こんにちは、みちょるびんです。
「マウリッツハウス美術館」はみちょるびんが睨んだとおり、広場の奥まったところにありました(「春爛漫♪ オランダ旅行!(3)」)。
柵のところに掲げられた「真珠の耳飾りの少女」のポスターも遠くから確認でき、すぐにそれが目的の美術館だということがわかりました。
入口の門のところに警備員らしき人がいて、印刷してきたチケットを見せると、すぐに中に通してくれました。
美術館の入り口は地下にあり、階段を下りて入館。
建物に入ってすぐ右手に、入場券を求めて並んでいる列が目に飛び込んできましたが、左手にはチケットを確認しているおじさんが立っていて、どうやら展示室への入り口はそちらのようでした。
おじさんの前に進み出ると、みちょるびんが持っていたリュックサックは大きいから、ロッカーに預けてくるようにと指示されました。
ネットで、そのような展開が起こり得るということは事前に把握していました。
入口で止められる大きさかもなぁと思いながらも、旅行に持って行くことを決めたリュックでした。
いつものバッグだったら、足止めを食うようなことはなかったろう。
だがそのバッグは、貴重品やカメラ、ミネラルウォーター、‘ぬいぐるみたん’(!)、折り畳み傘、ストールなどのちょっとした防寒具など・・・の必需品を入れると、それだけでほぼパンパンになる。
それ以上に何かを詰め込むことは困難。
一方で、この時期――4月中旬――は、天候や気温を読むのが難しい季節。
曇っているとすごく寒く感じることがあるし、晴れると逆に、上着が邪魔になることだってある。
1日のうちでも寒暖の差が激しいので、体温調節のために、上着やカーディガンなどを着脱することが予想されました。
写真撮影には集中したいから、手は自由であった方がいいし、脱いだものを即座に詰め込めるように、あるいはもしものための防寒具を備えておけるように、今回はスペースに余裕のあるリュックサックを選択した次第。
ロッカーに預けなきゃ、なのは面倒だが、旅を快適にするためには致し方ない。
ロッカー使用料が、返金ありの50セントだということも事前に情報収集していて、みちょるびんは来るべき時のために、50セント硬貨を財布に忍ばせていました。
ただ、ロッカーの場所がわからなかったので、受付の人に訊ねたところ、すぐ裏手にあると教えてくれつつ、プラスチック製のコインを渡されました。
50セント硬貨を持ち合わせていないヒト用に、そういうサービスもしてくれているのね!
ところが、受付の裏手に回ってみても、ロッカーが見当たらない。
みちょるびんは、一般的な箱状のロッカーを想像して探していたのですが、よく見ると、壁の側面がロッカーに仕立てられていました。
鍵が突き刺さっていなければ、見過ごすところでした!
さすがヨーロッパ、おっしゃれ!と、そのデザイン性に感心。
因みに、お手洗いは、そこから地下に下りて行ったところで、カフェらしきものも併設されていました。
水の持ち込みも不可だというので、水もロッカーに預け、貴重品だけを移したエコバッグの中を開けて見せ、ようやくパス、中に通してもらえました。
初っ端から階段を上って行くという珍しい構造。
2階はお手洗で、3階まで上がってようやく展示がスタート。
4階を含めた2フロアが展示スペースとなっていました。
足の不自由な人には不親切だなぁと思いましたが、どうやらエレベーターもちゃんとあるらしい。
小さな美術館なので、1時間もあれば鑑賞し終えるというコメントを見ましたが、確かにさほど広くはない。
ホールの赤い壁にも、たくさんの絵画が展示されていて、それが印象的でした。
平日だったせいか、たまに学生の団体客がドヤドヤと入ってきました。
が、ほとんどが短い滞在。
だから、こちらの絵画鑑賞にはほぼ影響なし。
自分のペースを保つことができました。
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」は、さすがに美術館の看板娘なだけあって、たくさんの人がその前で足を止め、常に人だかり。
それでも、絵に近づけない!ということはありません。
レンブラントの「テュルプ博士の解剖学講義」はサイズが大きかったこともあり、また絵柄的にも印象に残る絵でした。
ウィキペディアによると、この絵の構図は、従来の集団肖像画にはなかった斬新なもので、若いレンブラントの名声を高めることになったのだそう。
他方で、そこに描かれた人物たちの視線が方々に散って一点に集まっておらず、まとまりや緊張感が表現できていないという評もあるのだとか。
実はみちょるびんも、この絵から同じ印象を受けました。
構図に対する評価はさておき、描かれているシチュエーションは興味深い。
身なりのいい男性が、切開した腕から腱を摘み上げて筋肉組織を説明している場面で、どう考えても、その切開部分に皆の関心が集まるシーン。
それだのに、説明している本人の表情にもリアリティがないし、覗き込んでいる人の視線をたどってみても、切開部分に行き当たらない。
全般的に散漫な感じ。
視点が合っていないということくらい、絵描きだったらわかりそうなものだけどね。
だからこそ余計に、違和感を持った絵でした。
昔、みちょるびんが通っていたデッサン会の先生が、フェルメールだったかレンブラントだったかを崇拝されていて―――。
とにかく、光を描くのが上手いんだ!と熱弁されていたのですが、どっちだったかなぁ?
説明を読むと、お二人ともそれがお得意だったよう。
こりゃ、昔の日記で地道に確認するしかないかぁ・・・。
アニメ「フランダースの犬」で、主人公が昇天する直前に観た教会の祭壇画――の作者としても有名なルーベンスの「ろうそくを持つ老婆と少年」も印象的。
個人的には、老婆の左腕がちょっとおかしいようにも思ったのですが、そんなことよりも、ろうそくの光い照らされた老婆と少年の表情がいい。
老婆はしわがリアルで、まじまじと観察してしまいました。
その他、みちょるびんが好きだったのは、ハエやら虫やらが写実的に描かれたお花の絵。
これは観ていて楽しかった。
結構じっくりと、ゆっくりと鑑賞したつもりでしたが、それでも2時間弱。
やっぱり、小さな美術館なんだと思います。
とは言え、とても見応えのある名画揃い。
わざわざデン・ハーグまで出向いて来た甲斐があったというもの♪
以上、みちょるびんでした!