こんにちは、みちょるびんです。
急に、実家に帰らなければならなくなったことがありました。
妹と二人、朝早くに、羽田空港を目指しました。
冬の寒い朝でした。
【ある早朝の羽田空港までの移動(日記)】
4時15分頃起床。
5時過ぎの電車に乗らなければならないので、急いで支度した。
5時15分、私と妹は、義弟の指示通りの電車に乗り、隣駅での乗り換え時間が、わずか2分と聞いていた電車にも、滑り込むような形で乗り換えに成功。
全てが順調だった。
最後の乗り換えも無事終了し、後は、目の前の、まさにドアが開いた、その電車に乗れば、6分で羽田空港に到着する予定だった。
列の先頭にいた私は、いざ、電車に一歩、左足を踏み入れた。
と、ホームに残っていたもう片方の右足が、コツと、かかとを蹴られ、その拍子に靴が脱げた。
私は、一旦、そのまま靴なしの状態で電車に乗り込み、脱げた靴を回収しようと、ドアの外に目を向けた。
が、しかし、そこには、何もなかった。
どうやら靴は、電車とホームの間に落ちてしまったらしかった・・・。
10cmの隙間から下を覗いてみたが、真っ暗で何も見えなかった。
一瞬、靴が電車に引かれやしないか心配になったが、それはおそらく大丈夫だろう。
仕方がないので、乗り込んだ電車から降車した。
その電車は、いつまでも停車していた。
私の後ろに列をなし、既に電車に乗り込んだ女性客や、座席に着いていた男性客まで、こちらをふり返って、好奇の目で見てきた。
私は、この原因を作った主である妹に「早く駅員を連れて来て!」と、声をあげた。
考えてみると、まるで、‘SM女王’が奴隷の男に命令しているような、そんな口調だったように思う。
やがて、電車は発車し、私は一人、ホームに残された。
最初、私は、フラミンゴのように片足立ちしていたのだが、バランスをとるのが大変だし、疲れるので、地面に置いていたボストンバッグの上に足を乗せた。
その図も、女王様のようだと思った。
気になって、ホームを覗き込んでみた。
暗闇で、容易には判別がつかなかったが、ぼんやりとそれらしい黒い塊がレールの横にあるのが確認でき、安心した。
おじさんが一人、ホームの下を覗き込んで、何も言わずに去って行った。
私も、おじさんと言葉を交わす気は毛頭なかった。
ようやく、駅員は来たが、次の電車が入構してきて、思いの外、停車時間が長かった。
右足が、凍るように冷たかった。
いつもであれば、さほど長くはない停車時間が、とにかく長く感じられ、駅員と妹と3人で、ただ黙って、時間が早く経過するのを待った。
その電車も行ってしまい、ようやく駅員が、柄の長いつまみ棒をホームの下に伸ばした。
靴は、すぐには見つけられず、駅員は「ああ黒ですか」とだけ言った。
私は、足が冷たかったので、もう、ホームの下を一緒に覗き込む気力もなく、ただ、ひたすら靴が現れるのを待った。
一度、靴は掴まれ、持ち上げられたものの、失敗。
もう一度同じ行為が繰り返された。
私は、一度失敗したことにより、靴が再度地面にたたきつけられ、ダメージを受けたことを考えないようにした。
そして、やっとのこと、靴がつまみの間にしっかり挟まった姿で現れた時は、ほっとした。
駅員に礼を言った。
靴は、冷たくなっていた。
もし、あのまま靴が回収できなかったら、一体、どうなっていたのだろう。
飛行機に遅れることは考えなかったが、この駅の構内に、靴なんて売ってないだろうし、そうなると、空港まで、片足、跣足で行かねばならないのだ。
考えると情けない。
いずれにせよ、無事に戻ってきてよかった。
何せ、この靴は、私の一張羅なのだ!
そうやって、羽田空港まで移動し、飛行機にも間に合った。
余談だが、妹は、昨日からツイていないらしい。
コーヒーを2杯もこぼしたり、義弟は、妹に首を絞められる夢を見て、うなされたらしい。
そして、今朝の事件。
なにか憑いてる?
以上、みちょるびんでした!