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道後温泉旅行!(18)

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 こんにちは、みちょるびんです♪

 日本に一時帰国していた際、予定の合間を縫って1回だけ旅行する機会がありました。
 寝台特急列車「サンライズ瀬戸」の予約が、奇跡的に取れたのです!(「道後温泉旅行!」)

~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆

 その日、みちょるびんは、道後温泉駅前10:02発のリムジンバスに乗って、松山空港に移動する予定にしていました。
 日本での1年ぶりの温泉旅行であり、もう少しゆっくりしたいところでしたが、東京での用事が入ってしまい、早めに切り上げる必要がありました(− − ☆)。

 その結果、「坊っちゃんカラクリ時計」を見学できるチャンスは、出発直前の10時の回しか残されていなかった―――。

 「坊っちゃんカラクリ時計」では夏目漱石の小説「坊ちゃん」の登場人物が登場するなど、楽しい仕掛けになっています。
 それが見られるのは8時から22時までの時間帯で、土曜・日曜・祝日や繁忙期であれば30分ごと、みちょるびんが道後温泉に宿泊した平日は1時間ごとということでした。
 滞在中、あいにくそのお披露目の時間とタイミングが合わず、残念ながらみちょるびんは前日のうちに見学を済ますことができずにいました・・・。

 しかし、だからと言って9時の回に間に合うように旅館をチェックアウトするとなると、効率が悪かった。
 その日は「道後温泉本館」についても見学したいと思っていました(「道後温泉旅行!(16)」)。

 「坊っちゃんカラクリ時計」は道後温泉駅前に位置し、「道後温泉本館」は道後商店街を突っ切ったその逆側。
 だから、9時の回を見たい場合、9時前には道後温泉駅前にスタンバっとく必要があり、またその見学の後は、10:02の駅前発のバスの出発時刻までの間に「道後温泉本館」に行ってまた戻ってくることが求められる。
 その場合、ボストンバッグを抱えて、商店街の中を行ったり来たり・・・と実質1往復半することになり、道後商店街は決して大きいとは言えないものの、それはそれで面倒なわけです。
 第一「道後温泉本館」は保存修理中なのでチラ見する程度の見学しかできないのだから、バスの出発までにだいぶ時間が余ってしまうという別の問題も出てくる。

 とか、ナンとか・・・ね。

 そんなわけで、「坊ちゃんカラクリ時計」の見学は、「道後温泉本館」を終えた後の、綱渡りの10時の回に踏み切ったのでした。

 開始15分位前になると、カラクリ時計の仕掛けを一目見ようと集まった人たちで人だかりができていました。
 外国人のツアー客と見られるグループもいました。

 さて、9:59――お披露目開始時刻の1分前。
 カラクリ時計の電気が点灯し、音楽が流れ始めました。

 そしていよいよ10:00。

 二階に時計の文字盤、一階は建物の入り口といった二層楼のようなデザインの時計の屋根がせり上がっていき、「道後温泉本館」の「振鷺閣」と思しき赤い小部屋が現れました。
 中には、太鼓とそれをたたいている人物が。
 1日に3回、時刻を知らせる「刻太鼓」(ときだいこ)なのでしょう(「道後温泉旅行!(17)」)。

 次に時計の文字盤が、忍者屋敷の扉のようにクルリと回転し、中央に、ピンク色の袴を着た麗しいマドンナが姿を現しました。

 今度はマドンナのいる二階部分の両側面が開いて、坊っちゃんの学校の同僚と思われる人たちが出てきました。
 おそらく、向かって左手が校長の‘狸’、坊っちゃんに敵対する教頭の‘赤シャツ’、右手は同僚で同士の‘山嵐’、もう一人は扇子を持っているから教頭の太鼓持ち‘野だいこ’だろう。

 そうしたら、更に時計そのものがせり上がって行き、二層式だと思っていた時計のその下から、部屋が現れました。
 特徴的なグレーの円柱形を取り囲んで、お風呂に入っている裸のおじさんたち!
 中には頭にタオルを乗せたおじさんもいて、なんともユーモラス。
 思わずクスリと笑ってしまいました。
 真ん中の円柱形はきっと、「道後温泉本館」の神の湯にある「湯釜」と呼ばれる湯口を模したものに違いない。

 そして、いよいよ真打ちの登場!
 一階部分の扉がクルリと回ったと思ったら、青い袴姿の青年と、慎ましやかに佇む女性が立っていました。
 間違いなく、坊っちゃんと下女の清!

 そして、またその脇の両側が開いて左手には学生と袴姿の男性、右手には人力車に引かれる女性が姿を見せました。
 この辺になってくると、小説のどの登場人物を表しているのかわからない・・・。
 読書したのはなんせ、遠い昔なもんで!!

 音楽に合わせて軽快に揺れる人形たちをしばらく眺めていましたが、
 そろそろ1分が経過する!
 急がないとバスに乗り遅れる!!と思い、猛ダッシュでバスに駆け寄り、乗り込みました。
 その直後にバスの扉が閉まり、リムジンバスが出発したのでした。

 間一髪―――。

 運転手さんに、「坊ちゃんカラクリ時計」を最後まで見ていたら、遅れるところだったと話したら、もう、あれで仕掛けは最後ですよって言われました。

 「坊っちゃんカラクリ時計」の仕掛けを動画に撮っていたので、確認してみたところ、最初に屋根がせり上がるところから、出演者全員が顔を出して、音楽のフレーズがいい感じに一旦落ち着くところまで、だいたい1分半くらいかかっていました・・・。
 バスの出発時刻は10:02だったので、残り30秒でバスに飛び乗った形。
 正に、ぎりぎりセーフ!

 きっと、空港行きリムジンバスの出発時間が10:02に設定されているのは、「坊っちゃんカラクリ時計」を最後に楽しめるようにという伊予鉄さんの粋な計らいであるに違いない。

 ありがたや~。
(つづく・・・)

                             以上、みちょるびんでした!

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