ハプニング

捜索ルポ

投稿日:2020年8月24日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

1.キング・オブ・折り畳み傘

 突然ですが、みちょるびんは、イタリアの一流ブランド(ピィー)RADAの大ファンで、自らプラ吉(みちょるびん造語、(ピィー)RADAきちがいの略)と名乗るほどでした。
 ひところは、P様以外のバッグは持たないと決め、持ち歩くバッグは全てP様に限定していた時代もありました。

 さて、そんなプラ吉全盛の頃のみちょるびんは、折り畳み傘を、必ずバッグに入れ、携行していました。
 なぜなら、突然の雨から、P様バッグをお守りするためです。
 だから、折り畳み傘は、みちょるびんの必需品でした。今もその習慣は残っていて、みちょるびんのバッグの中には、必ず、折り畳み傘が入っています。

 毎日持ち歩くものなので、軽さとコンパクトさが重要。

 そんなこだわりのあるみちょるびんにとっての、キング・オブ・折り畳み傘というのが、前回の記事「やみぃ・やみ・やみ日記2」に登場した‘黄緑色のカバー’の本体:折り畳み雨傘なのです。
 たたむと長さ約21cmになり、重さ約90gの超軽量小型です。

 そんなお気に入りの、大切な黄緑色の折り畳み傘を、一度、不覚にも、電車に置き忘れたという事件がありました。

2.事件発生

 今日は、全体的に曇りだが、一部小雨が降るとの予報。

 このところ、晴雨兼用の折り畳み傘の出番が多かったが、いつもの黄緑の雨傘を持って出かけることにした。
 家がちらかっているせいもあるが、すぐに見つけられなかった。従来なら、毎日持ち歩いていたものなので、行方不明になることなんてない。それだけ、最近使用していなかったということだ。

 外に出ると、既に小雨が降っていた。
 駅まで数分とは言え、P様バッグが濡れないように傘をさした。

 いざ、目的地で電車を降りようとしたとき、傘がないことに気づいた。考えられるのは、電車の乗り換え時。がっかりである。

 下車駅で駅員さんに相談。
 置き忘れた電車がもうすぐ終着駅に到着する頃だったので、終着駅に確認してもらったが、ないという回答だった。駅に届けられれば、各駅のPCで検索できるとのことだった。後程、改めてPCをチェックし、届け出があれば、連絡してくれるということに。

 祈る思い。
 移動の車中で、考え事をしていたから・・・。あるいは、最近、晴雨兼用傘ばかり使っていたから、へそを曲げたかな・・・。
 長い間、ほぼ毎日一緒にでかけ、一緒に旅もした仲なのに・・・。そう考えると悲しい。
 廃棄されなきゃいいけど。戻ってくるといいな。

 先ほどの駅員さんから連絡がなかったので、帰宅時、今度は自宅の最寄り駅の駅員室に立ち寄った。

 駅員さんに、「この色です」と言って黄緑色のカバーを見せたら、「紫色ね」と返された。大丈夫だろうか・・・? 傘を預かった係員さんが情報入力を誤れば、永遠に、見つけられなくなるのではないか・・・・。

 今日、届けられた折り畳み傘は2本だけで、うち、該当なしとのこと。
 利用した路線には、乗り入れている鉄道会社が他にもあるので、そちらの方にも問い合わせてみたら?と言われた。

3.捜索2日目

 他の2つの鉄道会社に電話してみた。うち、1社は、女性が対応してくれ、細部について特徴を確認してくれた。絵柄についても。
 女の人と男の人とで、対応に大きな違いがあるように感じられた。

4.捜索3日目

 回答を待ったが、結局、両社ともヒットしなかった。

 私なりに手を尽くしたと思っている。

 忘れ物が届け出られて3-4日しか鉄道会社には留まらず、そのあとは警察に引き渡されると聞いた。
 だから、私は、今日がラストチャンスだろうと覚悟していた。

 仕事帰り、最寄り駅の駅員室に寄った。今日は、別の若い駅員さんが対応してくれた。私は、事情を説明したが、該当するものはないという返答だった。

 一瞬、私もあきらめかけたが、念のため、カバーを取り出して駅員さんに見せた。
 すると、駅員さんの反応が変わった。
 紛失した当日の夕方に、ある駅で折り畳み傘の届け出があったというのだ。色は‘緑色’という。今は、忘れ物センターにあるとのことだった。

 きっと、それに違いない! なぜ、当日にヒットしなかったのか? 登録が遅かったのか? いずれにせよ、見つかってよかった―――。
 一旦は、ないと言われたのだ!!

