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雪まつり実録!(17.後半戦。)

投稿日:2026年3月29日 更新日:

 こんにちは、みちょるびんです♪

 おいしいスープカレーを食べ終えたあとは、雪像づくりの作業に戻った。
 その頃になると、降っていた雪はすっかりやんでいた。

 そういう意味では、雨ガッパは必要なかったが、みちょるびんは何となく、雪垣さんのお母さんにお借りしたダウンだけでは寒いような気がしていた(「雪まつり実録!(16.驚愕の事実。)」)。
 それで、雪垣さんたちと途中で別れ、乾かしていた雨ガッパを取りに一人だけホテルに立ち寄った。
 そして、雨ガッパをダウンの上から羽織り、16時過ぎに、みちょるびんも作業に加わった。

 またしても、雪垣さんから仕事の依頼があった(「雪まつり実録!(15.高さ1メートル。)」)。
 今度は、我々の雪像「クラーク博士」の耳当ての肉付け。
 クラーク博士の顔の大きさに対して耳当てが小さかったので、もっと大きくする作業だった。

 耳当てと言えば、みちょるびんは回転焼きのような円柱形をイメージしていたのだが、お椀を伏せたような半球で良いということであった。
 逆側の耳当ては、東京から一緒に参加している同僚の心美ちゃんが既に着手していて、大方できあがっていた。
 心美ちゃんが補修した耳当てはきれいに丸くできていたので、みちょるびんもそれを目指した。

 正直なところ、元の耳当ては形が歪で、小さかったので、結構な量の接着雪の投入が必要になった。
 「接着雪」とは、みちょるびんが勝手に命名したもので、雪に水を加えてこねることで粘着性を持たせた雪のことである(「雪まつり実録!(14.レクチャー。)」)。
 ボリュームを出したり、ディテールを作ったりする作業に欠かせない雪で、雪垣さんの彼女さんがずっと重労働であるこの接着雪づくりを担ってくれていた。

 耳当ては地面に対して垂直についているものなので、その耳当てを大きくするためには、既にある耳当ての下の部分にも雪を盛っていく必要があった。
 その場合、接着雪を下から上に向かって付着することになるので、手からはみ出た接着雪はポロポロと落ちていき、なかなか思うようにボリュームを出すことができなかった。
 たとえ接着雪をうまくつけられても、今度はその上からパンパンと力をこめてたたいて固める必要があり、それはそれd結構な力仕事なのであった。

 みちょるびんは次々に渡される接着雪を受け取り、黙々と作業した。
 思いの外、時間を要したが、なんとか心美ちゃんが補修した耳当てとバランスがとれるまでに拡大させることができたと思う。

 夢中で作業していると、喉が渇いてきた。
 斜め掛けバッグに忍ばせていた水筒を取り出し、水分補給を行った。
 水筒のお湯がまだ熱々の状態だったことに驚いた。
 屋外の作業であり、すぐにお湯が冷めるだろうと思って、敢えて沸騰させたお湯を入れてきていたのだ。
 雨ガッパをバッグの上から羽織っていたことも保温の一助になった可能性はあるが、さすがタイガー製だと感心した。

 歓声があがったので、その方向を見てみると、クラーク博士の右手が完成していた。
 クラーク博士と言えば、博士が残した「Boys, be ambitious(青年よ、大志を抱け)」という言葉とともに、「さっぽろ羊ヶ丘展望台」にある右手を空に掲げた銅像のポーズが有名であるが、雪像のクラーク博士も、右腕を掲げて空を指差していた。
 雪垣兄妹がデザインした粘土模型そのままに(「雪まつり実録!(9.その概要。)」)、手はちゃんと台座から浮いていており、指先の表現もうまくできていた。
 妹さんのお友達が担当したとのことで、その出来栄えに皆で感動した。

 ようやくこれで、誰もが知っている「クラーク博士」に近づいたといった感じがした。
 このポーズがあるのとないのとでは、全然違った。
 道行く人たちにも、我々の雪像がクラーク博士であることを認識してもらえるようになり、「クラーク博士!」と声をかけられるようになってきたのだった。
 そうなるとやはり、うれしいものである。

 クラーク博士の顔を雪垣さんたちが整えていた当初、外国人だから彫りを深くしてみたのはよかったが、まるでゴリラみたいだと落胆する声が聞こえていた。
 みちょるびんには、さほどまでゴリラっぽくは見えなかったのだが、デザイナーたる雪垣兄妹は納得いかないようだった。
 その後さらに試行錯誤を重ね、遂に、ゴリラ顔を脱することができたのだった。

 細部にもこだわっていて、例えば、クラーク博士の眉毛やひげは、モコモコした感じを出すために、接着雪を平らにならしたりはせず、あえて玉を作るようにして凹凸を表現していた。
 そのおかげで、顔にメリハリが生まれ、より一層かわいく仕上がった。

 その姿を見た雪垣さんの妹さんは、「可愛い―っ!」を連呼。
 自画自賛状態であったが、みちょるびんも、心からそれに賛同していた。

 作業に携わっている雪像がかわいくできあがっていくのを見れてうれしかったし、自慢に思った。
 センスのいい雪垣兄妹のチームの一員に加わることができたのはラッキーだったと思ったし、また、自分たちが作った雪像を愛することができるというのは、この上ない歓びであるとも感じた。
(つづく・・・)

                             以上、みちょるびんでした!

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