こんにちは、みちょるびんです。
先週は、体調不良でダウンしていたみちょるびんです(「ダウン☆」)が、その間、少しだけ読書をしました。
いつもであればyoutube動画を視聴するところですが、熱があって具合が悪いような時は、パソコンの前に座り続けることすらキツイわけでして―――。
それでしぶしぶベッドに移動し、横になって静かに読書をしたのでした。
別にスマートフォンがあるのだから、ベッドの中でも動画の視聴はできるのでしょうが、みちょるびんはそもそもスマホで動画を観るという習慣がない。
だから、素直に読書をしたというわけ。
動画の視聴には一種の中毒作用がある―――。
パソコンの前に座って、ただ目を開けるというナンの努力も不要な態勢――ある意味、受動的でいながら、簡単に刺激が得られるわけです。
特定のこの動画が観たいというような能動的な姿勢でなくても、ダラダラとその刺激を浴び続けることは可能であり、そうなると、永遠に抵抗できなくなってくる・・・。
今回の「体を休ませたい」というような事情がなければ、この魔のループを断ち切ることは至難の業。
おかげで読書をするいい機会が得られました☆
さて、みちょるびんは「趣味」というのか「関心」の波が高まったり低まったりして、くるくるとその対象が入れ替わるのですが(「ご趣味は?」)、今年の1月は「宝石熱」が高まりを見せ、「新☆誕生石!」として30回にわたり記事を書いていました。
その時に参考にして、大変お世話になったのが近山晶著「宝石 その美と科学」(1972年)。
この本は昔、みちょるびんが外国暮らしをしていた時に出会った、生け花の憧れの先生からいただいたものでした。
ちょうど、毎週末宝石屋さんに出かけて「この石は何?」と盛んにやっていた時期(「ご趣味は? PartⅢ(底なしアクセサリー)」)で、きっと先生に対しても夢中に宝石の話をしていたのでしょうね。
みちょるびんも当時は二十代で若かったということもありますが、いろんな人にかわいがっていただき、支えられていたんだなぁと、今更ながら感謝です!
よく見るとその本には「全国宝石学協会制作」と明記されているし、著者の近山晶氏ご自身も宝石鑑別の専門家でもいらっしゃる。
本の内容自体も専門書としてとても充実しており、まさにバイブル♪
近山晶著「宝石 その美と科学」(1972年)で調子づいたみちょるびんは、他にも昔の本が読んでみたい!と思い、この頃にポチッて購入。
それがが崎川範行著の本でした。
実家に送りつけていたものを、今年夏の一時帰国の際に回収、当地に持ち帰っていました。
それをようやく今頃になって読んだというわけ。
病気にでもならなかったら、今もホコリをかぶっていたに違いない!
表題にジェモロジー(宝石学)という文字が入っていたので近山晶著バリの専門性を期待していたのですが、これは一般女性向けといった感じ。
1冊は初版が昭和38年で約60年前に書かれた「宝石」(崎川範行著)、もう1冊が昭和63年初版(約35年前)の「宝石 ジェモロジー」(崎川範行著)。
この中でも「日本人女性はオパール好き」ということが取り上げられていて、ここでもそれが実証された形。
みちょるびんにとっては貴重な資料となりました!(「新☆誕生石!(26:10月の誕生石)」)。
だけどやっぱり、その理由は謎のまま。
当時、誰かファッションリーダーとして崇められていた女性有名人が大のオパール好きで、それで皆が影響されたとかいうことなのかなぁ・・・??
ダイアモンドをエンゲージリングとして社会に浸透させるために給料の3倍の値段!と謳って、宝石業界が売り出し、成功したという話は有名ですが、オパールにはそんな話聞いたことがないからなぁ。
もしあれば、そういった記録は残っているはずであり、第一、業界関係者が知らないはずはない。
因みに著者の崎川範行氏は理学博士なのだそうで、鉱物好きが高じて、宝石関連の書籍を出版することになったのだとか。
だから必ずしも宝石学の専門家ということではない。
そんな崎川範行氏が「宝石」(昭和38年)では、宝石の「インクルージョン」(内包物)のことを「ごみ」という風に呼んでいて、それはみちょるびんにとってかなりの衝撃でした。
みちょるびんの購入本は平成8年重版なので、初版から30年以上が経過している。
宝石学の専門書である近山晶著「宝石 その美と科学」の初版は1972年(昭和47年)であるので、「宝石」(崎川範行著)から10年後の出版ということになり、重版された平成8年までの間には既にこういう専門書が出版されているので、そんな中、30年経ってもなお「ごみ」という表現がそのまま採用されていたということに驚きを隠せません。
確かに、みちょるびん自身も「宝石鑑別」の勉強をする前は、内包物のことを「キズ」という言い方をしていました。
きっとこれが一般的な表現。
「インクルージョン」によって、宝石のグレードが下がるという状況は実際にあるわけだから、そんなネガティブな言い方をしたくなる気持ちはわからないわけではありません。
ましてや書籍は60年も前のものであり、きっとまだ「インクルージョン」というような横文字自体も知られていなかったんだろうと思うわけです。
だけど、合成石(人造石)が一般に流通していた時代であったからこそ、「インクルージョン」の説明は不可欠。
この「インクルージョン」こそが、実は「歴とした‘天然’である証」にもなり得るからです。
つまりその場合、「インクルージョン」は必ずしもネガティブな存在とはならず、むしろ貴重ということになる。
その辺は誤解がないようにしなければならないというのが、みちょるびんが宝石鑑別学校で教わったことであり、それを説明するのが専門家の役割だとみちょるびんは思っています。
そんなバックグラウンドがみちょるびんにはあったので、それだけに「ゴミ」呼ばわりしていることに衝撃を覚えたわけ。
まぁ、これも時代。
これもひっくるめて、昔の本を読むのは楽しいです♪
最後に、崎川範行氏の名誉のため―――。
約25年後に出版された「宝石 ジェモロジー」(昭和63年、崎川範行著)には「ごみ」という表現は一切出てまいりませんので悪しからず。
以上、みちょるびんでした!