こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.まだまだ! まだまだ!!
2、3年も経てば、仕事にもだいぶ慣れてきて、さすがに毎日終電ということはなくなりましたが、それでも、相変わらず、22時頃まで、働く日々が続いていました。与えてもらった機会という感謝があったし、特殊技術ではない限り、「他の人にできて、みちょるびんにできないはずがない」という信条で取り組んでいました。
毎日遅くまで残業し、週末は、ダンス教室や易教室、絵画サークルにも通い、また、宝石鑑別の通信教育も受講していたので、客観的に見て、十分がんばっていたと思えますが、その頃のみちょるびんは、全然がんばれていないと自分で思っていました。
体が疲れて、週末に寝坊したり、だらだらテレビを見て過ごしたりしてしまうと、罪悪感に苛まれ、‘きちんと’できていない自分を残念に思うこともありました。
また、たまたま見たテレビ番組で、2000年シドニーオリンピックの女子マラソン金メダリスト、高橋尚子さんが、「毎日限界まで走ってその積み重ねが今につながっている」と語られる姿を見て、みちょるびんは、自分を顧みて反省し、「高橋尚子さんのように、毎日限界までベストをつくしたい」と新たに決意するというようなこともありました。
2.私はここです!
ある日、久々にダンス教室に行ったとき、先生に、しばらくお休みしていた間、何をやっていたのか、踊りで表現してみてと言われたことがありました。帰省したり、旅行に出掛けたり、友達の誕生会に出席したりなど、楽しく過ごしていたはずなのに、何か、むなしく、空虚な感じがしました。踊りで表現するには、その感情に向き合わなければならず、即興ダンスをしていると、どんどんネガティブな感情が湧き出てきました。
自分が一体何者なのか。占いで言われたように、置かれている状況は、試練なのか。だから、苦しいのか。それは、本当なのか。堪えさえすれば、いずれ、晴れ晴れとして、納得のいく新しい未来が到来するのか。自分は、何がしたいのか。自信があるようで、自信がない。後ろ向きな気持ちの時は、自分の存在をかき消したくなる。だけど、自分が埋もれてしまうことが許せず、やっぱり外に向けて、自分をアピールしてしまう。
私は、ここです! ここにいます!!
「今の自分が、本来の自分ではないような気がしていて、それを探しています」、そんなことを、即興ダンスのあとに、説明したら、先生に「そのようですね」と言われました。先生には、何か見えるのだろうかと、みちょるびんは、ちょっと、びっくりしました。
先生は、「みちょるびんさんの苦悩の表情を初めて見た」とおっしゃり、頭の上で手を三角△にするポーズを作りながら「いつもこんな感じだと、心配ですもんね。こういう日常で考えていること等、出した方がいいんですよ。」と、おっしゃられました。
そして、「一緒に舞台に立って行くなら、こういう部分があるということがわかり、良かったです」と、加えられました。
先生は、「一緒に舞台に・・」というような発言を時々されていました。それなりにみちょるびんの踊りを認めてくださっているのかなと、うれしい気持ちになるのと同時に、ダンスの世界へのあこがれがますます強くなるのでした。
以上、みちょるびんでした!