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憧れの万年筆Ⅱ

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こんにちは、みちょるびんです。

【翌、新旧交代の日の日記】

 (万年筆で執筆中)

 昨夜から1日かけて、万年筆のペン先をそのままずっと、水に浸していたのだが、一向に変化が現れなかった。
 それで、しびれを切らして、胴軸からペン先ユニットを取り外し、更に中のカートリッジインクも抜いて、今度は丸ごと、ペン先ユニットだけを水に漬けてみたりしてみた。

 ペン先ユニットの、カートリッジインクを装着する方向から水を流し込むと、ペン先からちゃんと、水がしたたり落ちたので、ペン先自体に問題があるわけではなさそうだ。
 では、一体、何が問題なのか?
 イジッているうちに、中の芯みたいなところがスポッと取れたりして、ちょっと、いやな感じだ。

 改めてカートリッジインクを装着して、ティッシュにペン先を押し当てると、じんわりグレーの液体が滲んだので、「しめた! 復活した!」と思い、今、書き心地を試してみているところ。

 それにしても、黒いインクのはずが、香典袋に使う‘薄墨’のようなこの薄いグレーの色は一体どうしたことか。
 書き続けていると、心なしか、少しずつ濃くなってきたようにも感じられるが、はやり、気のせいか・・・。

 果たして、インクに原因があるのか?
 カートリッジインクをつけたまま、水にあんまり長く漬けていたので、実は、知らず知らずにカートリッジが水を吸い上げてしまい、インクが水で薄まってしまったとか・・・??

 謎である。

 かなり心もとない薄灰色であるが、このまま、どこまで書けるか、書き進めてみることにしよう。

―――(ここから以降は、この日に起こった出来事)―――

 今日は、休暇を終え、6日ぶりに出社したわけだが、やはり、長い休み明けはつらい。
 それでも仕事に出て行ったのは、何と言っても、業務のノルマを果たさねばという責任感からである。

 元々、仕事には行きたくないし、現在担当している業務内容は性に合っていないわけで、そんなことは、わかっているのだが、仕事を開始して、みるみるうちに、自分の顔がしかめ面になっていくのを感じた。

 朝に、相手先からもらったメールは意味不明で、ややもすれば、「適当にごまかそうとしているんじゃないか」という被害妄想まで膨らみ、本当に、初っ端から、悪い相手に当たってしまった。

 考えたのだが、休暇の5日間、私が家で、廃人のようにして過ごすことになったのは、全て、仕事のストレスによるものじゃないか。
 こう毎日毎日、ノルマ、ノルマで、働き詰めで、ついでに土曜日も(趣味の)’宝石学校’に通ってノルマをこなさねばならず、あらゆる場面において、課題を突き付けられている状況なのだ。
 それは、現在、好きでやっている国内旅行のアレンジも同じなのであるが、「急いで予約せねば」とか、「代理店に行かねば」と、毎日が「must(~しなければならない)」づくしなのである。

 そんなだから、プライベートにおける、家の整理整頓という「must」、痩せなきゃという「must」、自炊しなきゃという「must」、諸々の「must」までも強いられて、逃避したくなったのではないかと思うのだ。

 もちろん片付けは私の苦手分野であり、元来なまけものだし、テレビ好きだし、楽な方に流れようと言う魂胆はあるわけだが、それでも5日間もの休みがあって、結局、何一つ、課題をクリアできなかったというのは、かなり異様だと感じたわけだ。
 これまで幾度となく、だらだらの、ぐたぐたの生活を送ってきたが、さすがにここまでではなかったろうと思う。

 この5日間で、少しでも、生活が改善されればと期待していたが、何の進展もないまま、まとまった休みを終了してしまうと、「じゃぁ、一体いつだったら改善できるのだ!?」と、永遠に到来しないであろう’目標達成の日’のことを憂い、恐ろしくなった。

 そんなわけで、もう少し、じっくり、原因であるとか、改善策であるとか、一人で考えてみようと思い、今日のランチは一人で過ごした。
 何となく、誰かといたい気もしたが、このところ、ランチ仲間だった同僚はツレないし、自分から声をかけるのもシャクだし、銀行にも行かねばならないという事情もあったので、一人で出かけることにした。

 通帳の記帳欄が一杯になったので、新しい通帳の作成及び記帳が、銀行での目的だったが、そういうことすら、普段は面倒で、後回しにしたいのだ。
 これも反省すべき点。

 結局私は、’自分がしたいこと’しか、したくないのだ、仕事以外のプライベートの場では。
 いつもいつも、自由でいるから、それが、自分を甘やかすことになっているのだろうか・・・??

―――(以上が、この日の日記)―――

 だいぶんインキが出てきて、いい感じである。

 このくらいの薄さだと、一見、シャープペンで書いているかのような錯覚を起こしそうであり、それでは、普段とあまり変わらないような気にもなるが、でも、ようく見ると、文字の中に、’濃淡’がある。

 万年筆は、やはり、いいものである。
 心なしか、いつもより、字もきれいというか、丁寧である。

 書いている時、若干、ペン先が、紙との摩擦による’抵抗’を感じるのだが、そのうち慣れて、なめらかな通りになるのだろうか?
 そうなってほしいものだが。

 そう言えば、万年筆で書く際には、高い筆圧は不要と聞いたことがある。
 私のように、(日記をまとめて)大量に書かざるを得ない場合は、シャープペンよりも、手への負担が軽減されるだろうか?
 これはちょっと、期待したい。

 そんなこんなで、意味なく、今日のこの日記を書き続けている。
 話を引っ張っている感じ。

 なんだかずっと、万年筆の書き心地を試していたいのだ。
 そして、いつになったら、もう少しインクの色が濃くなるのかという関心から。

 さて。

 今日は、このくらいにしておこう。
 明日もまだ、仕事なのだ。

 そして明後日の土曜日は、今度こそは早起きをして、宝石学校に行かねば。
 しかも、その日は午後から「デッサン会」まであるので、なんとしても、やらねばならない。

 あー、また、’ねばならい’、「must」だ!

                            以上、みちょるびんでした!

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