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第一次仕事イヤイヤ期(その55:「秋の芸術祭り2」編)

投稿日:2020年10月10日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

1.「マティス展」に行った日記

 今日は、国立西洋美術館で開催の「マティス展」に行った。

 「マティス展」のチラシを見てメモっていた講演会は、今日だった。
 ポンピドゥーセンター・国立近代美術館の副館長が「マティスの色彩」について話すと言う。

 ‘色の魔術師’と言われるマティスだけに、面白いテーマだと思った。
 ロシア旅行したときも、マティスの金魚の絵を観ていた。
 それで、どうしても講演を聞きたくて、一人だけでも招待状が当たればと、私と妹の名前でそれぞれ応募していたのだ。

 初めに、私宛に招待状が届き、2、3日後に遅れて妹宛に届いた。
 あわてて誰か一緒に行かないかと誘ったのだが、皆、都合がつかず、結局、一人で行くことになった。

 そんなわけで、今日は、気ままに一人で出かけた。

 会期の最初の土曜日だから、混んでいないかと心配だったが、お昼の時間帯だったせいか、比較的ゆっくり見ることができた。

 面白かったのは、作品の仕上がる過程を写真に収めていること。
 順を追ってみることができた。

 そして驚いたことに、一度完成したかに見える絵を、また、マティスは顔を塗りつぶし、全く違う顔立ちに描き換えていたのだ。
 興味深い。

 マティスの絵は、非常に単純で、正直、私にも描けそう!と、またも、無謀に自信をつけたのだった。
 しかし、その長い工程を見て、実は、‘深い’のだということに気づいた。
 つまり、マティスは、初めから、あのように子供みたいな絵を描いているのではなく、敢えて、単純化しているのだという証であった。
 うなった。

 確かに、初めの頃のマティスの絵は、写実的で、技術的には上手だったのだ。
 絵が‘下手’なのではなく、‘極めている’のである。
 非常に興味深い。

 なお、講演の方は、暗闇でスライドを見ながらの講演だったので、何度か眠気に襲われ、弱った。
 私のななめ右後ろの席のおじさんも寝ているようで、時々、いびきが聞こえた。

 副館長は、マティスの権威とのこと。
 学術的な話だった。
 やはり、初めの頃の絵は、色も暗く、マティスの自信のなさを表しているとのことだった。

2.「マティス展」にインスパイアされた即興ダンスの日記

 今日は、絵を描いてみたいと思った。
 最近、何かしたいという衝動にかられる。
 ‘芸術の秋’だからか?
 だから、ダンスで絵を描こうと思ったのだ。

 最初はどのように描けばいいのか戸惑ったのだが、‘向こうの方で皆が踊っている’のを眺めていたら、次第に、それが、大きなキャンバスのようなイメージが湧いてきた。
 私は、一人一人をスケッチすべく、一人一人のダンスを模写―――真似してダンスした。

 何か、嬉しくなって、(エアー)筆を持ってくるくる回って踊った。
 その際、通常であれば、クセで右に回るのだが、逆に回転してみた。
 不思議な感覚。
 思いの他、スムーズに回転でき、自分でも驚いた。
 格好よく回れたと自分で感じた。

 そして最後に、キャンバスに一人一人の姿を写した後、私は仕上げに、自分のカラーを出すべく、そのキャンバスに飛び込み、殴り描き(ダンス)した。
 マティスがマティスである所以であると感じた‘マティスの個性’、マティスの独自性が彼の絵のスパイスになっているのと同じように、私も自分の個性をぶつけてみようと思ったのだ。

 先生に、今回も誉められた。
 自我が出ているけど、嫌味な感じではないと。

 そして、‘例の回転’については、(「私には無理」と、たしなめられた)‘コンテンポラリーダンス’だったと言われ、「不思議ですね、レッスンしていないのに」と言われた。

 みちょるびん、最高!

 レッスン終了後に、“踊りはすごく上手いけど、個性がない”と先生が評する、先生の内弟子みたいなプロ・ダンサーに「みちょるびんさんはすごいですよ」と紹介してもらえて、うれしかった。

3.後日談(日記)

 妹が家に泊まりにきたので、私は、得意になって「マティス展」の報告をした。
 そう言えば、‘私のルックスに似ている絵’があったので、図録を見せたりして。
 そしたら、「マティスは、最初から(単純な)絵を描けないから、そういう風に(一度きちんと描いた後、徐々に崩して)描くのじゃないの?」と、妹。

 なるほど!
 考えてもみなかった。
 確かに。
 そうなのかも知れない。

 そう考えると、それはそれで、また違った見方になってくるものだ。

                       以上、みちょるびんでした!

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