ファッション関係 宝石

新☆誕生石!(14:日本の国石)

投稿日:2022年2月4日 更新日:

 こんにちは、みちょるびんです。

 「日本の誕生石」が63年ぶりに改定されたことを受け、宝石鑑別のディプロマを持つみちょるびんが、「誕生石」として選ばれた‘栄えある宝石’たちについて、独断と偏見を交えながらご紹介しています☆

 と、ちょっと、ここでブレーク(一休み)です!

 次の5月の誕生石「ヒスイ」について書くにあたり、「国石」について調べていたんです。
 そしたら、ちょっと面白かったので、「ヒスイ」に行く前に、今回は「国石」についてご紹介したいと思います!

日本の国石

 日本を代表する花と言えば、おそらく、ほとんどの方が「桜」を連想されるのではないかと思います。
 それでは、日本を代表する石、「国石」はどうでしょうか?―――

 みちょるびん、数年前に、「日本の国石がヒスイに決まった」という記事を見た記憶があります。
 ところが、何か別のところでは「水晶」と書いてあるものも、見た記憶もあるんです。
 だから、みちょるびん的には、少し混乱していたところがあります。

 「国花」とか、「国石」だとか、国によっては、法律で決められているところもあるようですが、我が国においては、これを「国」として指定しているわけではありません。

 みちょるびんが見た「ヒスイに決まった」という発表は、2016年に「日本鉱物科学会」が選定したことによるものでした。

 見たところ、「日本鉱物科学会」とは、私的な学会などではなく、鉱物関係の学会がここ1つに集結した様子があります。
 つまりは、日本の、‘学’のある鉱物好きの方々(専門家)約120名が、「日本にふさわしい石」を投票で決めたということのようですので、それだったら、「国石」の運命を同学会に託してもいいのかなと、思ったりもするわけです。

 例えば、「国鳥」や「国蝶」なんかも、それぞれの学会が選んだものなのだそうで、「国鳥は‘キジ’」「国蝶は‘オオムラサキ’」と定着している状況があります。

 さて、「日本鉱物科学会」が行った「国石」を決める投票では、決選に残った「水晶」と「ヒスイ」の2石が対決することになり、僅差で「ヒスイ」に軍配が上がったとのこと。

 それにしても、みちょるびんの記憶にもうっすら残っていた「日本の国石は水晶」という情報は、どこから来ていたのでしょう?

 同学会が出したプレスリリースによると、「アメリカの鉱物学者ジョージ・フレデリック・クンツが1913年に著した”The Curious Lore of Precious Stones” がもとになっているようだ」という、あやふやな回答。
 だけど、「必ずしも日本人に認知されてきたわけではなく、また100年以上も前の個人的な見解」と言い放ったところが、みちょるびん的には、ウケました。

 みちょるびんの個人的な見解では、「日本の国石は水晶」は、それなりに認知されていたという印象を受けていますがね。

 と!
 ここでも、クンツ博士のご登場ですね。
 ティファニー社の支援を受けながら、宝石収集を行い、新種の鉱物の名付け親となるなど、数多くの学術論文を発表し歴史に名を遺した鉱物学者です☆
 3月の誕生石「モルガナイト」の記事にもご登場いただきました。

 さて、そんな著名なクンツ博士の書籍に、どんなことが書かれてあるのかまではわかりませんが、まさかクンツ博士が、「‘水晶’を日本の国石に!」と勧めているわけではないでしょう。
 きっと、日本人の誰かが、この書籍に感銘を受け、「『水晶』がキテる(すごい)らしい、日本でもたくさん採れるし、『国石』にちょうど良くね(ない)?」って思いついたものなのでしょうね。
 ‘それなりに、多くの人たちに刷り込まれていた’「日本の国石は水晶」という情報は、なにも、ウィキペディアが発信源ではないでしょうからね・・・???

 ところで、鉱物愛好家の間では、「石は、水晶に始まり、水晶に終わる」と言われるほど、「‘水晶’は、誰もが一度は通る道(ハマる)」そうです。
 「これは、何かの‘合言葉’か?」とびっくりするくらい、試しに、この言葉をネット検索してみたら、結構、たくさんの記事がヒットしてきましたよ。 

 きっとねぇ、それって、それほど、熱狂的な(あるいは潜在的な)水晶ファンが多いという証だと思うし、「日本の国石は水晶」という概念は、こういった多くの人々に支持されてきたことなのではないか・・・という気が、勝手にしております。
 発祥元は不明でも、たくさんの鉱物好き(=水晶愛好家)が、納得していたことなのではないか・・・とね。

 まぁ、みちょるびんは、まだ(?)、その世界に足を踏み入れたことはないし、よくはわからないのですが、ただ、収集癖のある者としては、そういった方々の「気持ち」を尊重したいと思うところはあります、うん。

 なんかねー、そういう人々からの抵抗を受けているんじゃないのかなーと思うんですよね、お偉い方々の投票によって決められた「日本の国石はヒスイ」っていうのはっ。

 これって、1つに決めなきゃいけないんでしょうか?

 いっそ、2つにするっていうのは、どうでしょう?

 「日本の誕生石」だって、最近追加されて、わんさか増えたわけですし、「日本の国石」だって2つにくらいに、増えたっていいんじゃなーい!?

                             以上、みちょるびんでした!

【参考】
「全国宝石卸商協同組合」HP「 誕生石改訂 プレスリリースについて

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