宝石 旅行

「糸魚川」レポート。(11.運命の結果発表)

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 こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
 日本の国石「ヒスイ」の産地として有名な新潟県糸魚川市。「ヒスイ狩り」に憧れを抱いていたみちょるびんは、とうとう糸魚川まで行ってまいりました!
 滞在時間25時間という短い時間で、いかに糸魚川を堪能するか!?
 初日は早速、ヒスイが拾えるとして知られる「ヒスイ海岸」に乗り込み、「ヒスイ狩り」を楽しんだみちょるびん。
 そして運命の滞在2日目の朝。どうにかこうにか昼飯用のおにぎりをゲットし、制限時間内に行って帰って来れるか懸念された「フォッサマグナ・パーク」を制覇。
 お次は「フォッサマグナ・ミュージアム」の「化石の谷」で化石採集体験。いよいよ、厳選した3石を学芸員さんに同定してもらうことに!
『糸魚川』レポート。(2.秘密兵器)」「『糸魚川』レポート。(3.想定外)」「『糸魚川』レポート。(4.ヒスイ狩り)」「『糸魚川』レポート。(5.計画づくし)」「『糸魚川』レポート。(6.にぎり飯)」「『糸魚川』レポート。(7.田園風景)」「『糸魚川』レポート。(8.フォッサマグナ・パーク)」「『糸魚川』レポート。(9.「化石の谷」へ)」「『糸魚川』レポート。(10.化石採集体験)

~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆~・~☆

 「フォッサマグナ・ミュージアム」屋外にある「化石の谷」において化石採集を体験したみちょるびん。
 学芸員さんに同定してもらえ、且つ持ち帰ることができる化石の数はおひとり様3個まで。
 失敗は許されない。
 化石に違いないと思われる3個を厳選の上、再び「フォッサマグナ・ミュージアム」の受付に戻りました。

 11:15がみちょるびんが言い渡された制限時間でしたが、少し早めに引き上げました。
 3個しか持ち帰れないわけなので、やみくもにたくさん石を割っても仕方がないし、割ってみたところでそれが化石なのかどうかの判断もできない。
 だから厳選すると言っても、何の確信もない当てずっぽうでしかないわけだから、時間をかけてみたところで、ベストなものに絞り込むということも、実際的には困難。
 屋外で暑かったし、ちょっと時間を持て余してしまったところもあったように思います。

 「化石の谷」はちょうど駐車場と隣接した場所にあるので、車で来館した人々の視線を一身に集める格好で、炎天下の中、採集に励みました。
 一人でやっているっていうところが妙に、みちょるびんの本気度合いを来館者に知らしめている感じがし、それが少し恥ずかしかったりもしましたが、皆といちいち視線を合わせていても仕方がないので、とにかく石探しに集中したのでした☆

 さて、いよいよ先ほどの受付のところでお借りしたハンマーやゴーグルを返却し、学芸員の方に同定を依頼しました。

 まず、1つ目の石―――。

 学芸員のおじさんが該当部を鉛筆で丸く囲い印をつけてくれました。
 丸っぽい球体のような形をしていて「化石じゃないか!?」とみちょるびんがニラんだものは、まさにその通りで、おじさんによると巻貝の一部ということでした。
 サザエのようならせん状の殻を持つ貝の仲間なのだそうで、らせん状の殻の湾曲した部分と考えられるとのこと。

 みちょるびんは全く気づいてはいませんでしたが、同じ石にもう1か所鉛筆でマークされました。
 ちょうど白っぽいものがあったのですが、「ウミユリ」の「萼(ガク)」の一部なのだそう。
 「萼(ガク)」とは、ご存知のとおり花の一番外側の花びらを囲む部分のことを指します。
 「ウミユリ」はウニやヒトデの仲間で、「生きた化石」とも言われるらしく、現在も「根」で海底にくっついて生息しているのだそうです。
 おじさんにもらった「化石の谷で見つかる化石」によると、「ユミウリ」の「茎」の丸い断面はよく見つかるらしいが、「萼(ガク)」はとても珍しいらしい。
 うっひょーいっ!!

 次の2つめの石―――。

 「化石の谷」に設置されていた「こんな化石が見つかるよ!」の掲示板にあった特徴的な柄の「コケムシ」に似た白い模様の入ったヤツ。
 みちょるびんの思った通り「コケムシ」に間違いありませんでした。
 石に現れた網目模様がそれを示していました。
 この小さな網目の1つ1つに一匹のコケムシが入っていたのだそうで、現在も海や湖などで生息しているとのこと。

 この石はみちょるびんが石を割って発見したものではなく、拾っただけのものだったので、自分で‘やった’感がまるきりありませんが、でも「採集」は「採集」です。
 誰がリリースしたのか知らないけど、ありがとうございます!です!!
 もしかするとその発見者は、半分に割ったもう片割れの方をお持ち帰りになったという可能性がありますね。

 最後、意味深な黒っぽい石―――。

 みちょるびんが「巻貝」ではないかと期待していた白い部分は、単なる付着した汚れだったようで、みちょるびんの目の前でおじさんがその白いのをほじりくり、いとも簡単にそれを石から剥がしてしまいました。
 そして衝撃的だったのは、この石は博物館がばらまいた石灰岩ではないし、どうやら誰かが持ち込んだよそモノであるということでした。

 ショック・・・。

 せっかく採集した化石は3個まで持ち帰れるというのに、最後の1つは全然見当はずれなものだったなんて!
 まぁ、欲に目がくらみ、惑わされたみちょるびん自身も悪いのですが。

 それにしてもこの結果は「化石の谷」の石灰岩の’化石含有率’の高さを物語っているように思いました。
 きっと、素直に白い石のをキープしていたら、3個目の化石もゲットできていたのではないかと悔やまれます。
 今更、差し替えなんてできないので、残念ではありますが、次回の教訓にしたいと思います。

 なお、予め、受付のお姉さんからは「カルサイト」ならいくらでもお持ち帰りしてもよいと言われていたので、いくつか「カルサイト」を拾ってきていました。
 そこは「宝石鑑別」のディプロマを持つみちょるびんなので「カルサイト」の見分けは容易につくし、たくさん見つけられましたよ。

 カルサイトはモース硬度(鉱物の引っかきに対する硬度の尺度)の「3」の標準鉱物として指定されている鉱物。
 複屈折(透明な方解石を通して向こう側を見ると二重に見える光学的特徴)をおこす鉱物として知られているものです。
 カルサイトは結晶構造に従って割れる「劈開(へきかい)」が完璧なので、特徴的な形をしているからわかりやすい。
 面白いです。

 みちょるびんの「化石の谷」での「化石採集」のヒットは7割というところでしたが、これはきっと悪くない数字のはず。

 また機会があれば、挑戦したいと思います!

                             以上、みちょるびんでした!

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