こんにちは、みちょるびんです。
みちょるびんの家の近所に、小学校があります。
ちょうど、通勤経路が、校庭に面していて、みちょるびんがお昼休みに家に戻る時間には、子供たちが校庭で遊んでいる姿を見かけます。
細長い小さな校庭で、バスケットコートのサイズもないかもしれません。
その小学校には、どれくらいの児童がいるのかわかりませんが、みちょるびんが校庭の前を通るときに遊んでいるのは、たいていが低学年の子たちです。
校庭を使う時間が、学年で割り振られているのでしょうか。
また、その時間は、雰囲気的に、学校の授業というよりは、遊びの時間といった様子です。
ボール遊びが人気のようで、最近は、小さな校庭を3つくらいに分けて、それぞれの面で、ドッチボールをしている姿も見られます。
低学年で、コントロールもまだうまくないですし、心もとないボールが、ふわふわ行ったり来たりしている様子は、なんとも微笑ましい。
昨年のロックダウンの時は、外出する人の姿もなくなり、当然、学校からも児童の姿が消えました。
閑散として、寂しかった頃を思うと、こんな風に、子供たちの活気ある日常に戻ってきたのは、やはり、喜ばしいことです。
さて、校庭は、高さ3メートルくらいでしょうか、フェンスで覆われています。
たまに、そのフェンスを越えて、ボールが外に飛び出ることがあります。
道路もありますが、裏通りで交通が激しいわけではありませんし、たいていは、遠くに転がって行ってしまわないうちに、通行人が気づき、その場で回収されることが多いです。
そして、ボールが投げ入れられ、フェンスの中で待つ子供たちにボールを戻してあげるということをします。
昨日、お昼休みに、家に帰ろうと、みちょるびんが校庭の近くまで来た時、ボールが勢いよくフェンスを越えていくのが見えました。
ボールの行方を目で追うと、幸い、道路には出ませんでしたが、雪解けの水たまりに着地しました。
零度近くもある外気で、水に濡れたボールなど、触りたくありません。
「誰か、ボールに気がつかないかな」と思って周囲を見ましたが、通行人は誰も気づいていないようでした。
ちょうど、フェンスのすぐ近くに、年配の女性が立っていて、どうやら、フェンスの中の子供たちが、女の人に交渉している様子がありましたが、それを拒むようにして、女の人がその場から離れていくのが見えました。
そうこうしているうちに、みちょるびんは、どんどん、ボールに接近していき、もう、これは、みちょるびんがやるしかないと思いました。
これまでも、何度か、同じような場面に遭遇したことがあり、みちょるびんもボールを返したことがあります。
みちょるびんは、学生時代は部活でバスケットボールをしていたこともありましたし、ハンドボールなんかも、30メートル以上飛ばしていたくらい、当時は運動神経には自信がありました。
ですが、この年になると、ちっとも、ボールが言うことを聞きません。
学生時代にボールを投げていた時のようなスタイルで、肩の上の方からボールを振り上げるようにして投げて、一度、失敗し、フェンスに引っかかってボールが戻ってきたことがありました。
そういう時は、いくら子供相手でも、やっぱり、恥ずかしい。
でも、成功すると、ヒーローです!
水たまりに落ちて、水に濡れてしまったボールなんて触りたくないと思いながら、みちょるびんはボールに近づきました。
左手には、荷物を持っていたので、自由なのは、利き手の右手だけ。
ボールは、弾力がなく、手で触るとへこむ感じがあったので、片手で掴めるかと思ったのですが、結局、掴みきれませんでした。
それで、ブーツのかかとに引っ掛けて、ひょいと、蹴り上げるようにして、掴み取りました。
ナイスキャッチ!
ここで、振り返って、一気にボールを投げ入れることができれば格好いいのですが、経験上、そういうわけにはいきません。
みちょるびんでもボールが越えられそうなくらいのところまで、フェンスとの距離を縮める必要があります。
この時間が長いこと!
小さい子供たちが、固唾を吞んで、みちょるびんの一挙一動に注目しているわけです。
でも、失敗は許されないので、ここは、手堅く、フェンスの近くまで進み出ました。
そして、下の方からすくい上げるような感じで、ボールを投げ、今回は、1回で成功しました。
よかった。
それまで、フェンスに集まっていた子供たちも、校庭に戻ってきたボールを追って、散っていきました。
「ありがとう」という、現地語の言葉が聞こえました。
そんな中、一人だけ男の子がその場に残っていて、満面の笑みをみちょるびんに向けてきました。
かわいい!
みちょるびんも、笑顔を返したけど、マスクをしていたからな・・・。
みちょるびんの気持ち、伝わったかな。
こんな風に、心のキャッチボールがあると、やっぱり、うれしくなります。
水に濡れた手は冷たかったですが、温かい気持ちになりました。
ところで、一度、強者を見たことがあります。
その時、校庭から飛び出したボールは、勢いよく、道路の方まで転がっていきました。
走っていた車を止めて、車から降りてきたその40代に近い男性は、ボールをつかむと、その場で、ポンと、蹴り上げました。
フェンスまで結構な距離(30mくらい??)がありましたし、男性の行動に驚きましたが、ボールは、はるかフェンスを越え、一発で、校庭にボールを戻したのでした。
お見事!
サッカーか何かをされていたのでしょうか?
ほれぼれしました。
まさに、ヒーローでした!
以上、みちょるびんでした!