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出雲旅行!(25.救世主)

投稿日:2025年7月11日 更新日:

 こんにちは、みちょるびんです♪

 前の週の金曜日に急遽、翌1週間の夏休みをとることになったみちょるびん。幸運にも空きが出ていた寝台特急「サンライズ出雲」の寝台Aのチケットをゲット、それを発端に出雲旅行を計画した。結局は「サンライズ出雲」は運休となり乗れなかったが、代わりに飛行機に切り換え旅行を決行。当初の予定ではJR出雲市駅からその日宿泊予定の「日御碕灯台」までは、直通バスで移動することを考えていたが、バスは途中の「出雲大社」までしか行かず、2時間の空きを埋めるためにタクシーを利用した。そうして出かけた日御碕では存分に観光を満喫、翌日は急遽船を出してもらえることになり、日御碕湾遊覧とレジャーフィッシング客のお迎えを体験。出雲市に戻ったあとは、「出雲大社」でお詣りをした。そして3日目の朝、「石見銀山」に移動した。

~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・☆~

 みちょるびんは途方に暮れていた。

 はりきって朝の10時過ぎには「石見銀山」に到着したというのに、キャリーバッグを預かってもらえるものとばかり思っていた宿屋には誰もいないのだ―――(「出雲旅行!(24.石見銀山到着)」)。

 柵がされた宿屋の中庭に荷物を置いて行こうかとも考えてみたが、宿屋の敷地は塀で完全に覆われてはおらず、下手すると人通りからキャリーバッグが丸見えである可能性もあった。
 それにそこが宿屋である以上、宿泊客など不特定多数の人が出入りする場所でもあるのだ。
 勝手に放置した荷物が誰かに持ち去られてしまったとしても、文句は言えない。
 旅はまだ2日残っており、この暑い中、着替えがなくては惨めである・・・(- - ☆)。

 もう一度家主に電話をかけてみたが、やっぱり留守電に切り替わるだけだった。

 さて、困った・・・―――。

 そんな時にふと、さっき通って来たガイドツアーのことが思い出された。
 本当は、宿屋の人に「石見銀山」のお勧めなどを訊こうと思っていたが、今やそれは叶わないわけだし、第一、道を歩いている人なんて誰もいなかった。
 このよくわからない状況下で、一人で放置されるよりかは、いっそガイドツアーに参加した方がいいのではないか。
 荷物だってツアーに参加している間なら預かってくれるだろうし、ツアーから戻って来る頃には宿屋の人だって帰っているだろう。

 時計を見ると、時刻はあと5分くらいで10:30――ツアー出発の時間だった。
 みちょるびんは、猛スピードでキャリーバッグを引きながらさっきのツアーガイドの受付場所――観光案内所に引き返した。

 「すみませーん! ガイドツアーに参加したいですぅ!!」
 みちょるびんが駆け込むと、親切そうな初老のガイドさがはニコニコしながら「大丈夫ですよ」と受け入れてくれた。

 「荷物を預けたいのですが・・・」と相談すると、数メートル離れた建物を指して「ロッカーをお使いください」と言われた。
 なんだ、ロッカーもあったのか!

 同じバスで来た男性はちゃんと予約までしていたわけだし、待たせちゃ悪いと思って大慌てでロッカーに行き、財布から100円玉を取り出した。
 バス代やお賽銭やらと結構細かいお金が必要となる場面が多く、意識して貯めるようにしていた貴重な小銭だったが致し方ない。

 ところが投入口に100円玉を放り込もうとするのだが、何度押し込んでも入っていかない。
 すぐに隣のロッカーでも試したが、結果は同じ。

 「すみませーん、ロッカーが壊れてますぅー!」と、大声を出しながら観光案内所に助けを乞うと、親切そうなガイドさんが心配そうに駆け寄ってくれた。
 別のガイドさんもやってきて「500円玉1枚でいいんですよ」と指摘された。
 冷静になってよく見てみると、確かに扉に「500×1枚」という記載があった。
 慌てていたみちょるびんには、その文字は装飾にしか見えていなかった☆ 

 一旦問題は解決したかのように見えたが、そもそも500円玉は持っていなかった。
 「すみませーん、両替をお願いしますー!」

 バタバタと騒々しくキャリーバッグをロッカーに預け、お待たせついでに「すみませーん、お手洗いに行かせてくださーいっ!」と、脇にあった公衆便所に駆け込んだ。
 しばらくトイレに行く機会は巡ってこないだろうと思ったから☆

 そうやってなんとか、ギリギリセーフでガイドツアーに参加することになった。

 ガイドはボランティアでしてくださっているようで、料金は驚異の500円だった。
 感謝!

 ようやく身軽になったみちょるびんに対し、親切そうなガイドさんが「お使いください」と言って氷の保冷剤を渡してくれた。
 しきりに汗を拭っているみちょるびんの様子を見て、「そのタオルで首に巻き付ければいい」と提案してくれた。
 だが、手に握りしめていたのは23cm四方くらいのサイズで、首に巻くには小さ過ぎだった。
 手拭いがあるはずと思ってバッグの中をまさぐったが、結局見つけ出せなかったので、代わりに襟巻きの間に保冷剤を挟んで首に巻きつけた。
 コットン製だから乾かせば済むのだ。

 ようやく準備が整った。
 お待たせしてすみません!、である。
 みちょるびんがドタバタと準備に時間を要したおかげで、もう一人、年配の男性が出発直前にエントリーすることができた。

 メンバーがそろったところで、親切なガイドさんがニコニコしながらツアーの概要を説明してくれた。
 「これから歩いて『龍源寺間歩』に向かいます。所要時間は2時間くらいです。」

 その言葉にみちょるびんは「えっ、歩くんですか!?」とすっとんきょうな声上げてしまっていた。
 1番避けたいと考えていた片道2.3kmのウォーキングだった・・・。
 確かにねぇ、ぎんざんカートで楽ちん移動だなんて、そんな虫のいい話はないかぁ・・・。

 散々大騒ぎして皆を待たせておいて「やっぱやめる!」だなんて、言えるはずがない。
 こうなったら、歩くしかない。

 かくしてみちょるびんは「龍源寺間歩」まで歩いて行くことになったのであった。
(つづく・・・)

                             以上、みちょるびんでした!

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