ハプニング

攻防戦。(その3)

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 こんにちは、みちょるびんです。

 みちょるびん家に滞在していた招かれざる訪問者。

 みちょるびんは、ここ10日ほど、その脅威と背中合わせに生活をしていました。
 そして、ヤツの度重なる奇襲攻撃に対し、‘お香を焚く’という戦術で応戦、この身を守ることに努めてきました。
 しかし、ヤツの生命力の高さが判明し、‘守り’だけでは、長期戦を強いられることになるばかりということを知る。
 このままでは自分の精神力が持たないという結論に至った。
 そんなわけで、いよいよ、こちら側から仕掛けていくことに決めたのでした。

 そしてついに、決戦の時。
 秘密裡に入手した新兵器「マット式電気蚊取」を投入したのでした―――。
(「攻防戦。(その2)」)

 昨日は、みちょるびんは、いつものように朝早くに起床し、その日のノルマ(ブログ)を果たすべく、作業部屋のパソコンに向かっていました。

 ヤツの潜伏先が、その作業部屋であることはわかっていました。
 みちょるびんが、仕事と寝る時以外に長時間を過ごすのは、その部屋であり、ヤツにとっては食料の宝庫。

 みちょるびんにとっても、ヤツとの対決を迎えるに際し、この狭い空間の方が都合がいい。
 ヤツが他の部屋に退避できないよう、常にこの作業部屋は閉め切ってきました。

 そうして迎えた、昨日の朝。
 ヤツの「ブーン」という宣戦布告を合図に、戦いの火ぶたが切られたのでした。

 みちょるびんにとっても、つらい戦いとなりました。

 「1日1記事」投稿を目標としているみちょるびんは、絶対に記事を書き上げる必要があったし、つまり、サイトに記事を投稿するまでの間は、ヤツと共に、作業部屋に閉じこもる必要があった。
 最初、仕込んだその「マット式電気蚊取」の効果はかわかりませんでしたが、そのうち、それまで活発に飛び交っていたコバエが、鳴りを潜めました。
 コバエにとっても体力を消耗させられる毒物なのかも知れない。
 みちょるびんも、心なしか、頭が痛くなってきました。
 そして、喉に違和感も覚えた・・・。

 おそらく、薬物が部屋に充満してきたのでしょう。
 窓を開けて新鮮な空気を取り入れたい気分にもなりますが、ここはがまん。
 お香を焚いた時と同じように、ヤツはモノの陰に隠れてジッとして、おそらくそこに溜まっている空気でその場を凌いでいるに違いないのだ。
 だからとにかく、極限まで、追い込んだ方がいい。

 そう考え、ブログ作業を終えるまでは、みちょるびんも耐えました。

 記事投稿後、みちょるびんは、所用にて一旦外出。
 それから更に7時間ほどの間、そのまま兵器を稼働。

 ここまでくると、もう、逃れられまい!

 みちょるびんは、帰宅後も、念には念を入れ、「マット式電気蚊取」を点けたままにしていました。
 使い始めは青色をしていたマットも、次第にその色が薄れていき、使用を開始して15時間近くが経過した頃には、白く変わり果てていました。

 これにて、今回の作戦は終了。

 その後は、作業部屋に入ってみても、例の、得意になってモノの隙間に入り込んでは、縦横無尽に行き来していたコバエどもも姿を現さない。
 どうやらヤツの巻き添えを食ったに違いないのだ。

 コバエを始末できたということは、この部屋のどこかに身を潜めていたヤツにも、この魔の手が及んだと考えてもいいだろう。

 みちょるびんは、昨夜のうちに勝利を確信し、作業部屋のドアを解放しました―――。

 「マット式電気蚊取」は、繊維質のマットに殺虫剤を含浸させ、電気発熱体の上に載せて加熱し、有効成分を揮散させるという仕組み。
 当地で購入してきた電気蚊取のマットに使用されている成分がどんなものなのか、気になって調べてみました。

 「トランスフルトリン」「ピペロニルブトキシド」という記載がありました。
 一方、日本製のものには「ピレスロイド」という言葉が登場するみたい。

 「ピレスロイド」とは、昔から殺虫剤の原料として使われてきた「除虫菊」(白花虫除菊)に含まれている殺虫有効成分(天然ピレトリン)や、その化学構造を改変して安定した作用が発揮されるように開発された化合物群の総称。

 日本では、「KINCHO(キンチョー)」の創業者上山英一郎氏が明治19年(1886)にアメリカのH.E.アモア氏から除虫菊の種子を贈られたことをきっかけに、蚊取り線香を発明。
 それからは、この天然ピレトリンを元に、色々な特長をもつ「ピレスロイド」が誕生したとのこと。

 みちょるびんが購入したマットに使用されている「トランスフルトリン」も‘ピストロイド系’の殺虫剤で、揮散性が比較的高く、殺虫効果も優れているらしい。
 もう1つの「ピペロニルブトキシド」は、ウィキペディアによると、殺虫剤用共力剤(殺虫効果を高める添加剤)あるいは防虫剤として用いられるものとのこと。
 ピレスロイド系などの殺虫剤は、虫体内で解毒されてしまうため、これを食い止めるために「ピペロニルブトキシド」を使うということらしい。

 ピレスロイド系殺虫剤は、哺乳類・鳥類など恒温動物の体に入ってもピレスロイドは速やかに分解され、短時間で体外へ排出されるので、安全性が高いと言われている。
 また、動物の体内だけでなく自然界においても、光、空気、熱に触れると他の殺虫剤よりも分解しやすい性質があり、その役目が終われば、すぐに分解されて消えていくという環境にも優しい殺虫剤でもあるということらしい。

 しかし、一方で、大量に吸入したり浴びたりすることで嘔吐、悪心、呼吸困難、咳、眼の充血や痛みなどが起こるという報告もあるよう。
 みちょるびんも、頭痛などの症状があったしね。

 今後は、ヤツらの侵入自体を許さないよう、家の出入りの際には、厳重に注意することが肝要と考える。
 仮にそうなってしまった場合も、無茶をせず、この新兵器をもって静かにヤツらを撃退したいと思います。

                             以上、みちょるびんでした!

【参考】
「KINCHO~今も昔も品質一番~大日本除虫菊株式会社」HP
愛知県衛生研究所HP

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