こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
【ダンスライブ当日の日記(後編)】
ダンスライブの後。
出番が終わり、着替えているところへ、つるさんが挨拶に来てくださった。
妹が、つるさんの背後から顔を出したのでびっくりした。
つるさんが連れて来てくださったのだった。
妹から、ライブを観た感想を聞きたかったし、話がしたかったのだが、感覚派プロダンサーKさんたちと、帰りにお茶しようという約束を既にしていたので、今日は妹とは、このまま別れることにした。
その後、‘リハーサルの帰りのケーキ屋メンバー’の4人で、近くにあった商業施設に行った。
たくさんの人ごみの中を、チーズケーキ専門店を求めて歩き回った。
と、目の前に、オレンジ色の洋服が見え、「あー、妹も同じ色のを着ていたなー」と思って、目線を上げたら、妹の顔が目に飛び込んできた。
それでも、それが妹だと認識するのに、0.5秒はかかったかも知れない。
なんたる偶然。
せっかくなので、妹も交えて、5人で食事することになった。
当然、皆は、妹に、ライブの感想が聞きたいわけだが、妹は、私の撮影に夢中で、しかも、私が舞台に出ている時は、私しか追っていないため、妹は、当初、皆からの質問に窮していたようだった。
が、徐々に、ナイスな発言をしてくれたので、私も助かった。
皆、一様に喜び、とりあえず、妹は、皆に、歓迎されたので良かった。
いろいろなおしゃべりをする中で、私の身内(妹)が参加しているということもあり、私に関する話題もよくのぼった。
心優しいKさんは、私のことを「最終兵器で爆弾だが、落とされないように(注意)している」とか、「いくら努力してもみちょるびんに(皆の注目を)持って行かれる」とか言って下さった。
‘つるさんダンサーズ’仲間のダイちゃんも、私みたいな「姉」が欲しいと言ってくれ、妹は「どうぞ差し上げます」と言い、ダイちゃんのことを「いい子だ」としきりに褒めていた。
妹が、私と一緒にいると、「お腹いっぱいになる」と言うと、Kさんは、「家族ですらそうですか!」と大爆笑していた。
ワークショップの後の妹とのやり取り(喧嘩)を皆に話すと、ワークショップの後だから、感情が高ぶるのは仕方ないね・・・と皆は納得しつつも、「私(妹)にもしゃべらせて!」「パワー強すぎ、もっと加減して!」と面白可笑しく語る妹に、皆、爆笑していた。
また、Kさんが妹のことを「きれい」と褒めていた。
実際、妹がつるさんに連れられ、楽屋に顔を出した時も、皆、「え? みちょるびんさんの妹さん!?」と驚き、「きれーっ」という声があがっていたのだ。
それは、まるで、「‘この’みちょるびんさんに、血のつながった‘美人’の肉親がいる」ことに驚いているという風にも聞こえたわけである。
妹は、やっぱり、フェロモンか何かを出しているのだろうか?
Kさんは、また、妹に向かって「光ってますよー」とも言っていたが、「姉が目立つので、私はいつも、姉の陰に隠れているんです」と答えている妹の声が聞こえた。
いやはや、今日は、私がお腹いっぱいですわ!
妹と別れたあと、Rちゃんが、「みちょるびんさんのことを、面白く感じられて、‘笑える’のは、みちょるびんさんが美人(!)だからですよ」と言ってくれたのがうれしかった。
「これで、美人じゃないと見たくないもん」と。
楽屋での一幕が示しているように、私は、決して美人じゃないので、その発言は、若干微妙な気もしたが、まぁ、でも、私のダンスはとりあえず、‘見るに堪えない’というわけではないということで、理解しよう。
いや、待てよ、逆に言うと、普段、余程、オカシな表情や動きをして踊っているということか・・・!?
‘美人姉妹’だと言われ、ちょっと、くすぐったかった。
Kさんが、私がとても目立つと言ってくれたわけだが、その理由は、’華があるから’と言っていた。
華があるから目立つのだと。
私が目立つかどうかの議論はさておき、「目立つ」って、果たしてそういうことなのだろうか?
私は、’華’とは別のところにあるような気がする。
それは何なのか?
自信?
立ち振る舞い??
私が出演した3つ目のライブで、先生のバッグで先生の振りの真似をしたとき。
あの時は、怪我した足が痛かったから、全力で踊れず、動きをセーブしていた。
ビデオに映っていたその時の私は、目立つどころか、「存在を消している」という表現が合っていた。
今日のライブでは、最後に、先生がメンバー紹介を行った。
そのとき私は、「プロのダンサー」というくくりで紹介された。
いろいろなカテゴリーの参加者がある中での紹介だったし、少人数であった’素人ダンサー’は、別のグループにまとめた方がすっきりするという趣旨なのだと思うが。
たまたまその紹介コーナーの時、私は、舞台の前列にいた。
妹曰く、呼ばれて、私がすっくと立ち上った時も、目立っていたのだそう。
私が素人だという内情を知っている妹は、「えーっっ!? 素人のくせに、ナニ、プロの’風格’、出しちゃってんの!?」と思ったのだそうだ。
私も、あまり出番のない中、そのような紹介には抵抗があったが、先生がそういう’くくり’にしたのだから、呼ばれて立ち上がるのは、仕方ないじゃないか。
でも、たくさん活躍したプロダンサーを押しのけて、そんなシーンで目立っていたとなると、それはちょっと恥ずかしい。
後で、ビデオを観たら、皆に、冷やかされるかもな・・・。
いずれにせよ、今回は、自分への自信につながった。
私は、目立つらしい!?
そうであれば、小賢しい、いやらしいアピールなんかはやめて、自然体でいきたいものだ。
その潔さを大切にしていこう。
P.S.会場までの道すがら、Kさんらにばったり会えたこと、商業施設で、妹にばったり会えたことに感謝します!
以上、みちょるびんでした!