こんにちは、みちょるびんです。
みなさんがジュエリーを買う時って、どんなときでしょうか?
がんばった自分へ褒美を遣わしたい時、愛する人に‘愛情’を表現したい時、お祝いしたい時、ジュエリーと運命の出会いがあった時!
いろいろな機会はあると思いますが、きっと、いずれもみなさんにとって、それは‘晴れの日’なのだろうと思います。
つまり、人生の記念すべき日。
宝石やさんは、人々の、そういう晴れの日に立ち会うことができるのですから、幸せですよねぇ。
そして、そんな宝石やさんは、逆にいうと、私たちの晴れの日を盛り上げてくれる‘立役者’であるということが言えると思います。
そう、宝石やさんの果たす役割は大きい―――。
みちょるびんは、就職するまで、ずっとジュエリーとは無縁の生活をしていました。
生まれ育った環境も影響していると思うし、ジュエリーっていうと、なんか、チャラチャラしている軟派なイメージがあって、ナチュラル志向であった当時のみちょるびんは、宝石だとかブランドものを毛嫌いしていたようなところがありました。
そんなみちょるびんだったから、宝石にはウトくて、一般的に誰でも知っているようなこと――ルビーは赤い石、青色はサファイア、緑色はエメラルド――、そんなことすらわかっていませんでした。
さて、みちょるびんは20代の半ばに、海外勤務する機会があり、そこで尊敬できるカッコいい女性の先輩に出会いました。
英語はペラペラで、テキパキと仕事ができ、性格も明るい。
年上だったし、憧れのお姉さん、そんな感じでした。
その先輩がいよいよ帰国することになった時、「ここで働いた記念に指輪を作って帰る」と言うので、先輩が向かう宝石店に、みちょるびんもついて行ったことがありました。
そこは、若い女性に好まれそうなかわいい感じの宝石店でした。
そして、その店のディスプレーには、研磨されたルースストーン(裸石)が陳列されていました。
それまで、ジュエリーに縁がなかったみちょるびんは、宝石専門店に入ったのは初めてでしたし、てっきり製品になったものが売られているとばかり思っていたので、宝石が裸石のままで売られているということがとても珍しく感じられました。
その店では、好きな石と‘枠’を選んでオーダーメイドができるということでした。
おそらく、ディプレーの中のキラキラした宝石の方に関心が行っていたのだと思います。
先輩がどういった石や‘枠’を選んだのか、全く覚えていません。
ただ、セミ・オーダーで自分だけの特別なジュエリーが作れるということがとても素敵だと思ったし、みちょるびんも真似して、自分もその国を去るときは、同じように、記念に指輪を作りたいと思ったのでした。
その後みちょるびんは、その店で琥珀のブレスレットを購入しました。
ジュエリーに興味がなかったみちょるびんが、どういう経緯で指輪を作る前にそのブレスレットを買うことになったのか、今となってはよく覚えていません。
とても素敵なお店だったので、もしかすると、改めて一人で出かけて行ったのかも知れませんし、あるいは、先輩の指輪の引き取りの時にまたついて行ったのか・・・。
いずれにせよ、そのお店で購入した琥珀のブレスレットは、みちょるびんにとって「マイ・ファースト・ジュエリー」となったのでした。
そうして、いよいよその国を去ることになり、みちょるびんも先輩と同様に、あのお店に行って、指輪を作ることにしました。
その時にみちょるびんが選んだ石は「インペリアル・トパーズ」。
赤やピンクの華やかな色の石もあったはずだし、アクアマリンなどのかわいい水色の石もあったのだと思います。
ですが、みちょるびんは、かわいい淡いオレンジ色に魅かれたのでした。
‘マーキース’という楕円の先端をキュッととがらせた、まるで‘目’のような形をしたその石に魅了されました。
でも、形自体は、丸みのある楕円のものが良くって、そのマーキースの石を楕円形に削ってほしいと、お店の人に依頼した記憶があります。
ただ果たして、お店の人が本当に、マーキースだった石を楕円にカットし直したかどうかは疑わしい・・・。
通常、わざわざ、石を削って小さくしようなんて人はしないし、改めて研磨することは石を破損するリスクも伴うでしょう。
それに、みちょるびんの依頼内容が、つたない英語で正確に伝わったとも思えない。
手頃な料金のことを考えても、きっと、別の楕円の石が用意されたんじゃないか・・・、今となってはそう思います。
そうやって、セミ・オーダーの宝石専門店で、こだわりの指輪を購入しました。
お店のマダムが指輪を渡してくれる時に「シェリーカラー・トパーズ」と表現されたことを覚えています。
その言葉が意味するものが気になって、後で宝石の本で調べてみたら「‘シェリー・カラー’は‘インペリアル・トパーズ’の最高級の色だ」とありました。
「みちょるびんの指輪の石は、最高級のトパーズなんだ!」と感動し、その指輪がより特別なもののように思え、とてもうれしくなったのでした。
しかし、その後、宝石鑑別の勉強を始めてみて、みちょるびんのトパーズは「シェリー・カラー」と呼ぶには程遠いということを知りました。
あのお店のマダムもきっと、みちょるびんのトパーズが、正確にはシェリー・カラーでないということを知っていたはずです。
でも、マダムの言葉には、優しさが溢れていたと思うし、みちょるびんにとっては、魔法の言葉だったと思います。
みちょるびんが初めて自分のために買った「オレンジ・トパーズ」の指輪。
今でも、当時のわくわくする純粋な気持ちを思い出させてくれる、大切な指輪です。
以上、みちょるびんでした!