こんにちは、みちょるびんです。
(前回までのあらすじ)
入社して最初の数年は、一つの夢も実現し、何の疑問もなく、仕事に励んでいたみちょるびん。そんなある日、占いで「将来、商売を始める」「自分を抑制している」と告げられ、仕事に対し、違和感を感じ始めた。学生時代に熱中していた「演劇」に活路を見出し、カルチャースクールの演劇講座を受講。そこで出会ったつるさんに誘われ、新たにダンス教室に通うことになったのだが・・・。
【八ヶ岳の夏の思い出】
明日の夜は、雨が降るかも知れないので、今夜のうちに、宿泊するホテルの屋上にある「天体ドーム」に行ってみることにした。部屋に、「天体観測会」の案内が来ていたのだ。
最終回の21時は既に過ぎていたが、まだ、人が列を作っていた。
どうやら、望遠鏡の順番待ちをしているようだった。なかなか進まなかったが、私たちは待つことにした。
初め、雲が少しかかっていたが、待っている間に、徐々に晴れていった。空を見上げていると、首が痛くなったが、飽きることはなかった。東京で見る空とは、全然異なり、たくさんの星が見えた。
ひときわ目立つ星があったが、あれは、北極星ではないとのことだった。第一、そのすぐ下には、南の空に現れる‘さそり座’と思われる星座があったのだ。その逆の方の空にはカシオペア座らしきものがあった。
私は、2回、流れ星を見た。
本当に瞬く間の出来事だったが、2回同じ願い事をしてみた。
私たちの後ろの列に並んでいた、奈良から来られたというおばさんは、学生の頃、天文部で星の観察で学校に泊まったことがあると話してくれた。おばさんの話しでは、流れ星は北東の方向に見えるらしい。
なぜだろう。
私は、もう一度同じ願いをかければ、その願い事が叶いそうな気がして、3つめの流れ星を探したが、とうとう見なかった。
私たちは、「天体ドーム」に招き入れられた最後のグループとなった。
あのひときわ輝く星は木星なのだそうだ。
そして、私がにらんだとおり、やっぱり、その下に横たわる星座はさそり座で、木星の左下に見える星がアンタレスということだった。
私が南西に向かってウォーキングするときに見ていた、いつも左斜めの頭上に輝いていたあの星は、木星だったのだ。
そして最近、その存在に気づいて見つめていた、木星の左下に輝く星は、アンタレスだった。
確かに、注意深く見ると、他の白い星に比べると色が確認できた。黄色っぽいような赤い色。
この何日か前に、ウォーキングをしている際に、更に木星の右下にも、かすかに輝く星を見つけていたのだが、さそり座を構成する星の一部だったとは・・・。
私は感動した。
毎日ながめている星の名前がわかったのだ。それも木星とアンタレス。
木星は、高校生のときに、ひょんなことから関心を持った惑星だった。
そして、小学生のときに、理科の宿題のため、マミー(母)につきあってもらい、近所の公園に観察に出かけた、さそり座のアンタレス。
二つとも、自分にとって、思い出のある星で、うれしくなった。
「天体観測会」では、ガリレオ・ガリレイが見つけて観測していたという、木星の4つの惑星を望遠鏡で見せてもらった。
4つの惑星はツブのように小さかった。何百年も前にガリレオが注目して観測していたとは本当に驚きである。
そういえば、先日受講した「時計セミナー」でも登場したガリレオ。何かの縁を感じた。
それにしても、観測が、最後のグループだったのは、ラッキーだった。係の人が「天体ドーム」の外に一緒に出て来てくれ、夜空の案内をしてくれたのだ。
二等辺三角形や北極星・・・、彦星あたりは少し、どれだかあやふやだったが、でも、天の川は確認できた。本当に北の空から南の空まで天の川が横切っていた。
係の人曰く、八ヶ岳の夏の夜は、地形の関係で、雲がかかることが多いのだそうだが、今夜はとてもきれいに天の川が見えるとのことだった。
あらためて、ラッキー。
私は、いつものウォーキングのお共が、実は木星とアンタレスだったということがわかったことが、大収穫だと思った。
それだけで、参加してよかったと思った。
以上、みちょるびんでした!