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ヒシヒシ。(75)

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 こんにちは、みちょるびんです♪

 趣味のアクセサリー収集に(「ご趣味は? PartⅢ(底なしアクセサリー)」)、みちょるびんが定義する‘昭和レトロの指輪’(「ヒシヒシ。(74)」)を加えるのなら、その特徴が顕著に表れているもの――「千本透かし金細工」はもちろんのこと、石は合成石――、特に「エリナイト」がいい!と、考えていました。

 「エリナイト」は、みちょるびんが昭和レトロの指輪に関心を持ち、ネットで検索を初めてから出会ったもので、少し蛍光が入ったような淡いミントブルーの色をしていました。
 残念ながら、実物は見たことがなく、専ら画像ばかりなのですが、「エリナイト」はその天然石では見られない色が特徴と言えます。

 まず、色合いがかわいいし、宝石の知識がある人なら誰が見ても天然石だとは思わない「ザ・合成石」といったところがむしろ、みちょるびんはそそられました☆

 でも、みちょるびんは、その石をネットで見つけた時は、それが何の合成石かわからなかったし、ましてや「エリナイト」という名前で流通していたものということも、知りませんでした。
 その情報を得たのは、みちょるびんがバイブルとして崇めている書籍「宝石 その美と科学」(1972年、近山晶著)!
 みちょるびんが求めていた情報に関する記述を見つけた時は、心躍りました♪ 

 スピネルが、アルミナとマグネシアを原料として、火焔溶融法(ベルヌイ法)によってコランダムと同様に、戦前から盛んに合成されていたことは周知のとおりである。そして天然石にない色の、エメラダ、エリナイト、また合成ジルコンと商業的に呼ばれた各色の石、合成アクワマリーンと称せられたものなど、すべてこの合成スピネルであることもよく知られているであろう。

               「宝石 その美と科学」(1972年、近山晶著)

 そして、なんだかんだ重宝し、お世話になっている書籍「宝石」(崎川範行著、1963年)(「ごみ!?」)には、ありがたいことに合成石の写真が掲載されており、その中に「エリナイト」と「エメラダ」を確認することができました。
 ありがとう、崎川博士!

 さっきから、‘天然石にない色’と繰り返していますが、実はみちょるびん、「エリナイト」は、ぎりぎり、パライバトルマリンにもその色は確認できるんじゃないかと思っています。
 パライバトルマリンの色は、「ネオン・ブルー」や「エレクトリック・ブルー」と賞されほど、ユニークなのです(「新☆誕生石!(25:10月の誕生石)」)。

 とは言え、「エリナイト」は合成石だけあって、均一な色をしているのだろうし、サイズも特大サイズ。
 パライバトルマリンに換算してみた時は、色が淡過ぎる(石の彩度が低く、指が透けそうな感じ)ところは、高品質という判定にはならないし、それに第一、パライバトルマリンで、そんなにでっかい石はない。
 「エリナイト」がうっかりパライバトルマリンと混同されてしまうという事態にはならないでしょう。

 それに、パライバトルマリンがブラジルのパライバ州で発見されたのは1989年。
 昭和レトロに代表される「千本透かし金細工」が始まったのは1950年代後半と言われていて、おそらく全盛期は60年代だったんだろうと思うから、と、いうことは、その頃はまだ、パライバトルマリンはこの世に存在していなかったということになる。
 だから、蛍光のミントブルーのボディを持つ「エリナイト」が「パライバトルマリン・タイプ」と呼ばれることもなかった―――。

 因みに、2000年に入ってから、アフリカで強い蛍光色のあるブルートルマリンが発見され、その石を「パライバトルマリン」と呼ぶかどうかどうかの議論が巻き起こり、結局、①ブルー~グリーンのネオンカラーを発色している、②成分に銅(Cu)が含有されているという条件を満たしていれば、パライバトルマリン認定する、ということで決着を見せたそうです。

 さて、「エリナイト」の記述のあった書籍「宝石 その美と科学」(近山晶著)の出版は1972年。
 天然石にない色の合成石として「エリナイト」が引き合いに出されたとしても、それは仕方がないことでした。

 実際みちょるびんは、「エリナイト」の色はパライバトルマリンに似ていると思っているし、そうなると、「ザ・合成石」の栄冠は、「エメラダ」に輝くことになりそうです。

 「エメラダ」って、蛍光色の強い、黄味の強い黄緑色なのね。
 人工臭アリアリなんだが、ごめんっ! 残念ながら、みちょるびんの好む色ではない!!

 やっぱり「エリナイト」がいいよなぁ。

                             以上、みちょるびんでした!

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