こんにちは、みちょるびんです♪
鹿児島旅行3日目(9)。
トイレ休憩で立ち寄った「フラワーパークかごしま」を出発してからは、みちょるびんと母・マミーを乗せたタクシーは海岸沿いを北東に走った。
運転手さんが、‘オリビンの浜’はその入り口がわかりづらく、運転手によっては浜辺まで行き着くことができない場合もある・・・という話をしてくれた。
裏を返せば「俺にはそれができる」ということである!
確かにタクシーは、地元の人しかわからないような細い裏道を走っていた。
そうして遂に、「ここがそうだ」と告げられた。
オリビンが採れると言われる川尻海岸である。
「オリビン」とは鉱物の1つで、色がオリーブ色をしていることから英名でオリビン、日本名ではかんらん石と言われるものである。
オリビンの中でも、宝石にできる高品質の石がペリドットと呼ばれ、ペリドットは8月の誕生石となっている。
ペリドットは、その結晶構造に常に含まれる成分によって発色される「自色(じしょく)の石」の代表選手。
主成分の鉄によってペリドットは常に緑色をしている石なのだ。
最も、オリビンの中には、ビール色のものもあるらしいのだが☆
さて、運転手さんがそのまま浜を通り過ぎようとしたので、降りてみたいという希望を伝えた。既に連れて行ってもらった長崎鼻も(「鹿児島旅行!(24.長崎鼻。)」)、姿を拝むことができた開聞岳も(「鹿児島旅行!(23.山川港とJR西大山駅。)」)、みちょるびんが指宿で行ってみたかった場所であり、タクシーのおかげでその目標は達成できていた。
しかしみちょるびんの本命は、何を隠そうこの「川尻海岸」だったのだ!
観光案内サイトで塩尻海岸のことを知ってからというもの、行きたくてずっとウズウズしていた。
みちょるびんは異業種なのに宝石鑑別のディプロマを取得するなど(「じーまんGO!(#7 コツコツ♪)」)、宝石には多大な関心を寄せている。
久慈の琥珀や(「求む!『琥珀』。」)糸魚川のヒスイ(「『糸魚川』レポート。(4.ヒスイ狩り)」)、ロシアの飛び地カリニングラードの琥珀や宝石の町と知られるドイツのイーダーオーバーシュタインにおけるメノウなど、みちょるびんはこれまで果敢に宝石狩りに挑戦してきた。
だから、オリビンの採れるビーチのことをマミーにもさりげなく話し、マミーの反応を密かに伺っては、強行突破しようと考えていたのだ。
そんなみちょるびんを、マミーは「またそんな、おかしなことを言って!」と呆れていたわけだが、運転手さんに対しては「何にでも興味がある娘なんですよ!」と援護射撃してくれたのだった。
マミーは、みちょるびんが宝石を買うなどして散財することには大反対なんだが、宝石の勉強をすることに対しては何も言わない(実際のところ、宝石鑑別の勉強については、反対されると思って合格するまで秘密にしていた☆)。
物産展の宝石ブースでの店員さんとのやりとりを聞いていたマミーに「詳しいね!」って感心されたときはとてもうれしかったし、五島旅行に行った時、わざわざサンゴの産地まで足を伸ばした時もマミーは黙ってつきあってくれたのだ。
なんだかんだ言ってマミーは、いつもみちょるびんのことを応援してくれているっ!
(胸熱!!)
マミーの口添えが功を成し、運転手さんは浜辺の入り口でみちょるびんたちを降ろしてくれた。
運転手さんをあまり待たせちゃいけないと思ったので、15分だけ!という約束。
さあ、急がねばならない!
実際、慌て過ぎて、不覚にも川尻海岸を写真に収めることをすっかり失念していたみちょるびんであった・・・(- - ☆)。
そのせいで、指宿観光の時系列を混乱してしまって、前回の「鹿児島旅行!(25.アコウの木。)」でお詫びする事態に発展したというわけさ☆
すまぬ!
さて、憧れの川尻海岸の砂浜は黒かった―――。
長崎鼻の海に洗われていた溶岩でできた岩石も黒かったので、川尻海岸の砂も、溶岩が砕かれたものなんじゃないかと思った。
実際、みちょるびんの推測当たっていたと言えよう。
内村公大氏・浦嶋幸世氏共作の論文「開聞岳のかんらん石」(Nature of Kagoshima Vol. 39, Mar. 2013)に詳しい記載を発見した。
川尻海岸の西にある開聞岳は、約10万年前の阿多カルデラの火山活動後、約4000年前から平安時代まで複数回噴火を繰り返している若い火山とのこと。
複数の溶岩やテフラ(火山灰や軽石などの火山砕屑物の総称)を噴出したことにより、開聞岳山腹から山麓に見られる長い裾野をもった円錐形の山体を形成したらしい。
開聞岳火山に供給されたマグマは、フィリピン海プレートが日本列島の下に沈み込み、地下約100 kmのところで部分溶融を起してできるものと考えられるそうだが、このマグマが固化する時に初めにできる鉱物がオリビンなんだそうだ。
だから、マグマが冷えて固まった岩石――火成岩からオリビンは発見されるというわけ。
開聞岳周辺の海岸砂は、開聞岳とその周辺に分布する複数のオリビン含有の溶岩やテフラが浸食、沿岸流によって運搬され、波の作用によって川尻海岸などに打ち寄せられたと考えられるとのこと。
そんなわけで実は、川尻海岸だけではなく、長崎鼻近くの海岸などでもオリビンは採取できるということであった。
最も、内村公大氏・浦嶋幸世氏の研究で、他の海岸砂と比較し、川尻の海岸砂に多いということが証明されているので、川尻海岸は「オリビンの浜」と呼ばれるにふさわしいということになる。
ただ、彼らが調査したという川尻海岸は、みちょるびんたちが行った西側と、東側の2つにエリアを分けており、採取量が多かったのは東側だったので、みちょるびんがオリビン狩りに挑戦したエリアは実質的に、採取の確率は長崎鼻の海岸とそう大して変わらなかったようだった☆
なお、オリビンは、必ずしもマグマ由来のものばかりではなく、なんと、隕石からも発見されている。
オリビンは輝石とともに石鉄隕石や石質隕石の主要構成鉱物の1つなんだそうで、原始太陽系星雲から最初に結晶化した鉱物とのこと。
最近では、この珍しいパラサイト隕石がジュエリーになって販売されるのを見かけたりする。
ペリドットはとても興味深い石なのだ!
(つづく・・・)
以上、みちょるびんでした!
【参考】
「開聞岳のかんらん石」(内村公大・浦嶋幸世 〒890–0065 鹿児島市郡元1–21–30 鹿児島大学総合研究博物館、2013年3月)