旅行

「或る列車」(4)

投稿日:2022年9月1日 更新日:

 こんにちは、みちょるびんです。

 100年の時を経て現代に蘇った、豪華客車「或る列車」。
 ほどなくして、ご入構―――。

 いよいよ運命の、ご対面の時です!

 たくさんの人がカメラやスマホを向ける中、その金色に輝く列車は、ゆっくりと、そして優雅にホームに入ってきました。
 興奮の瞬間でした。

 1枚でも多く「或る列車」のベスト・ショットを撮りたいみちょるびんは、荷物も母・マミーも置き去りにして、列車の正面に回り込み、更に激写。

 その位置から、アテンダントさんが列車の乗り口と思われるところに、赤い毛氈を敷いている姿が見えました。
 なんとも、エレガント。
 一般ピープルがレッドカーペットを踏むようなシーンは、そうそうあることではありません。
 早速、「或る列車」からのおもてなしです!

 すぐにでも乗車したいような、でももう少しゴージャスな外観を愛でていたいような、そんな心の葛藤がある中、引き続き列車を背に、マミーとかわるばんこに記念撮影を行いました。

 車体の側面には、黒を背景に金色で装飾された「SWEET TRAIN」という文字が。
 「或る列車」が「スイーツ列車」としてスタートした名残ですね。
 だけど、英語の「Sweet」には「甘いスイーツ」以外にも、「心地がいい」だとか「素晴らしい」というような意味合いもあるし、今やこの「或る列車」は、極上の”食・時・おもてなし”を味わうことができる「素敵な列車」と言いかえることができるでしょう♪

 一通り満足のいく撮影大会を終えると、いよいよ車内へ!

 正直なところ、気分は終始、フワフワ浮ついていて、列車内部を細部にわたって冷静に観察できるような精神状態ではありませんでした。

 乗車口を入ってすぐ正面には、締め切った逆サイドの扉にあしらわれた美しいステンドグラスがドンと目に飛び込んできて、インパクト大なのですが、しかし今度はその扉の前に陳列してある「車内限定販売商品」にも目を奪われるなど、次から次に感嘆ポイントが目白押しで、その余韻に浸っている暇がない。
 ホント、目まぐるしい展開なのです。

 「或る列車」は2車両編成であり、みちょるびんたちの席は、1号車にある2名利用テーブル席。
 実は、1号車と2号車ではそれぞれ内装が異なるというところも、「或る列車」の見どころの1つです。

 1号車は、明るく優しい色のメープル材がふんだんに使われているので、車内はとても明るい雰囲気。
 座席はゆったりとしたクラックな花柄のソファで、窓にもカーペットとおそろい(だと思う)の花柄のカーテンがかけられ、ロマンチック。

 大切なお客様を紫外線からお守りしようという大きな使命感の現れなのか、とにかく遮光には余念がなく、カーテンがあるのに、ブラインドもあり、更には美しい組子細工の引き戸まで設置するという念の入りよう。
 窓枠を飾る木製の格子には、よく見るとさりげなく‘ロゴマーク’もあしらわれているし、ブラインドも全体の雰囲気を損なわないよう木製となっていて、いちいち芸が細かい。

 各テーブルを仕切る透明の間仕切りには、「或る列車」のハートと唐草を模したロゴマークが描かれており、レトロなカフェに来ているかのような印象もある。
 それぞれの間仕切りの角には、暖色系の温かい明りを灯す丸い電灯が備え付けられてあり、それがまた一層クラシックな雰囲気を醸し出していました。
 そしてその仕切りの枠に使われている金色の艶やかな金属部が、明るい白木の空間によくマッチしていて、きらきらとした華やかな雰囲気を作っているように思えました。

 気分が高揚していたというところも大きいですが、みちょるびんの記憶の中に残る1号車のイメージは、とにかく「きらびやか」。

 そうそう、忘れてはならない天井は、JR九州が誇る超豪華クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」でも用いられているという格(ごう)天井。
 なんともゴージャス。

 こんな列車は観たことがないし、列車の中にいるという感じがしない。
 窓の外を流れる景色を眺めてようやく、ここが列車の中なのだということを思い出させてくれる、そんな感じ。

 列車に乗り込んですぐに、これから始まる優雅な食事の前にお手洗いを済ませて落ち着こうと思い、みちょるびんはお手洗いに走りました。
 その際、お隣の2号車を突っ切りました。

 こちらは、華やかな温かみのある1号車に対して、シックで落ち着いた雰囲気。
 ダークな色のウォールナットの組子細工に囲まれたコンパートメント(個室)タイプのお席は、大好きなあの人と親密な時間を過ごせること、間違いない!

 因みに、この組子は「ななつ星 in 九州」でも使用されている技術が起用されているとのことで、あふれ出る高級感はもう、隠しきれません(隠すつもりもなかろうが)。

 乗車早々に、お手洗いに駆け込むなんて、レディたるものはしたない!っても思いますが、でもね、正解でした!
 はからずも、誰もまだ手を付けていない美しい状態のお手洗いの撮影に成功できたから!!

 おしゃれなヨーロピアン調の壁紙に覆われ、お便座のお蓋は落ち着きのある(おそらくメープルの)白木作り。
 洗面台に添えられたティッシュケースも木製の格子のデザインと・・・。
 ‘移動すらしない’みちょるびん家のお手洗いよりも、豪華。
 お手洗いすら、手を抜かないこだわりの造りに、もう脱帽です!

 最後に―――。

 「或る列車」の旅を盛り上げてくれる立役者、キッチン「BAR ARU」。
 1号車と2号車の間に位置する厨房では、コック帽を被った料理人さんがお料理を装うなどしている姿を見ることができ、これも楽しい。
 お料理にも力を入れている「或る列車」なだけに、こうやって「見せる」という演出も、お料理への期待を高めるのに役立っているのだと思います。

 そして、「BAR ARU」前の通路の美しいこと!
 ステンドグラスと組子細工で装飾されていて、何度でも通いたいエリアとなっています。

 他にも、注目ポイントはたくさんあるのでしょうが、これが今のみちょるびんの限界。

 ホントにね、自分が激写した写真を見ながらレビューしたっていうのが実情でして・・・。
 乗っている最中は「すごい!」「すごい!」と言うだけで、そんな詳細にわたって観察する余裕なんて、ゼロですよ!
(つづく・・・)

                             以上、みちょるびんでした!

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