こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
【ダンスライブ当日の日記(後編)】
17時35分開演。
あまり、緊張はしていなかった。
とは言え、ちょっと、お腹は痛かったので、全くということではないが。
衣装は、ベルギーで買った、自称’ダンスパンツ’。
これは好評で、特に、メインダンサーの一人の子にうらやましがられた。
ちょっと自慢。
この子が貸してくれた白と黒のスカーフも、アクセントになって良かったみたい。
初めてこのパンツを着て踊るので、また、裾を踏んでしまって怪我するのではないかとか、裾に切れ込みができるようなデザインだったので、踊っていて足がハダケないかなど心配だったが、なんとか、まぁ、大丈夫だった。
裾の方は、むしろ揺れて、ひらりと広がる感じは、結構、良かったのではないか?
私が舞台に上がる時に流れている曲は、ちょうどアフリカを連想するような曲調なので、キリン等、大自然の動物を意識して、ジャンプしながら登場した。
そして、なんと、怪我している左足を軸にターン!
やれるものである。
なんか、観客の視線を集めている感じがして、気持ち良かった。
「イヨーッ」という歌舞伎を意識したようなポーズでは、両手を広げ、怪我足を軸に一本立ちしなければならないので、本番の今日、はじめてやった。
まぁまぁか。
ダンサー全員が舞台に出て来てからは、無我夢中。
子供のダンサーが無邪気に、ニコニコしながら、私の方めがけて踊って来るのだ。
負けないように踊った。
あっという間の出番。
どうだったんだろう?
観客フロアの後方に余裕があり、待機時間中は、観客フロアで舞台を見学してもいいと言われていたので、観客フロアに行ってみた。
するとなんと、つるさんダンサーズの時に一緒に踊った子が観に来てくれていた。
初め、声をかけられても、誰だかわからなかった。
ロングだった髪が短くなり、きれいになったみたい。
何とかという劇団の研究生をしており、忙しいのだとか。
久々の再会。
うれしかった。
しばらく、レッスンに来ていなかったので、どうしているのか、気になっていたし。
「みちょるびんさん、光ってましたよ!」と言ってくれたのもうれしかった。
ありがとう。
ライブ、第2部。
妹が観に来てくれた。
義弟は、今回は、ダウンして寝ているのだとか。
そんな中、妹だけでも、サンキュー。
先生が「2回目は、気が緩んで失敗することがある」とおっしゃっていたので、私は、気合いを入れることにした。
でも、2回目なのだし、楽しもうと思った。
最後なのだから。
第2部の時の方が、より自由に踊れていたように思う。
残りの皆が舞台に出てきた時、私は気づいたら、ステージの後方で足を大きく広げて、腰を落として踊っていた。
学生の頃、かつて得意としていた、私のスタイル。
いつの間にか、怪我のことは忘れていた。
良かった!
第2部では、ダンス終了後、舞台に残って、後ろで、先生のジェスチャーの真似をした。
ごめん、こちらの方はちょっと手抜き。
やっぱり怪我した足が痛くて「こまめに足を動かすのは、ちょっと勘弁!」という感じだったので。
先生の後ろに隠れ、おとなしくしていた。
ま、こんなもんでしょう。
あとで、録画ビデオを観るのが楽しみ!
マスコミの人を呼ぶと聞いていたが、来ていたのだろうか。
別に、誰からも声はかからないし、期待していたわけでもない・・・。
ライブを終え、スタジオに戻って着替えていると、参加者のお母さんが更衣室に入って来られた。
お母さんは、私に向かって、「『劇団四季』(!?)の方ですか?」と訊いてきた。
光栄です!
ありがとうございます!!
ここは、笑いでかわした方がいいと思い「劇団みちょるびんです」と答えた。
その場にいた、プロダンサーやつるさんたちが笑った。
私は、お母さんの反応がとてもうれしかったのだが、その場にいたプロの仲間に遠慮したのだ。
お母さんたちが去り、つるさんに、「『劇団四季』って言われて、うれしいでしょ?」と冷やかされた。
「うれしいですねー、日記に書かなきゃ!」と答えた。
その後は、ライブを観に来てくれた’つるさん関係者’と合流し、軽い打ち上げを行った。
メインダンサーの3人も一緒だった。
初めて私たちの舞台を観に来てくれた人から、その3人は、ダンサーであるとちゃんと認識されていた。
メインで踊ったのだから、当然と言えば、当然だが。
それに対し、私は、ダンサーだとは認識されていなかった。
ちょっとがっかりした。
どうでもいいことだが、代わりに「ドリュー・バリモア」に似ていると言われた。
ああ、雰囲気がね。
家に帰り、やっぱり疲れていて、テレビを見ながら、寝落ちしてしまった。
以上、みちょるびんでした!