こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
1.易のイメージ
つるさんに和尚さんの易教室に誘われ、うれしかったので参加することを決めましたが、正直に言うと、易自体にはあまり関心がありませんでした。
占い好きのみちょるびんは、タロットなら習ってみたいと思ったことがありましたが、そもそも、様々な占いを体験したことのあるみちょるびんをもってしても、易で占ってもらったのは、和尚さんが初めてでした。
それに、タロットは洋風で、ちょっと今風な感じがありますが、易はやっぱり、古臭いというイメージがありました。
‘易’というと、漫画などでは、筮竹(ぜいちく)とよばれる、竹ひごのようなものを無数使い、仰々しい感じで描かれていますが、和尚さんが使用していたのは、サイコロでした。
サイコロも、アイテム的には、それなりに面白いですが、やっぱり、筮竹の方が、インパクトがあるというか、ウケ(!)がいいように思われ、そこがちょっと、みちょるびん的には残念なポイントでした。
2.解読学
易教室でみちょるびんが使っていたノートの一番最初に、「易とは解読学である」と、書かれていました。易神(えきしん)にお伺いするのだと。
そういえば、どこかで聞いたことがあります。「宇宙」からのメッセージとか、「天使様」からの伝言とか!!
例えば、手相や四柱推命などの占いは「統計学」の一種と言われており、経験的に得られた多くのデータをもとに、規則性あるいは不規則性を導き出しているものです。これらの占いは、ある意味、前例にあるパターンに当てはめていく作業になるのだと思います。だから、統計学である手相や四柱推命では、占い師の知識と経験がものをいうのだと思います。
他方で、和尚さんの易は、「解読学」であり、8面体のサイコロ2つと、通常の6面体のサイコロ1つを振って、その出てきた目で占うというものです。
8×8の64通りの組み合わせとなる各「卦(か)」に、予め意味が設けられているので、出てきた目に当てはまる「卦(か)」が、そのときの運勢ということになります。
タロットカードも同様に、カード自体に意味が設けられているため、引いたカードが、そのときの運勢を決めます。
従って、占ったときの偶然性で結果(運勢)が左右されるという点において、易とタロットは同じ手法ということになるのだと思います。そして、易やタロットでは、占い師の、何かしら不思議な力-直感-が、非常に重要なファクターとなってくるのだと思います。
タロットカードが、「宇宙」からのメッセージだとしたら、易は、さながら、「易神」からのメッセージといったところでしょうか。
そう考えると、易も、ちょっと、面白く感じられました。
3.本格派
和尚さんの易教室は、本格的で、まず、テキストを買わされました。
「加藤 大岳」(かとう だいがく、1907年 – 1983年10月25日)という、’昭和の易聖’と呼ばれる易学の大家が書いた『易学大講座(全8巻)』(1938-41年)でした。総計、1万3千円近くしましたよ! 各巻、300ページくらいあり、読み応えがあります。
「‘古文’の授業ですか?」と言うのは、大袈裟ですが、現代では使われていない文字が使用されていて、漢字も難しいですし、読んでいて、すんなり頭に入ってくることはありませんでした。なので、授業の時以外は、手に取ったことすらありませんでした!
みちょるびんのノートによると、一応、3巻の途中まで進んだ形跡がありますが、みちょるびんは、そのあたりで、挫折しました。
それでも教室は、1年以上は、通っていたのです。
以上、みちょるびんでした!