 PCは、一体どういう入力・検索システムになっているのだろう?
 自分で検索するから、画面を見せてくれ!という感じ。

 駅員さんに、引き取るにあたり、登録番号等、教えてほしいと依頼したが、個人情報なのだそうで断られた。しかし、届けられた駅名、日にちを伝え、このカバーを見せれば、照合できるはずとのことだった。

5.捜索4日目:感動の再会

 早速、忘れ物センターに出かけた。

 印鑑を持ってくるよう言われ、準備していたにもかかわらず、忘れてきたことに気づき、落ち込んだ。
 また、出直せと言われやしないかと心配になり、電車の移動中は、お楽しみの漫画本を読む気にはなれなかった。

 忘れ物センターは、中に入るとすぐにカウンターがあった。奥には机が8つくらい並べられていて、更にその奥は、倉庫みたいになっており、忘れ物が保管されているようだった。

 私は開口一番に、印鑑を忘れたことを白状したが、駅員さんにすぐに問題ないと受け流され、どの傘?と訊かれた。
 カバーを見せたところ、駅員さんはすぐに傘を取り出してくれた。

 私のだ! 良かった。また戻ってきてくれた!!

 4日ぶりに再会した傘は、私の‘あの傘’ではないような、よそよそしくツンとした感じだった。

 改めて見てみて、こんなに古くなって薄汚れていただろうかと疑った。
 しかし、これは10年も前の傘。この絵柄が復刻されることなんて、そうそうなかろう。

 手元に戻ってきたミラクルに感謝。もう二度とこのようなことがないように気をつけたい。

6.それから

 折り畳み傘は、奇しくも、あの‘長い柄のついたハンド’で線路から回収してもらった‘カバー’が決め手となり、再び、みちょるびんの元に帰ってきました。

 なかなか、感慨深いことです。

 あの紛失事件から、更に月日が流れ、購入してから17年が経ちました!!

 曲がった中棒を直しながら、今も、現役選手です。水のはじきが悪くなり、最近はお休みしていることが多いですが、それでも、愛着のある長年の相棒です。

                       以上、みちょるびんでした!

-ハプニング

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

メッセージ!

こんにちは、みちょるびんです。 【ある年のイースター間近の日記】  昨日の夜だったか、故郷の両親からハガキが届いていた。 今度の日曜日は、イースターだから、教会にお参りに行くようにと書かれていた。   …

謎のモンゴル人女性。(後編)

 こんにちは、みちょるびんです♪  旅行先で、食事を終えて20時頃に宿舎に帰っていた時に、モンゴル人女性に助けを求められました。 翻訳アプリを使うも、言っている意味がよくわからない。 やりとりをしてい …

新たなる決意。

 こんにちは、みちょるびんです。  昨日は朝から、車の修理屋に行ってまいりました。 ロードサービスに牽引して運んでもらっていた「みちょるびん号」の引き取りのためです。  今回もなんとか無事に、元気にな …

ミロの作品

ちょるびん・・・。

 こんにちは、みちょるびんです。  先週は、仕事がとっても忙しかったんです。  普段あまり担当しない業務をしたり、よりによって、年に1、2回しかないような大掃除だとかメインテナンスだとかが実施されて、 …

第一次仕事イヤイヤ期(その158:「やみぃ・やみ・やみ11」編)

こんにちは、みちょるびんです。 (これまでのあらすじ)入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制してい …