こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.身に余る光栄
「第19回東京国際映画祭」の時に、特別招待作品の一つだった「プラダを着た悪魔」を観に行ったことがありました。
‘プラ吉’(みちょるびん造語、プラダの猛烈ファンの意味)を名乗っていたみちょるびんとしては、「P様が映画のタイトルになっているからには、これはもう、観るしかない!」というので、勇んで出かけた記憶があります。
そしたらなんと、みちょるびん、映画鑑賞後に、インタビューを受けました。
「第一次仕事イヤイヤ期」に突入していましたし、「独りよがりのぐだぐだ片思い中」でしたし、全くもって、いろいろとお門違いなのですが、光栄です!
2.映画鑑賞当日(日記)
今日は、楽しみにしていた「プラダを着た悪魔」の上映日。
職場の女性同僚と一緒に出かけた。
会場は、とても広かったが、満席と言っても過言ではなかろう。
女の人が多いように思えた。
やっぱり、人気であったに違いない。
映画祭には、よく、その上映映画に馴染みのある人が、舞台あいさつ等で出てくるが、今回はさすがに、‘ハリウッドからのご出席’ということはなかった。
さて、映画の第一感想は「面白かった」である。
やはり、華やかなブランドのファッションで彩られ、観ていて楽しかった。
私も、ここ最近にフツフツと湧いてきている‘おしゃれ心’を、更に刺激された。
自分のワードローブを見直して、ファッションを楽しみたいと思った。
ミランダという鬼の編集長役のメリル・ストリープが、とにかく格好良かった。
彼女の存在感がピカ一で、あの穏やかな話し方と言い、大物女優という貫禄だった。
観ていて、とても気持ちが良かった。
映画鑑賞後、気分よく、同僚と二人で、人の波に乗って、出口の方に進んだ。
狭い廊下を通り、もうすぐ、地上階に降りるためのエスカレーター・・・というところに、インタビュアーと見られる女性が、二人ほど立っていた。
そのうちの一人が、私をめがけて、声をかけてきた。
たくさんの人ごみの中にいたが、私を狙っていたのがわかった。
「インタビューいいですか?」と言われ、同僚もうなずくし、私たちは、人の流れから外れた。
ざわざわしていたが、そこで、映画の感想を訊かれた。
奇襲攻撃にちょっとたじろいだが、何か答えねばなるまい。
私は、「主人公のアンディは、元々優秀だし、素材がいいのだ」と答えた。
その若い、新米っぽいインタビュアーの彼女は、「アンディに共感したか?」と訊いてきた。
彼女は、私に、「共感した」と言ってほしかったのかもしれないが、私は、その誘い水には乗らなかった。
インタビュアーは、人選を誤ったと思ったようだった。
すぐに解放された。
そんなことがあったものだから、私たちは、軽くディナーしながら、映画につき、深く掘り下げることになった。
同僚は、「(インタビューされたのが)自分ではなく、何故、私なのか」ということも腑に落ちないようだった。
結局、終電の一つ前で帰宅。
ちょっと、風邪が悪化したかも。
3.翌日のお手洗いで(日記)
今日は、なぜか、昨日一緒に「プラダを着た悪魔」を観に出かけた同僚と、トイレでよく会った。
彼女とは、自然に映画の話題になり、時間を追うごとに、コメントが辛口になっていった。
やっぱり、彼女は、「何故、私だったのか」が気になっているようで、それについても考察していたようだ。
「みちょるびんは、恋に、仕事に、がんばっているように見えたのか」
「みちょるびんは、恋をがんばり、野心があるように見えたのか」などと言われた。
私自身、「何故、私なのか?」と思ったが、単に、目を引いたからに違いないと思うのだ。
あまり、特別な理由はないように思う。
しかし、あのインタビュアーが、「主人公に共感した」という感想を、私から引き出したかったのだとしたら、なるほど、私は、「恋も仕事もがんばっているように見えた」のか!?!?
以上、みちょるびんでした!