第一次仕事イヤイヤ期 観劇・展覧会・セミナーなど

第一次仕事イヤイヤ期(その39:「経験値的鑑賞法」編)

投稿日:2020年9月16日 更新日:

こんにちは、みちょるびんです。

(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。

1.歌舞伎について

 昔の日記を見ていて、ずいぶん長い間、「歌舞伎」を観に行っていないことに気づきました。

 「‘ぬいぐるみたん’好き」から派生した、「人形好き」というところから、みちょるびんは、どちらかというと、「文楽」(人形浄瑠璃)に流れることが多くなっていました。

 ダンス教室に通っていた頃は、歌舞伎の‘舞’は特に、振りなどが、とても興味深かったし、元演劇部出身としては、その舞台演出等も新鮮に映り、面白かったという記憶があります。

 ついつい、ダンサー目線、演劇部員目線での鑑賞になってしまい、演目そのものに対する、高尚な感想というわけにはいきませんが、いろんな楽しみ方があるということをご紹介したいと思います。

2.ある日の「歌舞伎」鑑賞日記

 今日は、なかなか優秀だった。

 お弁当を食べたあと、ほとんど寝なかったのだ。
 一つは、内容的に興味があったという点が大きいだろう。

 一つ目の「一谷嫩軍記」(いちのたにふたばぐんき)は今一、ストーリーが理解できなかったが、「海を先に渡っていく敵を、馬に乗って追いかけていく」というシーンは、なかなか面白かった。

 ‘遠近法’の演出が考え抜かれていて、それまで‘大人’だった演者が、奥に行くと、なんと、‘子供’に入れ替わっていて、‘大小’で、距離感を表現するのだ。
 面白い。
 この演目では、いたるところに、工夫がされていて、楽しかった。

 「棒しぼり」は、(七代目)染五郎がやっぱり踊りが上手で観ていて楽しかった。
 外国人の団体様も私たちの前の列で観ていたが、一番理解しやすかったに違いない。

 手を後ろで縛ったり、袖の左右に棒を通されたりとハンディのある中で、バランスも崩さず、軽やかに舞うのは、見事であった。

 そう、今敢えて、‘踊る’ではなく、‘舞う’と表現したが、本当、そんな感じ。
 この二つの語彙の微妙な違いが、逆に、私に馴染みのある‘ダンス’とは違うということを示しているのだ。

 「葛の葉」は、着替えの速さで楽しませてくれた。

 また、狐が正体を現したときに見せた、魔法(と言うのか? いい言葉が浮かばないのだが)も、どういう風な仕組みになっているのか、工夫がしてあって面白かった。

 最後の、葛の葉に化けた狐の退場シーンが、ベルトコンベアに乗ってキューッと早く動くような感じで去って行って、それが興味深かった。
 (そういった装置がない)昔は、どうやって、あんな風にスピーディーにスムーズに退場したのだろうかと不思議に思った。

 しかし、どうやら、魔物系はああいう退場の仕方が一般的なような気がする。
 以前、何かで見た記憶があるので。

 「藤娘」は、玉三郎が着替えて踊り終えるたびに、観客がいちいちため息をついているのが聞こえた。
 歌舞伎の客は、年配の人が多いせいなのか、素直な反応をする人が多いように思える。
 それにしても、シルバーに、淡いパープルとグリーンの藤の屏風も美しく、とても華やかな舞台であった。

 なお、「やんや、やんや」と染五郎たちが言っていたのが気になった。
 歌舞伎でも使われていることに驚いたわけだが、あとで調べたら、むしろ、歌舞伎や狂言の方が本家だったようで、更に驚いた。

3.ある日の「春興鏡獅子」鑑賞日記2

 一つ目、二つ目の演目はあまり動きがなく、言葉もわかりづらいため、案の定睡魔に襲われた。
 何度も抵抗したが、そのたびに負けた。

 一つ目と二つ目の演目は、公演時間の大半を占めていたので、もったいないことをしてしまったが、この二日間、連続で、床に就いたのが3時頃だったので、仕方がない。

 しかし、「春興鏡獅子」は楽しめた。

 (七代目)染五郎は、やっぱり、踊りがうまい。

 最初は女方に扮して踊るのだが、本当にしなやかに舞い、女性のようだった。
 若い娘をうまく表現していたと思う。

 それとは対照的に、獅子は男性的であった。
 長い毛をぐるんぐるん振り回し、脳しんとうなど起きないものなのかと心配になった。年を取ると、そういう妙なところに関心がいったりするもんだ。

 胡蝶役の小僧もかわいかった。
 染五郎のりりしい踊りとは裏腹に、小僧がおかまいなしに、自分たちの舞をしているところがユーモラスに感じた。
 その方が、かえって舞全体を盛り上げているようにも感じられた。面白い。

 女方の染五郎の後ろで、黒子が「蝶」を持って来て、ゆらゆら飛ばせていたが、いいなぁと思った。

 私も蝶や花やら、背景にゆらゆらさせたいと思った。
 誰かやってくんないかなぁ?

                       以上、みちょるびんでした!

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