デッサン会 ハプニング 旅行 第一次仕事イヤイヤ期

第一次仕事イヤイヤ期(その59:「スケッチ旅行」後編)

投稿日:2020年10月18日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

【スケッチ旅行2日目の日記】

 昨夜は、布団に入ってから1時間、相部屋だった人がずっとしゃべっていた。
 私は前日もあまり寝ていなかったので、早く寝たいと思っていたが、彼女の話はなかなか止まなかった。
 元気である。

 相部屋の彼女にしても、絵の先生にしても、その他の「デッサン会」仲間にしても、年齢が70歳前後で、私の父・パピーと同年代で、びっくりした。
 私は、パピーと同年代の人たちと一緒に行動していたわけである。
 皆、本当にお元気だ。

 いつものことだが、私は、寝床が変われば、眠れなくなる。
 今回もぐっすりは、寝れていない。
 そんなわけで、朝は起きられず、計画していた朝風呂もやめにした。

 70代の仲間の一人などは、朝風呂も入り、散歩もし、今日のスケッチの場所を決めてきたという。
 「早起きは、三文の徳」とご本人も言っておられたが、確かに、満喫されている。

 先生も、朝からスケッチをされていたらしく、窓の外に、外出から帰ってこられた先生の姿を見かけた。
 先生もすぐに私に気づき、私が手を振ったら、振り返してくれた。

 今日は、残念なことに、先生を含めた多くの仲間が、用事があるとかで、宿屋をチェックアウトしたら、すぐに帰って行ってしまった。

 私は今日が、野外スケッチ本番。

 私は、日に焼けたくなかったので、場所が日陰で、且つ、‘絵になる’ところを探し、他の二人から少し離れた場所を陣取った。
 石垣の感じと、大きな幹の木と、それから、紅い‘もみじ’のコントラストがきれいで、そこに決めた。

 昨夜の批評会の際の、先生のコメントで、絵の構図のまずさを指摘される人が多かったので、注意した。
 あれもこれもになりそうだったのをぐっとがまんして、的を絞った。

 それにしても、写生は難しい。

 人物模写の場合は、フレームに対する角度やら距離を容易に測ることができるのだが、フレームのない‘風景’は、それがとても難しい。
 ちょっとカーブしていたり、坂になっていたり、でも奥行きもあったりと・・・。

 特に塀のところが苦労した。
 色を塗り出して、石垣の石一つ一つを塗らなければならないと気づいたときは、「時間も限られているのに、失敗したなぁ」と思った。
 まぁ、なんとか色の方は適当にごまかしたが。

 塀と石垣の部分は、奥行きや距離感が思いの他うまく表現できたように思った。
 ただ、一番メインとなるはずだったもみじが、今一つ、‘木’という感じにはならなかったのが、残念。
 そのあたりは、描き込まず、そのままにしてしまった。

 なんせ、やはり寒かった。
 場所が日陰というのもあろうが。

 そして、お尻が痛かった。
 500円で買った折り畳みの簡易椅子は、やはり座り心地が悪かった。
 3、4回ほど、がまんできずに立ち上がった。

 それから、荷物が多く、重くなると思ってイーゼルを持ってこなかったのも、実際、あまりよくなかった。
 膝の上にスケッチブックを広げて描いていたわけだが、新調したてのコートを汚さないよう用心しながら、絵の具を塗らなければならなかった。
 絵の具が乾かないと、何かの拍子に服につくかもしれず、注意を払う必要があったのだった。

 おそらく寒さのせいだろう。
 頭痛もしてきたので、絵の具用に汲んできたペットボトルの水で、頭痛薬を飲んだ。
 お手洗いは、ぎりぎり我慢できたので、良かったが。

 私が絵を描き出した頃、おじさんが一人、地面の落ち葉をホウキで掃いていた。

 するとそこへ、おばさんがやってきて、おじさんに向かって、ぎゃーぎゃーと話し出した。
 どうも、土地のことで‘もめている’様子だった。
 おばさんが、気がふれたように大声でわめいたり、まるで‘映画の中の反社会的勢力’がするようにおじさんを脅したりしていた。

 ちょっと気まずかった。
 「他人の家を許可なく描くな」と、おばさんに怒られやしないか、ちょっとドキドキした。

 世の中には、本当にいろんな人がいるもんである。
 とりあえず、あんな風に過激な人は自分の周りにはいないので、それは幸せなことなのかも知れないと思った。

 今気づいたが、私の絵の中に、落ち葉が一つもない。
 おじさんが、きれいに掃除してしまったせいだ。
 うっかりしていたなぁ。

 今日の絵は、正直、太陽光には、おかまいなしに描いたところがある。
 ‘光’を重視されている先生に見せると、その点を注意されそうである。

 帰宅の途中、バス停まで行ったところで、地元のおばちゃんの話を聞いていたら、近所のお寺が目に効くというので、仲間と行ってみることになった。

 お寺は奈良時代のものらしく、重厚な感じがとてもステキだった。
 大きな杉の木も見事だし、紅く色づくグラデーションの紅葉が美しかった。
 建物の感じといい、絵に描いてみたい場所だと思った。

                       以上、みちょるびんでした!

-デッサン会, ハプニング, 旅行, 第一次仕事イヤイヤ期

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