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雪まつり実録!(21.フリンジ。)

投稿日:2026年4月10日 更新日:

 こんにちは、みちょるびんです♪

 2月1日(日)、「さっぽろ雪まつり」市民雪像づくりの作業4日目。
 みちょるびんと心美ちゃんにとっては、参加2日目―――。

 雪垣さんと彼女さんと合流し(「雪まつり実録!(20.見学。)」)、早速、雪像づくりに着手した。
 参加初日は、降雪のため、雪像の上に積もった雪を払うところから始めていたが(「雪まつり実録!(13.スタートライン。)」)、その日はすぐに雪像づくりにとりかかることができた。

 前日の作業の最後に、雪像「クラーク博士」が首に巻いたマフラーを、交差して前に垂らしているというような感じに、左側の台座に接着雪(「雪まつり実録!(17.後半戦。)」)を貼り付けて、新しくマフラーを作っていた。
 そして一晩寝かしたそのマフラーは、いい感じに固まっていた。

 それで、その日は、市民雪像づくりのチームリーダーである雪垣さんから、マフラーの先端に生えるフリンジを作るよう、みちょるびんは命じられた。
 なかなかの大役である。
 みちょるびんに作れるかどうかはわからなかったが、誰かがやらねばならない作業であり、挑戦してみることにした。

 はて、どうやったら簡単にフリンジが作れるだろうか?
 その方法を考えた。

 既にできているマフラーの先端部分に、粘着雪で一気に平たい板を作り、2cm幅くらいにノコギリで縦に切れ目を入れて、次に凹凸ができるように、交互に間引きをしていけば楽なのではないか・・・? 
 だが、借りて来た用具の中にはノコギリはなかった・・・。

 お好み焼きに使うヘラのような形をしたケレン棒で、お好み焼きを切り分ける要領で、上から垂直に圧をかけていけば、切れ目がつくれるのではないか・・・??
 だが、1本のフリンジの幅は2cmくらいを考えていたので、その細さでは衝撃に耐えられず、おそらく途中でポキっと折れることになるだろう・・・。

 結局のところ、1本1本フリンジを根気よく作っていくしか方法はないのだろうと、結論づけた。

 手には、前日同様に、雪垣さんが家から持ってきていたゴム手袋をはめていた(「雪まつり実録!(14.レクチャー。)」)。
 最初のうちはやはりゴムが硬くて、指先まで指が完全に通っていなかった。
 その後多少馴染みはしたが、完全とは言えず、手袋の先っぽがスカスカの状態であった。
 幅2cmの棒状のフリンジを作っていくにあたり、その手袋をはめた状態で指先を使って細かい作業ができるとは思えなかった。
 が、やるしかなかった。

 みちょるびんは、雪垣さんの彼女さんが作ってくれた、できたての接着雪を受け取って、マフラーの左端から順に、横幅2cm×高さ2cmくらいで、長さは20cmくらいの棒状のものを作っていった。
 指先が自由がきかないために、そもそもその形を作ること自体が難しく、根気がいった。

 しかし、マフラーはそもそも柔らかい繊維でできており、大きさや形がビシッとそろっている必要はないのだ。
 いや、かえって不揃いの方がリアリティがあるというもの。
 神経質に均一にすることを目指すのはやめた。

 とはいえ、ゴム手袋がやりづらい。
 せめて――例えば、割りばしのように硬いくて長いものがあれば、そういったもので片側を固定して壁を作り、逆サイドからその壁に接着雪を押し付けられれば、筋が楽に作れるのではないか・・・? 
 コンビニに売っているのでは・・・?とも考えたが、割りばしは先端に行くに従って細くなるから、いずれにせよ使えなさそうだった。

 仕方がないので、地道に指で押し固めながら作ることにした。
 用具の中で、唯一、使えそうなのはナタだったので、手元にナタを常備し、たまにナタで溝にたまった雪を左右の筋に寄せて、筋と溝のメリハリをつけるよう心掛けた。

 フリンジは50cmの高さの台座――と言っても、作業の工程で知らず知らずに台座が削られてしまい30cmくらいになっていたのだが――の上に貼り付けていく作業だったので、腰を下ろして行う必要があった。
 何か、お風呂用の椅子だとか、そういったものに腰掛けることができれば姿勢が楽だったが、そういったものがあるはずもなく、しゃがまざるを得なかった。
 しかし、普段の生活の中で、しゃがむことをしないため、しばらくすると体勢がきつくなり、たまに立ち上がって体を伸ばすなどする必要が生じた。

 その日は前の日に比べて、気温が少し高かったせいなのか、あるいは、下に着込んでいたババシャツのサイズが横に大きく成長したみちょるびんの体に合っていなかったのか・・・、なんだか息苦しさを覚えた。
 低くしゃがんでいると、ますます苦しくなり、立ち上がると立ち眩みするような感覚もあった。

 途中で誰かが、交代しようか?と声をかけてくれたが、みちょるびんはこのフリンジだけは自分一人だけで完成させたくて、黙々とフリンジづくりを続けたのだった。

 しばらくすると、雪垣さんの妹さん一行もやって来た。

 みちょるびんたちは、最初に現場に到着いていながら気がついていなかったんだが、完成されたと信じていたクマの耳当ての表面が、前日はスムーズだったものが、ボコボコとあざができたみたいに凹んでいるという指摘がなされた。
 特にみちょるびんが担当した左側の耳当てが!

 もしかすると、パンパンと叩いて接着雪を固める作業が手ぬるかったのかも知れない。
 そのため雪が少し溶けて、そんな風に凸凹を作ったらしかった。
 筋肉痛になるほど、力を込めて叩いたつもりだったのに、がっかり。

 修復が必要になった・・・(- - ☆)。
 クラーク博士の掲げた右手を作った、妹さんのお友達が担当してくれた。
 彼は寡黙で、職人のようにいい仕事をするので皆に信頼されていた。
 因みに、雪の表面をスムーズにする際には、お餅などを焼く時に使う格子状の金網でこすると良いということを近隣の先輩雪像チームから教わり、修復の仕上げにはこの手法が用いられた。

 みちょるびんが手掛けたフリンジもいよいよ完成した。
 出来に満足。
 雪垣さんにも「みちょるびんさんにお願いして良かった」と言ってもらえ、うれしかった。
(つづく・・・)

                             以上、みちょるびんでした!

【修復後の耳当て】
【表面を滑らかにするのに使用する金網】

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