こんにちは、みちょるびんです♪
子供の頃のみちょるびんは、感受性が豊かだったように思う。
小学生の時、学校で、原爆を扱った悲惨な映画を観せられことがあったが、すごく悲しい気持ちになり、数日間、その気持を引きずったりした。
「〇〇ごっこ」とか言って、お気に入りのキャラクターに扮する遊びをよくしていたが、そのキャラクターになりきり、その世界に陶酔するのが好きだったんだと思う。
小説の主人公にも影響されることが多かったが、中でも夏目漱石の『坊っちゃん』は、自分にとてもよく似ていると思っていた。
癇癪もち(怒りん坊(「子供の頃の思い出。(9)」))で、正直で(「子供の頃の思い出。(12)」)、正義感が強いというところとか。
もちろん、元来の性格もあったのだとは思うけど、主人公への憧れから、無意識にそっちの方に自分を寄せていこうとしていたフシもあったのかも知れない!?
とは言え、幼少期、みちょるびんがウルトラマンの大ファンだったことからもわかるように、みちょるびんは悪者が正義の味方に倒されることを爽快に感じていたし、それはすなわち、みちょるびんの正義感の強さの表れでもあったんじゃないかと思う。
中学1年生の時、みちょるびんは、転校生がいじめを受けている場面に出くわせた。
いじめる側もヘンにテレビに影響されていて、その子を囲んだ数人の女子たちが、「3回まわって‘ワン’って吠えてみろ!」などと言って囃し立てていた。
そこに正義感に燃えたみちょるびんが割って入り、やめさせたんだけど、それからすぐに、いじめの矛先がみちょるびんに向かうことになった。
ちょうどその頃、みちょるびんは、それまで仲良くしていた1人の男子との折り合いが悪くなり、他の男子からも一斉に無視され始めた時期だった(「子供の頃の思い出。(16)」)。
負けん気の強い意地の悪い1人の女子が、ちょうど形勢が悪くなっていたみちょるびんの足をすくってきた格好だった。
そんなわけで、腹黒女子の標的にもなり、みちょるびんの立場は全般的に急に悪くなったわけ。
暗黙の時代への突入だった。
みちょるびんは、自分は正しいことをしているという自信はあったし、信頼できる友達もいた。
それにいくら関係性が危うくなったとは言え、皆とは小学校からの長いつきあい。
本気で嫌われているわけではないだろうと楽観していた。
男子の一部からヘンなあだ名で呼ばれることはあったけど、基本的には距離を置かれているだけで、攻撃されるというようなことはなかった。
むしろかえって、身近なところにいた腹黒女子の方が厄介だった。
実際に‘腹黒’から言われたことがあって、その言葉に呆れたのだけど、‘腹黒’の意地悪の根底には、みちょるびんへのやっかみがあったのは明らかだった。
何かにつけて、絡まれた記憶がある。
だがみちょるびんも負けてはいない。
自分は正しいことをしていると信じているし、堂々とした態度で振る舞うことで対抗した。
いじめる側からすると、張り合いがなくてつまらなかったことだろう。
ますます風当りが強くなった。
でも1度だけ、さすがのみちょるびんも心が折れそうになったことがあった。
お昼休み、みちょるびんが教室に入って来た瞬間、給食で食べたミカンの皮が無数飛んで来たことがあった。
驚いた顔をしたら、笑い声が聞こえた。
‘腹黒’一人の仕業であったら、いつものことだと思えたんだろうけど、‘腹黒’と一緒に面白がっている子たちがいたということがショックだった。
‘腹黒’の提案だったに違いないし、その場のノリもあったんだろうと思う。
意地悪をするというよりも、面白いという感覚が勝っていたのかなと頭ではわかっていた。
でも、みちょるびんの感情が追いつかなかった。
当たっても痛くはないものだったけど、ミカンの皮――ゴミを投げつけられたというのがやはりショックだった。
その日をどう過ごしたのかは覚えていないけど、少なくとも翌日は学校を休んで、布団にくるまりながら、初めて母・マミーに「転校したい」って訴えたのを覚えている。
でもそこから先の記憶は途切れている。
ショックな出来事として、今でも覚えてはいるが、長くは休まず、学校にはすぐに戻ったように思う。
親が先生に報告し、彼らから謝罪を受けたような気もするし、忘れてしまった。
とにかく、そんなわけで、みちょるびんの中学生時代は、暗い思い出ばかりが先に思い出され、楽しかったという記憶があまり思い出せない。
因みに、大人になってからも、もめごとの仲裁に入ったことがあった。
「あいつらは使い捨てだ、いくらでも替えはいる」と暴言を吐く嫌われ者の上司がいて、ある日、怒った職員がその上司を囲んで一発触発となったことがあった。
みちょるびんもその上司のことは大嫌いだったが、ただ、その時に彼らが上司に詰め寄った理由は、正しいものとは言えなかった。
みちょるびんはそれは違うと思い、止めに入ったんだった。
今となって思うのは、日頃から虐げられていた皆はもう限界に達していたんだろうということ。
その気持を汲んでやれなかったのは、みちょるびんもまだ青かったということか。
その後、みちょるびんは皆に、味方だと思っていたのにと責められ、孤立することになった。
正しくあることは難しい。
以上、みちょるびんでした!