マンションに戻ってみると、30代後半くらいの男性が、警報を聞きに来ていました。
その人も心配して、わざわざ部屋からやって来たとのこと。
髪はロン毛で、鮮やかな青色に染まっていました。
一見、軟派なチャラい印象。
ですが、話をしてみると、物腰柔らかな口調。
わざわざ1階まで降りて来るのだから好感が持てる。
彼が●号室まで行って見て来ると言うので、みちょるびんは怖かったのですが――だけど、このままじゃ気になるし――一緒に行ってみることにしました。
エレベーターでそのフロアに降り立った時、彼は、当該室のある方向が左右どっちなのか迷っているといった様子でした。
下の階と同じつくりであれば、みちょるびんの部屋のある方向だとみちょるびんは思ったので、迷わず彼を誘導しました。
彼が部屋のチャイムを押すと30cmほどドアが開き、中から男の人の声がしました。
青髪の彼が1階の入り口のところで、この部屋が家事だと警報が鳴っている旨説明しました。
みちょるびんはその立ち位置から、開いた扉の死角にあったので、自分の存在をアピールすべく「煙とか出ていませんか?」と声をかけました。
ドアが大きく開き、年配の旦那さんと、その奥にいた奥様らしい女の人が姿を現しました。
2人は全くの誤報だと話していました。
誤報であったとしても、何かしらそのきっかけになるようなことがあったのではないか!?とも思いましたが、根掘り葉掘り訊く立場ではない。
管理会社に連絡した方がいいのかな?という話も出ましたが、こんな時間だからアテにならないかもね・・・ということで落ち着きました。
部屋の中では、警報が鳴ったり、おさまったりを繰り返しているのだそう。
火事でなくてよかったですが、もしかすると一晩中この警報は鳴り止まないのかも知れないわけなので、気の毒になりました・・・。
再び、青髪のお兄さんと2人でエレベーターに乗り込みました。
お兄さんが自分の住んでいる階を言ってきたので、若干、気まずさを覚えたものの、みちょるびんも正直にお兄さんと同じ階であることを伝えました。
彼はもう1度、1階に行ってみるということでしたが、みちょるびんは疲れていたし、申し訳ないが一足お先にエレベーターから降りさせてもらいました。
少なくともお兄さんの部屋は、みちょるびんとは逆方向っていうことね・・・。
それにしても―――。
青色のロン毛ではありましたが、礼儀正しく、かつ親切。
ヒトは見かけにはよらないっていうのは、このことだね。
以上、みちょるびんでした!